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日記

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#大人のASD

消せない気持ち

古典が好きだ。古い書物が好きだ。それらに囲まれて、日がな一日、遠い時代の言葉に向き合って過ごしたい。

わずかに残った書物が伝える、静かに輝く言葉の断片。見え隠れする心。

用例を探し、作者を知り、実像に近づいていく感覚。

一日資料を読んでいたら日が暮れた、あの研究室での景色。

どれもこれも、忘れられない鮮烈な記憶である。

学生の頃から鬱っぽさはありながらも何とかやってこれたのは、古典に触れ

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何を読もうと、何を聞かされようと、自分の理性が同意したこと以外信じるな  ーー ゴウタマ・シッダールタ

タイトルは仏陀の言葉です。

私はずっと、理性で自分の存在の正当性を証明しようとしてきた。

雑談や密な人間関係を楽しめなくても、その事で「勿体ない」とか一方的な価値観で言われても、その価値観に馴染むことはなかった。だけど、行動は変えなくても、馴染めない、否定される不安はあったから。

いつからか、「正しく物事を判断できる」ことに自分の居場所を見出すようになった。

姉のように人好きで周りを明るく

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ちょっと成長したと思うこと

ちょっと成長したと思うこと

鬱の波がわかって、自分の状態を冷静に見られるようになった。自分でも理由がわからない無気力状態や過敏な神経に左右されるのが怖くて常に不安だったのが、だんだん「他人視点の正解の人生」から意識を引き剥がすことができて、鬱々とした感情に身を任せられるようになった。感情に呑み込まれず、鬱々と沈む自分の心をちょっと遠くから観察している感じ。

自分の心の動きに身を預けるのは底の見えない崖に足を踏み出すような頑

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鬱って何

空は今日も曇っている。

冷たく乾いた空気が、心を冷やす。

こんな暗い日記を公表して需要はあるのだろうか。自分の記録として書いているとはいえ、公開するような文じゃないんじゃないか。なんて、公開ボタンを押すのを躊躇う。細かいことを気にしてばかり。過去の日記を読み返すと、言葉が二転三転しては落ち込み、鬱のループから抜け出ていない。何かを決心したように書いていても、気持ちが固まっていない。少しは変化し

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