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ミドサー男子の学生時代を彩った小説たち①

昔の僕は、ちょっと変わっているぐらいに本を読んでいた。
中高生の頃は、2日に1冊ぐらいのペースで本を読んでいた気がする。

その中でも、いくつか記憶になって残っている本がある。
それが、今の僕を形づくる礎になっている気がするのだ。

今回は、思春期に読んだ本の中で今も印象に残っている作品をいくつか紹介したい。

①「夜のピクニック」恩田陸

当時、恩田陸さんがめちゃくちゃ好きだったんですよね。
ノスタルジックな世界観に加えて、学生が主役の作品が多いから感情移入しやすくて。
「六番目の小夜子」とか「ネバーランド」も一緒ぐらい好きだったんですけど、結果今一番覚えてるのはこれだった。
本屋大賞にも選ばれてますから、世間的な評価も高いんでしょうね。

舞台は、一夜を通して高校生が60kmを歩く『歩行祭』。もうこの設定が面白い。笑
修学旅行の代わりにみんなで歩くわけですけど、その間に色んなドラマがある。
ミステリー要素もあって先も気になるし、最後はちょっと泣けるし。
恋愛や友情の要素が詰まってる青春小説の決定版なんじゃないでしょうか。


②「クドリャフカの順番」米澤穂信

京都アニメーションでアニメ化されてから爆発的に人気が出たんですけど、僕は原作が2作目の「愚者のエンドロール」までしか出てない段階で既に大ファンで。
「古典部シリーズ」は5巻まで発刊されていますが、間違いなく3作目の「クドリャフカの順番」が最高傑作です。

まず、シンプルに読んでて楽しい。
学園祭の描写がどの作品よりも活き活きしてて楽しそうだし、自分が作品の世界に入り込みたくなる。
特に、料理研主催イベントの料理対決『ワイルドファイア』のシーンは白眉。

過去2作の登場人物たちを活かした内容やミステリー要素は言うまでもなく素晴らしいんですけど、やっぱり本作の特徴は『青春の痛さ』をしっかり書き出していること。

『古典部シリーズ』は基本的に主人公の折木奉太郎の視点で物語が進行しますが、この「クドリャフカの順番」だけは奉太郎に加え主要人物の福部里志・千反田える・伊原摩耶花が語り部を順番に回していく構成です。
一人一人の心情描写がしっかりしているからこそ、それぞれの感情、悩み、痛みが存分に味わえます。


なんか、書いていくとまだまだ書けそうだったのでシリーズ化しようと思います。笑

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