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枝瀬優
2023年2月7日 16:16
ふるふるのフレンチトーストを焼いた天国の食べ物みたいだね
2023年2月13日 22:26
板チョコにそのままかぶりついて忘れてしまえ苦かった恋など
2023年2月17日 19:21
本当の恋を知らないあの頃とチョコの甘さはどこか似ていて
2023年2月20日 20:54
ごめんねの代わりにそっと手を握る体温伝って許されたくて
2022年12月30日 23:15
おつかいのついでに君が買ってきたホカホカ肉まん冬がきたね誰かにココアをいれるその時は誰もが等しく優しくなれる覗きこむきみの瞳にうつる僕 好きがだらしなく溢れていた柴犬のくるっと巻いたしっぽだけ眺めていたい月曜の午後ポケットに飴をしのばすあの人はきっと来世も人間だろうこの世は地獄なんだと歌う彼の声はひたすら優しかった綿飴をくるくる綺麗につくるひと きっと何処かの天使と知り合い
2022年11月3日 19:30
放課後のひとりぼっちの教室で眺める雷雨嫌いじゃないよあなたの幸せがわたしの幸せなワケねーだろふざけんなよ!真っ暗な台所に灯ってるポットのランプ 冬がくるよヨーグルトのその白さが眩しい 健康の塊みたいでお互いの誕生日さえ知らないが君の口癖誰より知ってるゆびさきについたガムシロ舐める癖 知っているのは多分ぼくだけゆっくりとミルクを注ぐ横顔は天国つくる神様みたい笑顔しかみせな
2022年8月31日 20:10
強炭酸を飲み干してあの夏の青春取り戻した気になる夏だから夜中にひとりコンビニにスイカバー買いにでかけてもいいまわり道しても隣に君がいる 無駄じゃないって笑いとばせる自分より背丈の高い向日葵がこわくなった君のいない夏丁寧に西瓜の種を取り除く明日の平和を祈るみたいに目が覚める夢のむこうに大切ななにかを忘れてる夏の朝きみ眠る確実に目を覚ますから愛しいとおもえるその寝顔熱揺れる
2022年7月1日 10:17
電線が街からすべて消えたとき空が途端につまらなくなった金平糖かじるたびに一等星手に入れた気になった真夜中野良猫を追いかけ迷う路地裏で君と出会った真夏の昼間人混みは好きじゃないからこの夏も花火をベランダでひとりじめ履歴書に書き連ねてるもうひとりの自分が生まれる不気味さ地下鉄が地上にでてく瞬間がなぜだかすごく安心できた離れてるほうが愛せる星空も君の寝顔も知らなくていい真っ白
2022年4月30日 18:38
自販機で迷った挙げ句綾鷹の冷たいの買う春が来ましたわたしたちパスタもうどんも啜るからいっそ一緒に暮らしませんかいつまでも君と一緒にいたいから今年は梅酒をつくりませんか靴擦れを我慢しながらきみの待つ一番線へかけあがってくインスタの投稿全部削除して迎える社会人一年目風邪のとき君が作ってくれるうどんで知った愛情の柔らかさ君が焼くお砂糖入りのたまごやきの匂いで朝を迎えたいポテサ
2022年3月31日 18:47
限定のパフェをほおばるあなたのその笑顔はわたし限定不器用なあなたが焼いたパンケーキ ムラだらけの焦げ目も愛しい新品の消しゴムの角削るとき心のなかでごめんって言うこの春は君は隣にいないけど桜は綺麗に咲いているよコンビニで桜餅買う君はちゃんと女の子していて可愛いね(3/3の短歌)ルミネのキャッチコピーほどわたしたち単純じゃないよと笑い合うスーパーの特売品のカルピスの瓶を眺めて
2022年2月28日 17:47
今日だけはあなたのために我慢する甘ったるいチョコレート捧ぐ制服のリボンをきゅっと結んだら わたしは私に変身する僕のことうつしていないその時の君の瞳がいちばん綺麗人類が清く正しくあるために俺らの愛は汚されていくお刺身を新鮮な死骸と言うきみ 僕はとてもカワイイと思う恋人ができたら君も人間をみんな愛してしまうでしょうねまだジャスコだけど君にはイオンまで行こうって言う思春期だから
2022年1月31日 20:43
あなたから年賀状が届いてる 手書きの よろしく そっと撫でる色白のあなたが吐いた白い息 ちゃんと生きてると安心するババ抜きのカードを選ぶ指先がわたしの心乱してくるの読書する君の横顔が覗き見る世界を見守る天使のようゆっくりと膨らんでいく切り餅を見つめながら頬を膨らませ夢をみる あなたはいつも笑ってる 良かった むこうじゃたのしそうで丁寧にフォークでケーキ崩してく ちょっぴり悪
2021年10月31日 17:07
読むのはわたしだけだから許される単行本の帯を栞に靴下で隠れてしまうペディキュアは君だけが知る秘密の印音姫で消してしまえば大丈夫 この恋だってなかったことにマグカップなみなみ注ぐ珈琲とひとりで過ごす あなたは留守でどんぐりを辿っていくと見えてくる丘のベンチで読書するきみ死にたいとツイートのたび確実にわたしのなにかぷちっと弾け死んでいる野良猫みつけ立ち止まるわたしじゃなくてごめ
2021年7月30日 20:45
梅雨時はきっと世界が泣いている僕は傘さし知らん顔して雨粒が頬にあたって思い出すいつかの君が溢した涙世界からいなくなれない僕たちは線香花火見つめ続けていくら手をのばしてみても届かない飛行機雲と天国の君永遠を願っている僕たちは今日も明日も消えたがってる真夜中のブランコこいで瞳とじ輝く月にキスして願うひとりきり待つバス停で雨粒がトタンの屋根と音色奏でていないのかいるのかひどく