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アジアさすらいー中国編

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15年前に実際にアジアを旅した時の回想録です。はじめは中国編から。当時の日記で語られている出来事を振り返っています。様々なトラブルや発見があったので暇な人は是非読んでください!
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#中国旅行

アジアさすらいの日々ー中国編⑨(無錫の夜)

アジアさすらいの日々ー中国編⑨(無錫の夜)

<前回までの旅>
…船で大阪から上海まで来て3日目、僕は電車の中で出会った中国の男の子の家に招かれた。最初は彼の妹たちと楽しく交流していたのだが、次に連れていかれた場所はなんと彼が経営しているという風俗店。僕は徐々に恐怖心を感じ始め、彼が近くのゲームセンターでゲームに夢中になっている隙を見てタクシーへ逃げ込み、そのまま駅へと向かった。そして無錫(ムシャク)行きの電車の中で僕は自分の行動が本当に正し

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アジアさすらいの日々ー中国編⑧(最後の判断:信頼と疑念)

アジアさすらいの日々ー中国編⑧(最後の判断:信頼と疑念)

<前回までの旅>
…船で大阪から上海まで来て3日目にしてようやく一人旅が始まった。蘇州行きの電車の中で、僕が出会ったのは同い年くらいの男の子。色々話す中で彼の家に泊まらせてもらうという流れとなったのだが、彼が保有する美容院で彼の妹たちと楽しい時間を過ごしたのも束の間、次に連れてこられたのは彼が経営しているという風俗店。日も暮れ始めていて、僕の中には恐怖心が芽生え始めていた。

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アジアさすらいの日々ー中国編⑥(モウちゃんとの思い出と蘇州男子のある誘い)

アジアさすらいの日々ー中国編⑥(モウちゃんとの思い出と蘇州男子のある誘い)

<前回までの旅>
…船で大阪から上海まで来て、初日は船で出会ったバックパッカーたちと中華料理や上海雑技団を堪能し、2日目は一人で上海の街を歩き巡っていた。そして3日目の今日は旅立ちの日。蘇州行きのチケットを手に、いよいよ完全な一人行動が始まる。

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9月24日(土)

いよいよ本当の一人旅が始まるということで興奮していたのだろう、

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アジアさすらいの日々ー中国編③(バックパッキングとは)

アジアさすらいの日々ー中国編③(バックパッキングとは)

<前回までの旅>
…大阪から上海へと向かうフェリー、新鑑真号。この船に乗っていたのは、旅慣れたアキラとその妻のメグミ、バックパッカー風のアツシ、同い年で真面目そうなヨウスケ、そしてくたびれたおじさん風の野川さん。2人のバックパッキング経験者からは、劣等感を感じながらも旅の貴重な情報を聞くことができた。そしていよいよ、上海上陸の日がやってきた。

9月22日㈭

上海の町に上陸するまであと1時間を切

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アジアさすらいの日々ー中国編②(新鑑真号のバックパッカーたち)

アジアさすらいの日々ー中国編②(新鑑真号のバックパッカーたち)

<前回までの旅>
…大阪から上海へと向かうフェリー、新鑑真号。船に乗り込み、不愛想な乗組員に導かれるままに客室へ。そこは簡素な部屋だったが、甲板に出て海風を浴びると旅立ちの気分が高まってきた。僕はこれから半年近く、アジアを旅するのだ。

これは旅を始める前に僕が書き記しておいた旅の予定である。予定といっても特にホテルを予約したりこの街に行こう、などと決めていたわけではない。決めていた事といえば、電

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アジアさすらいの日々ー中国編①(アジアへの旅立ち)

アジアさすらいの日々ー中国編①(アジアへの旅立ち)



2005年9月22日(木)

今改めて見てみれば、何と陰鬱な光景なんだろう。空はネズミ色の厚い雲に、海は生命など感じられないほど濁った水に覆われていて、こんな世界に生まれて来たならば明るい未来なんて描けないだろうと想像する。

しかしその時の僕にとってはこの光景の中にある全てのものが貴重で、未来を切り開いてくれる存在に見えた。実際、この場所から始まる一連の経験はその後の僕の人生を大きく変化させ

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アジアさすらいの日々ープロローグ

アジアさすらいの日々ープロローグ

みなさん、こんにちはこんばんは初めまして。カザラキです。

あれ、今日は何か雰囲気が違うぞ、と思う方もいると思います。普段は麻雀に関する記事ばかりを書いているので、それだけを書く人として認識されているかもしれません。しかし今回は麻雀の話は一切なく、「旅」、特に「バックパッキング」の話をしたいと思います。

実は僕、麻雀の他にいくつか趣味がありまして、その一つがバックパッキングなんです。バックパッキ

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