ある職人さんとの思い出。
今、夕食を食べていて唐突に思い出したんですけど。
子供の頃によく連れて行ってもらったお寿司屋さんがありまして。
そこの焼き方の職人さんによく遊んでもらってたんです。
卵焼きやアナゴを焼いてくれて、出前に行く時も元気いっぱい。
「これオレが焼いたんスよ!」といつもニコニコしていました。
ひょうきんで優しいお兄さんのことが好きでした。
大将も「将来のご贔屓さんを大事にしろよ!」とか言ったりしていてこのお寿司屋さんに行くのがいつも楽しみでした。
自分はここでお寿司の味を覚えたと言っても過言ではありません。
何年も行っていたので下働きの人がツケ場に入るところも何度か見てきました。
「あ、あの人お寿司握ってる!偉くなったんだ!」と子供ながらに感じるところがあって。
それまで普通に話してくれてた人でもツケ場に入るとどこかよそよそしくなるというか。
お寿司を握るようになると急に職人さんっぽくなるんだー、と感心してました。
でも焼き方のお兄さんはなかなかお寿司を握らせて貰えません。
それでも行くといつもニコニコと対応してくれて嬉しかった思い出があります。
ある日、雑誌に載ってたマッチ箱に入るお寿司の記事を見つけてそれを作って欲しくてお兄さんに見せました。
「うわぁ、これ見つけちゃったの?まいったなぁー」と嬉しそうな、それでいてちょっとかなしそうな笑顔で雑誌を見ています。
「今は忙しくて作れないから今度ね!」と約束をしました。
そのすぐ後のことだったと思います。
ある日そのお店に行ってみると。
大将が「コイツ、郷里に帰ることになりやしてね」と焼き方のお兄さんをツケ場に呼びました。
「え!」と内心ビックリして。
お寿司屋さんやめちゃうの?って思ったんでしょうね。
でもお兄さんのご実家もお寿司屋さんらしくてそこの跡を継ぐために帰るそうです。
お寿司屋さんはやめないんだ・・・どこかホッとしたりして。
「最後にコイツの握った寿司召し上がってくれやせんか?」と大将。
お世話になっていたし、別れの儀式のような気がして。
「食べたい!」と言いました。
その時お兄さんが握ってくれたお寿司はマッチ箱に入る大きさじゃなかったけど。
ツケ場の向こうで緊張気味にお寿司を握るお兄さんの顔を覚えています。
今でもフラッと入ったお寿司屋さんでその焼き方のお兄さんと再会できるんじゃないか、と思いながらのれんをくぐっています。
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