マガジンのカバー画像

フリースクールのあれこれ

8
不登校の子ども達の学びであり、居場所であるフリースクール。その運営に関して、大切にしていることや経営のこと、エピソードなどをまとめています。
運営しているクリエイター

#不登校

四次元ポケットのないドラえもんに価値はあるのか

四次元ポケットのないドラえもんに価値はあるのか

さてさてさて。

「四次元ポケットのないドラえもんに価値はあるのか」

というタイトルで始まったこのnoteですが
先日ある方と「若者の居場所づくり」
について語っていた時
「土橋さんはあくまでドラえもんが
必要ということで四次元ポケットは
なくてもいいということですね」
という一言から始まりました。

僕は一瞬沈黙しました。

頭の中をたくさんのことが駆け巡りました。
(自分、ドラえもん大好きな

もっとみる
不登校の子のお母さんから相談を受けた。

不登校の子のお母さんから相談を受けた。

今日相談を受けた不登校の子のお母さん。

「今は無理矢理、なんとか
子どもを学校に行かせているんですが…」
という話から始まりました。

「いや…」
と心の中で思いましたが
言葉にすることはしませんでした。

「無理矢理」
とご自身で言葉を選んで使っている以上

「子どもに無理させている」
という認識があるということ。

つまりそこには
「本当にこれでいいのか」という疑念と
もしかしたら
「子ども

もっとみる
静かな心でなにかを届けたくて

静かな心でなにかを届けたくて

最近フリースクールで
子どもたちと一緒に
お絵描きをするようになって。

「あ、自分って絵描くの好きなんだ」
って気付きました。

この下の絵は
花火をクレヨンで描いて
その周りを絵の具で塗ったもの。
小学5年生の女の子に
「夜空ってさ、
ただ真っ黒じゃないと思うんだ」
って言ったら
「あ、たしかにそうかもね」
って共感してくれて
ちょぴっと嬉しかった時の絵。
描いてる間、何も言わずに
じーっ

もっとみる

ある時「火はどうしてあついの?」と聞かれた

先日、フリースクールミズタマリに通う
男の子の誕生日があった。

ろうそくの灯を見て彼は言った。

「火はどうしてあついの?」

--------------------------

僕は普段、子ども達と一緒にいることが多い。

中高生向けの学習支援教室、
小中学生向けのフリースクール、
小中高生向けの家庭訪問、
高校生向けの居場所、

週5~7でそれぞれ別の子ども達と
ともに時間を過ごす。

もっとみる

不登校は、決してサボりではない。子ども達の気持ちを知ってほしい。

不登校LINE相談窓口
お母さんのほけんしつ、オープンから29日目。

「お母さんのほけんしつ」を
ご存知ない方はこちらへ。

登録者数115名
利用者数48。

この窓口をふと見つけた時に
「友だち追加」をぽちっと押して
隙間時間を使って相談LINEを送る。

家事育児で忙しく
仕事もしているお母さんには
忙しくてまとまった時間をとるのは
ハードルが高い。

そんな方のことを考えて
「LINE」

もっとみる
子ども達の納得感をないがしろにしない。

子ども達の納得感をないがしろにしない。

うちのフリースクールは
子ども達が茶髪にしてもいいし
ピアスを付けても
どんな格好で来ても注意することはない。
(もちろんスタッフもOK)

むしろ
「ピアスめっちゃいいね」
「髪型かっけー」と
本人の"好き"に関心を持つ
チャンスだと思っている。

どんな格好、容姿でいたとしても
何も影響はない。

ルールは理由なしに作らないし
「風紀を乱す」は
一切理由にはならない。

納得感のないルールが

もっとみる
「フリースクールって経営成り立つの?」に答えます。

「フリースクールって経営成り立つの?」に答えます。

みなさん、こんにちは。
栃木県宇都宮市とさくら市にて、フリースクールミズタマリ・オハナを運営する、代表の土橋です。

今回は最近よく質問される「フリースクールって経営成り立ってるの?」という問いに回答します。

どちらかというと執筆や講演等においては、子ども達との関わり方や親御さんへの支援などの話がメインになるので、経営についてこうして綴るのは初の試みです。

まず結論からお伝えすると「事業収入だ

もっとみる

「言いたくない」という子どもの意思を尊重する

不登校支援をしていると
子どもが急に涙するシーンと
出くわすこともある。

理由が明確にわからない時には

と伝える。
無理に聞かない。

「言いたくない」という
本人の意思を尊重し
「もし話したくなったら言ってね」と
待つ。

「理由が知りたい」は
あくまでこちらの要望。
その背景には「わからない」
という不安が私たちにある。

私たちの不安解消のために
子どもの意思をないがしろに
していいもの

もっとみる