記事一覧

多様なコミュニケーション

年に一度実家に帰る。 2泊3日で、両親と妹、祖父母に会うようにしている。 遠出が苦手な娘と夫を連れて行くので、どう過ごそうか私もそれなりに緊張して計画するが、当の…

はと
10時間前

15年越しの冒険

人生で最も夢中になった本、生まれて初めてハマった本は、と聞かれたら、正直言いにくいのだけれど、間違いなく言えるものがある。 ハリーポッターシリーズは、私が小学生…

はと
8日前
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世界の話

夜明かりを消して寝ようとしているとき、娘にふと「ねぇママ」と話しかけられると、ちょっとドキッとする。何を聞かれるのかな?と一瞬身構えてしまう。 娘は普段あまり学…

はと
10日前
1

イメージの中のニッポンとムラカミ

この夏観たい映画があまりないな、と思っていた。 村上春樹原作のアニメ映画があると聞いても、あまり乗り気ではなかった。絵柄が趣味じゃない気がするのと、短編を繋げた…

はと
2週間前
1

夢を叶える事務

坂口恭平さんは好きだが、事務?関係ないかな…とスルーしていた本。書店でふと開くと、漫画だったのにも驚いたし、何やら大事なことが書いてありそうだ、と思ってやはり購…

はと
3週間前
4

普通書かないこと

今日は仕事の後で婦人科に行った。 いつもまとめてもらっている薬がきれるため、行かなければいけなくて、やっと行けた。 普段は2時間くらいかかるが、今日は街のお祭りの…

はと
3週間前
4

それでもいいんじゃないか

夏休みに入ったので、やりたいと思っていたことを次々にやるようにしていると、たちまち毎日が過ぎていく。 まずは自分と娘の弁当を作ること。これがとにかく苦手で、事前…

はと
4週間前
2

明治文化の亡霊

学生の頃、エレカシが大好きだった。 最近はめっきり追いかけていないけど、ふと昔の楽曲を歌っているライブ映像を夫が見せてくれた。 近年はポップで美しい曲をたくさん…

はと
1か月前
10

好きなことがわからない

人とコミュニケーションをとろうとすると、憂鬱なことがある。 私は好きなこととかがない。話題がない。 趣味は?好きなスポーツは?好きな俳優は?好きな音楽は?好きなキ…

はと
1か月前
2

言葉への愛

不調は続く。声が出ないのに仕事に行って、結局帰りのバスで立っていられなくなり、家に帰ると高熱が出て、また休むはめになった。 見栄をはって自分を労らないから、結局…

はと
1か月前
7

不調

新年度から3ヶ月くらい元気だったのだけど、また体調を崩してしまった。 ここ数年、毎年この時期に同じようになっている。少しの喉風邪から、仕事を続けているとあっという…

はと
1か月前
4

ケアの世界をつくる

久しぶりに娘と喧嘩をした。 夜寝る前に素直に歯を磨かないなど、面倒なやりとりに痺れを切らしたのだ。 私は当たり前のことを当たり前に言うことしかできず、それで動かな…

はと
2か月前
4

自分を受け入れる

この週末は二晩夜更かしをして、只々疲れているということをnoteに書いていた。 今日は娘の習い事の待ち時間に、いつものドトールで短い時間だが本を読んだ。今年度の私の…

はと
2か月前
3

疲れること

教師の仕事は、やるべきことが多すぎる。学ぶべきことが多すぎる。 例えば1、2冊の本を何度か通読して、これをバイブルにしてやっていこうと思うが、1ヶ月くらい実践をして…

はと
2か月前
3

詩が与えてくれること

ある時テレビをつけると、大江健三郎が中学校で講演をしているものすごく古い映像が流れていたので、とりあえず録画をした。 大江健三郎に興味を持っている若い人は稀だろ…

はと
2か月前
4

ただ描くことの喜び

娘が美大の子ども向け講座に行ってきた。 何度か応募していて、ようやく抽選に当たったのだ。 美大の先生に教えてもらえるだなんて、子どもの頃の私には夢にも思えないこと…

