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記事一覧
クラフトビール言語学1: IPA の奇妙なふるまい
言語学者が集う飲み会で,ビールがいろいろと取り揃えてある店に行くと必ず誰かがこういうことを言います:
もっぱら「ははは」という乾いた笑いで迎えられるこの手のボケは,言語学者以外には全くもって理解不能な衒学的な悪ふざけにしか見えないこととお察しします.
もっとずっと分かりやすい,こういうパターンもあります:
はい,ということで,用語を我流で整理すると,
IPA 1: India Pale A
英語は多様だ: MCUと英語アクセント (導入編とムーンナイト)
MCU が,大好きです.
MCU,マーベル・シネマティック・ユニバース (Marvel Cinematic Universe).言わずと知れたアメコミのマーベルコミックスを原作とする実写映画のシリーズ (フランチャイズ) ですが,実はこの note でも,シリーズのスピンオフドラマである『ワンダヴィジョン』について考察的な駄文を投稿したこともありました ↓ (いやむしろ,『ワンダヴィジョン』につ
規範と言語と『森のムラブリ』: 後編
(本記事は,以下の記事の続編です.まずは前編をご覧ください)
前編に引き続き,下記の YouTube 動画「伊藤雄馬×宮台真司×神保哲生【5金スペシャル映画特集Part1】「森のムラブリ」に見る人間のモラルの根源と他者を恐れる習性」の「面白さ」を少しでも広めるため,動画の解説・補足と私の見解を提示していきたいと思います.
後編プロローグ早く後編を書かなければと思っているうちに前編を投稿してから
規範と言語と『森のムラブリ』: 前編
YouTube を開いたら,こんな動画が目に留まりました:
初めて見るチャンネルでしたが,あの宮台さんのお名前とお顔があり,そして何よりサムネイルに大きく映っている伊藤雄馬さんのご尊顔が目につきました.
私も伊藤さんと同じ言語学者ですが,実は某学会の懇親会で一度伊藤さんとお会いしたことがあって,お顔とお名前を存じ上げていたものの,交流はその一回きりで,対面でもオンラインでもテキストでも全く関わ
ゼンカイジャー =「ゼンカイ」+「ジャー」?: ことばは混ざって意味をなす
機界戦隊ゼンカイジャー,絶賛放送中ですね.
パラレルワールド世界観,リーダー格が「赤」ではない,リーダー以外全員ロボット,など,既成概念を覆す面白い作品だと思って見ています.また,パラレルワールドが過去のスーパー戦隊たちの存在する世界だというのも魅力的な設定ですし,それを「召喚」して戦うというメタな設定もなかなか憎いですね.
さて,設定やストーリーも興味深いのですが,本日は「ゼンカイジャー」と
may は might よりフォーマルかもしれないけれど日常会話で使わないということもないかもしれない
かなり前のことになってしまいますが,YouTube でこんな動画を見ました:
英語系 YouTuber として著名な Atsu さんの動画です.英語の助動詞 may と might は,双方ともに「~かもしれない」といった推論を表すのに用いられますが,教科書的には may の方が might より「確実性」が高い,という説明が一般的な説明かと思います.ところが Atsu さんは知人の英語ネイティ
知人が私の民宿です: ザ・マミィのコントから考える文法とコミュニケーション
みなさん,ザ・マミィという芸人をご存知でしょうか.林田さん・酒井さんというお二人のコンビで,酒井さんのツイッターによれば結成3年目 (2021年3月現在) というフレッシュさですが,ツギクル芸人グランプリ2019で優勝した実力の持ち主です.
このザ・マミィのネタで,「とある町のバー」というコントがあります.今日はこれを題材に,文法とコミュニケーションの関係について考えていきたいと思います.
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