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2021年3月の記事一覧
バックパッカーズ・ゲストハウス㉛「嫌西側諸国」
前回のあらすじ:レストランでのバイト初日、役者志望の先輩にサロンの巻き方を教えて貰った。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2】
この日だったか、別の日だったか忘れたが、営業終わりにゴミを捨てにいく場所も、役者志望の女に教えてもらった。地下にある鉄の扉を開けると、かなり広い空間が広がっていてそこ全てがゴミの集積場だった。コ
バックパッカーズ・ゲストハウス㉜「スリップ・オン・ザ・ゲロ」
前回のあらすじ:店長に怒られながらバイトにいそしむ日々が始まった。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2】
大阪から転勤してきた副店長に、青森出身の店長は、まず第一声で、「俺、関西弁嫌いだから、絶対に使うなよ」と言ったそうだ。愛媛から出てきて、大阪弁を間延びさせたような方言を使う私は、店長から見れば立派な西側の人間だった
バックパッカーズ・ゲストハウス㉝「働く人々」
前回のあらすじ:東京には役者志望の人がわりとその辺にいることを知った。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2】
体育会系役者志望が、「ダントツで可愛い」という従業員がいた。ショートカットで顔立ちは確かに整っていて健康的なアイドルのようだった。しかし、その子をダントツで可愛いと言いきるあたり、まだまだ体育会系も若いなと思っ
バックパッカーズ・ゲストハウス㉞「川崎よりの使者」
前回のあらすじ:バイト先の賄いで出たキノコのパスタが旨かった。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2】
厨房で唯一、大人しそうな見た目の、ナオタロウというバイトがいた。たまにバイトを上がる時間が一緒になることがあった。ある日、二人で帰り支度をしている時に、更衣室にクリーニング屋が入って来た。五十手前ぐらいの親父で、江戸っ
バックパッカーズ・ゲストハウス㉟「中華街への案内人」
前回のあらすじ:バイト先に居た人のことをとりあえず思い出せるだけ書いた。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2】
ガッツリシフトに入ったので、龍と会う回数は減ったが、それでもお互いの休みがあえば二人で遊びに行った。一度だけ、レストランにパンクな女と一緒に飯を食いに来たこともあった。ドリンクのオーダーはイタリア語で通すとい
バックパッカーズ・ゲストハウス㊲「優しい女」
前回のあらすじ:携帯電話にココアをこぼし潰してしまうが、料金を滞納していたせいで保障のサポートが受けられない。しかし、ゲストハウスに飛ぶWi-Fiとノートパソコン、同居人の携帯を駆使しそんなに困らない生活を送る。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2】
大阪に住む岡田さんから、「近々、東京へ遊びに行く予定がある」とメール
バックパッカーズ・ゲストハウス㊴「猫のツナパスタ」
前回のあらすじ:劣悪な環境をものともしないタフな人間どもが集まるべきバックパッカーズ・ゲストハウスに迷い込んできた若き韓国乙女ヨンは泣いた。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2】
同じ箱の中に住んでいれば、適当なヤツだということを隠すことも出来ず、ヨンからは、「だらしがなくて、みんなほど優しくない人」だと思われていたは
バックパッカーズ・ゲストハウス㊵「チョヌン ピョンテ タロウ イムニダ」
前回のあらすじ:韓国から来た新入居者ヨンの怒りを静めるため、一度は封印したまずいパスタを再び作る。そして、人間はまずいものを食べているときは無口になることを知る。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2】
ヨンとのことで、余談を他に二つほどすると、彼女は、
「韓国と比べて日本人の女の人はとても綺麗。でもそれは化粧が上手いか