はと
3か月前
1
多様なコミュニケーション

多様なコミュニケーション

年に一度実家に帰る。
2泊3日で、両親と妹、祖父母に会うようにしている。

遠出が苦手な娘と夫を連れて行くので、どう過ごそうか私もそれなりに緊張して計画するが、当の実家の人々はひたすら受け身で、私の言うことに曖昧に頷くだけである。
あげくに決めたはずの予定を30分後に覆してきたり、とにかく気まぐれで主体性がない。昔からこの家で予定が決まらないことにイラつくのは私だけだった。そこが何だか居心地が悪い

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15年越しの冒険

15年越しの冒険

人生で最も夢中になった本、生まれて初めてハマった本は、と聞かれたら、正直言いにくいのだけれど、間違いなく言えるものがある。

ハリーポッターシリーズは、私が小学生の頃話題になり始めて、1巻と2巻を母が買ってきてくれた。それから3巻、4巻と、数年ごとに出版されるのをものすごく楽しみにしていた。
4巻までを穴の開くほど読み込んで、映画も楽しんで、5巻の日本語訳を待っていたときが私にとってのブームの最高

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世界の話

世界の話

夜明かりを消して寝ようとしているとき、娘にふと「ねぇママ」と話しかけられると、ちょっとドキッとする。何を聞かれるのかな?と一瞬身構えてしまう。
娘は普段あまり学校の話などをしない。自分からしないし、私も特にしつこく聞かないけど、気にならないわけじゃない。だから寝る時に急に何か話し出すと、あらたまった話でもあるのかなと思う。

でもそういう時だいたい私の予想は外れていて、笑っちゃうほどどうでもいい話

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イメージの中のニッポンとムラカミ

イメージの中のニッポンとムラカミ

この夏観たい映画があまりないな、と思っていた。
村上春樹原作のアニメ映画があると聞いても、あまり乗り気ではなかった。絵柄が趣味じゃない気がするのと、短編を繋げた夢の世界みたいなアニメ、ちょっと苦手なんだよな、と思ってしまう。パプリカとか。苦手なんだよな。
しかし評判がいいのを見かけてやはりちょっと気になる。何事もいつも疑いから入っている。

外国人の監督が、村上春樹の6つの短編から作ったという『め

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夢を叶える事務

夢を叶える事務

坂口恭平さんは好きだが、事務?関係ないかな…とスルーしていた本。書店でふと開くと、漫画だったのにも驚いたし、何やら大事なことが書いてありそうだ、と思ってやはり購入した。
漫画なのですぐに読めて、2回読んだ。

事務、というのは所謂事務職のことではなくて、何かをするための方法、ということのようだ。
自分がやりたいことをするための、お金の管理と、スケジュールの管理をすること。やりたいことを実現するため

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普通書かないこと

普通書かないこと

今日は仕事の後で婦人科に行った。
いつもまとめてもらっている薬がきれるため、行かなければいけなくて、やっと行けた。
普段は2時間くらいかかるが、今日は街のお祭りのためか嘘のように人がいなくて、すぐに診てもらえたのは奇跡的だった。みんなそんなに祭りに行くのか?

いつもながらよく分からない検診の結果を聞いて、また検診をして、また結果を聞きに来てくださいという。
それと毎年この時期の検査では採血があっ

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それでもいいんじゃないか

それでもいいんじゃないか

夏休みに入ったので、やりたいと思っていたことを次々にやるようにしていると、たちまち毎日が過ぎていく。

まずは自分と娘の弁当を作ること。これがとにかく苦手で、事前にインスタの動画で調理工程のイメージをもち、いつもより早く起きて、せっせと作るが、うまくいくことはほとんどない。普段料理をしないので、自分が食べる量や作り方、味付けなどに全く見通しをもてないのだ。それでも少しはできることを増やそうと思って

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明治文化の亡霊

明治文化の亡霊

学生の頃、エレカシが大好きだった。
最近はめっきり追いかけていないけど、ふと昔の楽曲を歌っているライブ映像を夫が見せてくれた。

近年はポップで美しい曲をたくさん出して、今も活躍しているけど、若い頃はとにかく渋くて独特の楽曲も多く、私もよく聴いていた。
ライブ映像では、23歳のときに、団地の部屋で火鉢を焚いて親に心配をかけていたという話をして、すごく長い退廃人の独白のような曲を朗々と歌う。
懐かし

