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須臾

あかるい回転、どこへも逃れて行くものか

もう枯れない花
憂鬱な戯れ
次の逸脱
移り気、虹色の霧をその身になぐさめる
怯える蜘蛛のプリズム、幻聴のサイレン
いさむ風、命の苦痛にうねる
その形を
生まれながらの枷を見よ。

暗い深みの、上澄みの、
 欠け爆ぜた月の、
 ばらばらの、
  はだに刺さって抜けない光、
あつく流れて咳き込む、かきむしってまた消える

億年の氷に酔えよ緑の脳
底、集る、うなだれる、きらめく、魂の最初の声
あおざめて下垂るオーロラ

朽ち葉のおもてに、雲母に似た種のはねに
旧い季節のしずく落ちる
 とじる輪の底に火が燃ゆる
  およぐもの、生じる、増える、何になる
時間を飲み干して眠る場所の
おのれの名前を忘れる夜の
とおい歌を、約束を、両手で剥がす日のために
手放すまでだと抱きしめて
まだ廻っている手足、かんばせ、
眩しい願いに焼け爛れても
まだ踊っているものたちよ。

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