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#2000字のドラマ
紙飛行機に思いを乗せて
ベランダの手すりに体を預けて、ぼんやりと空を見上げていた。
雲に覆われた空がどこまでも広がっている。
運動音痴で電話相手もいない、お酒も飲めない私には、こうして黄昏るくらいしか、やり場のない思いを霧散させる方法が浮かばなかった。
「お姉さん、ごめんなさい。それ取って!」
下の方から少年の声が聞こえる。ボール遊びでもして、勢い余ってしまったんだろうか。
「ねえ!ベランダのお姉さーん!」
少年の方を
ベランダの手すりに体を預けて、ぼんやりと空を見上げていた。
雲に覆われた空がどこまでも広がっている。
運動音痴で電話相手もいない、お酒も飲めない私には、こうして黄昏るくらいしか、やり場のない思いを霧散させる方法が浮かばなかった。
「お姉さん、ごめんなさい。それ取って!」
下の方から少年の声が聞こえる。ボール遊びでもして、勢い余ってしまったんだろうか。
「ねえ!ベランダのお姉さーん!」
少年の方を