記事一覧
ハコモノ放送部 アドベントカレンダー企画 12/21 「歌より気楽になりたいが」
生きていることそのものの、悍ましさとか、いびつさ、気持ちの悪さとか、居心地の悪さ、いたたまれなさ、罪の感触が消えなくて苦しむ日がある。
生きていけることそのものの、もはやどうにもなるまいなという諦観が、宇宙空間でつんと押されてそのままどこまでも行ってしまう一個のごみのように、この身に起こる。
自殺しちゃった友達を思い出す。死んじゃった程度で友達をやめはしない。思い出すあの子はいつも楽しいことの話を
ハコモノ放送部 アドベントカレンダー企画 12/14 「手放すことが許すこと」
ひとつずつ自分の過去を手放す。あなた方の過去も手放す。
悔しかった未達の項目も、とうとう得られなかった成果も、忘れるにまかせて置いていく。
忘れることは優しい。諦めないよりも、なお柔らかい。柔和は便利である。この先なににでも変形できる。それは残酷なほどたやすい。
1020
高熱を出している。
どうにか起き上がり、予定通りの時刻に職場へ着くものの、やはりまっすぐと立って居ることすらもままならない
ハコモノ放送部 アドベントカレンダー企画 12/6 「二度寝をすると夢を見る」
浅い眠りのときがいちばん夢を見る。
休日の、起きたくない朝の、素直じゃない眠りの中で無意識がもたらす夢がいちばん脳を穿つ。
忘れたくて忘れていなかったもの、片付け損ねた記憶、なるべくさわりたくないようなものが、いつも全部そこにある。
0125
複雑な立体構造の、大まかに言ってデパートの中にいる。
たくさんのエスカレーターが、フロアと天井に区切られた空間のなかばで、近くに・遠くに・いくつも交差し