#博物館
博物館について考える
博物館と美術館はどちらも同じ「ミュージアム」だが、役割は微妙に違っていて、美術館は展覧施設、博物館は教育施設の側面が強い。それは施設の造りにも現れていて、美術館が外観も含めて「おしゃれ」なのに対し、博物館はいかにも「ハコモノ」的外観で素っ気ない。博物館が扱うものは基本的に「資料」であり、端的に言えば「学習教材」である。そのため、同じもの、例えば屏風や掛け軸などでも、美術館と博物館で扱いが違う。簡単
もっとみる地方自治体立博物館の実態
私の現在の勤務先は(休職中だが)博物館である。今回は、地方自治体立博物館の現状を、勤務先の実態を基に書いてみる。全国の地方自治体立博物館が同じではないだろうが、SNSでやり取りしていると、似た問題を抱える博物館は多いようだ。
地方自治体立博物館の多くは昭和後期に建てられていて、設備の大規模改修が必要な時期に差し掛かっている。私の勤務館も例外ではなかったが、昨今の財政難のなせる業か、なかなか設備改修
歴史民俗資料(文化財)の受け入れと収蔵(奈良県の事例から)
奈良県立民俗博物館が、空調の不具合等から臨時休館することが決まった。空調の故障で収蔵資料に影響が出るかもしれないという。今回は、それに関連した山下奈良県知事の発言が波紋を呼んでいる(詳細は下記記事参照)。
奈良県立民俗博物館を巡る奈良県知事の発言に対して、自分も専門家の端くれ(学芸員資格を持つ者)として声を上げているが、別に知事が維新の会所属だから敵視しているわけではない。維新の会支持者になぜか