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中沢新一著『レンマ学』『精神の考古学』『構造の奥』などを読む

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中沢新一氏の著作『レンマ学』『精神の考古学』『構造の奥』『精霊の王』『アースダイバー神社編』などを読み解きます。
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2022年1月の記事一覧

意味分節理論は大学入学共通テスト「情報」の範囲に入るか??

意味分節理論は大学入学共通テスト「情報」の範囲に入るか??

大学入学共通テストが行われているということで、意味分節理論と絡めて書いてみる。意味分節理論は近い将来新たな試験科目になる「情報」に、深いところで関連すると思われる。

◇ ◇

さて、意味分節理論というのは何かといえば、意味ということの発生の仕方を考える理論である。

といったところで、さっそく迷路の入り口に落とし穴が開いている感じになる。

第一に、意味分節理論でいう”意味”とは、「もの」ではな

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意味分節理論は「書く」と「読む」の役に立つ

意味分節理論は「書く」と「読む」の役に立つ

意味分節理論などというと、”いかにも抽象的で、現実離れして、とても何かの役に立つとは思えない感じがする”といった印象を持たれることも多い。

ちなみに、意味分節理論というのは意味(意味する)ということの発生を、次のようなモデルで考えるものである。



まず、ある二つのシンボルの二項対立関係を二つ重ね合わせ、そこに第三の二項対立を直交させる。この第三の二項対立を軸にして、最初の二つの二項対立の重

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