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好きなことがわからない

好きなことがわからない

人とコミュニケーションをとろうとすると、憂鬱なことがある。
私は好きなこととかがない。話題がない。
趣味は?好きなスポーツは?好きな俳優は?好きな音楽は?好きなキャラクターは?
いやいやいや。別にないです。特にないです。ないじゃだめですか。

何も思い浮かんでこないのも虚しいし、大して好きでもないものを答えるのも虚しい。
ないない言っていても、自分で呆れてしまう。
コミュニケーションのきっかけがな

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言葉への愛

言葉への愛

不調は続く。声が出ないのに仕事に行って、結局帰りのバスで立っていられなくなり、家に帰ると高熱が出て、また休むはめになった。
見栄をはって自分を労らないから、結局人に迷惑をかける。思うようにいかないことばかりだ。

家で寝ていることは苦手だ。少しでも調子がよくなると、仕事に行けたのではと思っている。もはや病的だ。
時間を過ぎさせるには、本を読む。寝たいときにはvoicyをかけておく。これだけで余計な

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不調

不調

新年度から3ヶ月くらい元気だったのだけど、また体調を崩してしまった。
ここ数年、毎年この時期に同じようになっている。少しの喉風邪から、仕事を続けているとあっという間に声が出なくなる。声が出ないと仕事で使い物にならない。熱があるわけでもないのに休むしかなくなる。
今回も分かってはいたので気をつけていたつもりだったが、治りそうだな、と何度も思っていつの間にかこのザマだ。パターンをよく知っている夫は、風

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ケアの世界をつくる

ケアの世界をつくる

久しぶりに娘と喧嘩をした。
夜寝る前に素直に歯を磨かないなど、面倒なやりとりに痺れを切らしたのだ。
私は当たり前のことを当たり前に言うことしかできず、それで動かないともう面倒になってしまう。こんなことやっていられるかと思う。結局は自分のことで頭がいっぱいになっているが、悪循環をやめることができない。

子供はとにかく素直じゃない。面倒なことが大好きだ。自分の気持ちを理路整然と言えるはずもなく、素直

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自分を受け入れる

自分を受け入れる

この週末は二晩夜更かしをして、只々疲れているということをnoteに書いていた。
今日は娘の習い事の待ち時間に、いつものドトールで短い時間だが本を読んだ。今年度の私の課題図書、ポール・ディックス『子どもは罰から学ばない』。

もう3回は通読しているので、大体覚えていると思い、開くのは気が進まなかった。一度見たものを繰り返し見ることはどうしても避けてしまう方だ。その癖内容はほとんど忘れてしまう。何故だ

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疲れること

疲れること

教師の仕事は、やるべきことが多すぎる。学ぶべきことが多すぎる。
例えば1、2冊の本を何度か通読して、これをバイブルにしてやっていこうと思うが、1ヶ月くらい実践をしていれば徐々に忘れていく。現場の習慣と日々の感情が、目指したい理念をすぐに上回ってしまう。6月がきついというのはそのためだ。理想は逃げていき、付け足す時間がなく、擦り切れ続けていく。
4月に一生懸命本を読んでから、もう2ヶ月も経ったのか。

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詩が与えてくれること

詩が与えてくれること

ある時テレビをつけると、大江健三郎が中学校で講演をしているものすごく古い映像が流れていたので、とりあえず録画をした。
大江健三郎に興味を持っている若い人は稀だろう。私は大江健三郎が好きだ。難解なものは読まないし人にお薦めもしないけど、エッセーやそれに近いような作品は読みやすく、そういうものを読んでいるととても親近感が湧いてくる。だからご本人が喋っている様子はぜひ見たいのだ。

その映像は80年代終

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ただ描くことの喜び

ただ描くことの喜び

娘が美大の子ども向け講座に行ってきた。
何度か応募していて、ようやく抽選に当たったのだ。
美大の先生に教えてもらえるだなんて、子どもの頃の私には夢にも思えないことだ。羨ましい限りである。
なんだか自分も美大に行けると思うとワクワクしてしまったけど、実際連れて行くと親はさっさと帰されてしまい、本当に子どもだけ預かって一日たっぷりと活動していた。

もう小学生になって久しいのに、子どもだけで体験してく

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