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【時事】

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中東をはじめとした国際問題に関する報道や時事問題について取り上げ、考察を加えています。
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2020年1月の記事一覧

【時事】イスラーム③〈日本でのハラール需要〉

【時事】イスラーム③〈日本でのハラール需要〉

こんにちは。
前回の記事では、イスラームにおいてとりわけ有名な食の戒律「ハラール」についてまとめました。今回はその続編にあたるので、前回の記事と併せてご一読ください。

今回は「日本でのハラール需要」をテーマにまとめていきます。

世界的にムスリム人口が増え、また訪日外国人数も伸び続けているなかで、これはビジネスという側面でも注目に値する一つの業界かもしれません。

【増えるムスリム人口】
日本の

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【時事】 イスラーム② 〈食の戒律「ハラール」〉

【時事】 イスラーム② 〈食の戒律「ハラール」〉

こんにちは。

前回の記事はこちらからお願いいたします。

今回は、イスラームにおいてとりわけ有名な食の戒律「ハラール」についてまとめていきます。
ご存じの方も多いと思われますが、イスラームには厳格な食物規定が存在します。有名なものでいえば豚肉、アルコール飲料といったところでしょうか。

神によって食べることを許されているものを「ハラール(Halal)」といい、ハラールとは「許された」を意味する語

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【時事】 イスラーム①〈増えるムスリム人口と戒律の厳格さの違い〉

【時事】 イスラーム①〈増えるムスリム人口と戒律の厳格さの違い〉

こんにちは。

前回の投稿はこちらからお願いいたします。

今回からは数回にわたって「イスラーム」をテーマした投稿を始めていきます。

「宗教」がテーマとなると、なんとなく胡散臭く感じたり、日本人には理解しにくいものだという印象を抱かれたりするかもしれません。
しかし、世界で起きている移民問題、テロリズム、紛争において確実に関わってくる分野でもあることから、これらを理解するにあたって避けては通れな

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【時事】〈イランの報復〉

【時事】〈イランの報復〉

こんにちは。

1月8日、イランによる報復攻撃が行われたと、各国メディアから伝えられました。

●イラン、米軍駐留のイラク基地にミサイル攻撃 (AFP通信)

●イラン、米軍駐留のイラク空軍基地に向け、ミサイルを発射 (The Guardian)

【報道の概要】
1月8日、イランは米軍が駐留するイラクの基地2か所にミサイル攻撃を実施した。
先週、イラン革命防衛隊(IRGC)の精鋭部隊「コッズ部隊

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【時事】〈プロパガンダの法則〉

【時事】〈プロパガンダの法則〉

こんにちは。

前回は、年末年始に中東で起きた事件によって、米国とイランの緊張が刻一刻と高まりつつあることを記事にまとめました。

中東地域において、米国とイランはそれぞれ親密にしている国や組織があります。
米国はサウジアラビア、イスラエルなどと長らく友好関係にあります。
一方でイランはロシアと繋がっており、更にシリアのアサド政権、レバノンのシーア派組織ヒズボッラーなどとも親密な関係を保っています

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【時事】〈米国-イラン 高まる緊張〉

【時事】〈米国-イラン 高まる緊張〉

こんにちは。

前回は、12月29日に米国がイラク国内の親イラン派勢力へ空爆をしたという報道を受け、昨今のイラク国内の争乱の原因や、大国による他国への介入の是非に関する考察をまとめました。

今回は、前回の続報に近い内容になりますので、そちらも併せてご一読ください。

【イラン革命防衛隊司令官らの死亡】●イラク首都空港に攻撃、イラン革命防衛隊の司令官ら8人死亡 (AFP通信)

●トランプ大統領が

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【時事】 〈イラク 混迷をもたらしたのは誰か〉

【時事】 〈イラク 混迷をもたらしたのは誰か〉

新年あけましておめでとうございます。

新年を迎え、ヨルダンでの滞在期間も残すところ半年となりました。
1年半滞在して、ここでの生活はもはや自身にとっての日常となっていますが、これが当たり前の生活ではないということを忘れず、恵まれた状況を噛み締めながら残りの任期を全うしたいと考えています。

今回は表題のとおり「イラク」について考察をまとめていきます。

(アラビア語の授業での一コマ)

【混迷が

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