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和歌山県那智勝浦町昔懐かし話 第1話から第30話

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那智勝浦町出身の吉村 剛です。那智勝浦町に生まれ育って60年。昔懐かし話を100話書いてます。今回は第1話から30話までのマガジンです。ぜひ、お読みください。今後も31話からあと…
ノートで現在35話まで掲載しています。昭和30年後半からの懐かし話を書いています。和歌山の方言も出…
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#一度は行きたいあの場所

那智勝浦町昔懐かし話 第10話

第10話 『私立 勝浦幼稚園』
 
記念すべき第10話である。小学生の時の話が多いが今回はもう少し遡って見ることにする。幼稚園の時の話。
 
「はーるよこい。はーやくこい。あーるきはじめたちぃちゃんが~。」
昭和40年代中頃、当時那智勝浦町には幼稚園、保育所がいくつかあったが旧勝浦町(1区から6区)の子供達の多くは、勝浦幼稚園に通っていた。3歳で赤組、4歳で白組、5歳で青組だった。青組には、その歳

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那智勝浦町昔懐かし話 第15話


第15話『勝浦温泉花火大会の中止 1』
 
僕が携わったイベントとしてやはり花火大会の事は避けられない。多分この話を書くことにより反感を買うだろう。しかし、それでは、当時いっしょにやっていた各団体の皆さん、諸先輩達が自分たちの都合で花火大会をやめてしまったと思われ続けるだろう。事実を誰かが書かなくてはいけないと思う。だから当時の花火大会事務局責任者として後世に伝える為あえて書きます。実名で書くこ

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那智勝浦町昔懐かし話第6話

第6話 『ハマチの釣り堀』
 
僕の書くこのシリーズには、小学生の時の事が多いがやはりその時期が一番多感で思い出に残っているからだ。今回も小学生時代の話。
 
「たけひろ、ハマチの釣り堀つれったろか。」「ほんま、いくわ。お母ちゃん、お父ちゃんハマチの釣り堀連れてってくれるって。今晩のおかずいらんで~。」「タケちゃん、あんた、いつもそう言うて釣ってきたことないやん。」「あほいえ、今日はちゃうで。いつ

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那智勝浦町昔懐かし話 第9話

第9話 『タケちゃん頑張る(見下す奴は許さへんねで~)2』
 
このシリーズNO.2である。初めこの2の話を書こうと思って書き始めたら前置きだけで8話になってしまった。だからこの2が初めから書きたかった内容である。
 
小学6年生の時の話である。僕らの勝浦小学校もご多分に漏れず秋に運動会があった。運動会の目玉種目に6年生のクラス対抗100m走があった。僕のお父ちゃんは、若い頃短距離で国体へ何回も出

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那智勝浦町昔懐かし話 第11話

第11話 『勝浦の子供達よスイカ氷に誇りをもて』
 
たまには食べ物の話を。
 
「うって~。うって~。おばちゃんうって~。」勝浦の子供達は昔から駄菓子屋の玄関を入るときは、この言葉を言う。売ってください、という意味。勝浦の子供達は行儀がよいのだ。(ほんまかなぁ~。)「はい、はい、何にするんかいのお~。」駄菓子屋のおばちゃんは店の奥から現れる。僕らの子供の時は、勝浦小学校の入り口の所にイトウ、入り

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那智勝浦町昔懐かし話 第12話

 第12話『勝浦は、昔サンマで有名やったんやで』
 
勝浦に生まれ育った僕は、実家が、ひいじいちゃんの時代より約100年続くマグロの仲買で、マグロによって僕は大きくなったと言っても過言ではない。 実家は今、弟が継いでいるが、そのおかげで僕は観光の仕事に従事している。
仕事柄、勝浦の恩人というか巨匠にお話を伺うこともあるのだが、今回はTさんの話を元に勝浦の漁業のことを書きたいと思う。
明治、大正時代

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那智勝浦町昔懐かし話 第13話

  第13話『第1回まぐろ祭り。その1』
 
今回より僕が携わってきたイベントに関し後世に伝えるために(大げさやけど、語り伝えてもらう為に)覚えている事を書きます。但し記憶なので事実と違っている場合もあることをあらかじめご了承ください。また、すべて実名で書かせていただきます、ご了承ください。
 
僕は、平成5年の12月に那智勝浦町観光協会で働くようになった。当時観光協会は、今の海産物センターの3階

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那智勝浦町昔懐かし話 第16話


第16話『勝浦温泉花火大会の中止 2』
 
第15話の続き。張り巡らされたロープに沿って岸壁を担当者が見廻り続ける。那智湾の時は、次の日の朝掃除をすれば良かったが、勝浦湾の時は、次の朝から市場で競りが行われる。夜9時に終わり岸壁に張り巡らしたロープは丸濱組が片付けてくれたが、それ以外は全スタッフで片付け、きれいに道や会場内を掃除しなければならない。スタッフは、帰宅が夜12時をすぎるのはあたりまえ

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那智勝浦町昔懐かし話 第19話

第19話『妖怪大戦争』
 
イベントシリーズから今までの形に戻っての第19話である。18話からちょっと間が開いたが終わったわけではありませんよ。100話めざして書きまっせぇ。読んでね。でわでわ第19話小学校低学年の話でありま~す。
 
「タコちゃんあそぼ~。」「あっタケちゃんとナカシャか~。どしたん。」どしたんって遊ぼと言うたんやから遊び来たのである。僕らの子供の時は今から考えるとおもろい会話しや

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