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転職と学歴の関係について考えてみた(学歴フィルターは存在するのか)


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はじめに

今日はちょっとシビアなお話をしたいと思います。
皆さんが新卒の頃「学歴フィルター」という恐ろしい都市伝説を聞いたことないですか?

私はあります((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

そして、社会人になってすぐの頃、学歴フィルターが実在するのだということも理解しました。
というか、極一部の企業を除いて、大手企業のほとんどでは、明示的または暗示的に当然のように存在するものだと思います。
SNSで騒がれているように、社内で明示的に大学名でフィルターを設けているところもあります。

会社によって、どこの大学を好むのかという違いはありますが、大抵は大学受験時の偏差値の高い大学が好まれます
一般的には、東京一工・旧帝大などの有名国立大学>早慶上理などの有名私立及び有名国立>MARCHやその他国公立大学>その他の大学という感じです。
地方の場合は、東京一工よりその地方の国立の方が強いこともあります。

このような学歴フィルターは、大手企業では致し方ない部分があります。
人気の高い企業の場合、毎年何万人ものエントリーがあります。
記念応募も含めるともっと多いでしょう。
職種によっては1000倍以上の倍率になることもあるくらいです。

それだけの人数を人事部だけで処理するのはほとんど不可能なので、何らかの基準を設けて篩にかける必要があるのです。
そのとき、新卒の学生に対して「資格」で篩にかけるとほとんど残らないため、致し方なく学歴やSPIである程度足切りラインを設けるしかないというのが実情だろうと思います。

今ではほとんどの学生が学歴フィルターの存在を理解しているので、暗黙の了解になっている気はします。

では、転職の場合はどうでしょうか。
転職時に学歴がどのような影響を与えるのか。
今回はこの点について考えてみたいと思います。

なお、このnoteは、主にベンチャー企業で働く専門職の皆さんやベンチャー企業に興味を持ってくださっている方々向けの連載なので、今回の記事も、主に経営管理部門(コーポレート)の専門職を基準にして考えていきたいと思います。




1.転職と学歴フィルター

新卒時に学歴フィルターが設けられている場合があるというのは周知の事実だと思いますが、転職の場合でもあるのでしょうか。

この点については、会社によっては設けている場合もあります

ただし、転職の場合は、採用権限が各部署の管理職に委譲されている、または管理職の影響力がとても大きいケースが多いので、会社として明確に「MARCH以上じゃないと面接しない」などという基準を設けていることは稀だと思います。

転職の場合は新卒と異なり、応募自体もそこまで膨大な数ではないので、大抵は応募があったら、人事である程度形式的な要件を審査して、形式的に問題なさそうであれば、その部署の管理職に「こういう人が応募してきてますけど、会ってみますか?」という流れになります。

このとき、その人事担当者や管理職の人が学歴主義が強い方であれば、学歴フィルターが発動します。
したがって、会社の方針というよりは、人事や配属先の管理職によって学歴フィルターが存在するという感じです。

経験談でいうと、私が以前カジュアル面談をしてもらったとある企業では、そこの部長さんが「俺は早慶上理以上じゃないと採らない。学歴は重要だからな」と面談の中で言っちゃうような人でした。
こういう人に当たってしまった場合は、出身大学でフィルターをかけられます。

でも、そんな人の下で働きたいと思いますか?

私は嫌なので、カジュアル面談の先には進まず、辞退しました。
学力や学歴はたしかにその人の努力の結果なので、重要な要素だと思っていますが、転職では経験や資格などのほうがより重要だと思っています。
多くの企業の管理職のみなさんも、転職においては学歴よりも経験と資格と実績を重視する傾向が強いと思います。




2.転職と学歴(大手編)

前述のとおり、転職においては学歴よりも経験や資格等の方が重視されるという話をしましたが、大手企業に関しては少し話が変わってきます🙄

転職において明確に学歴フィルターを設けている企業は少ないとは思うのですが、実際には心理的なバイアスがかかっていることが多いです。

どういうことかというと、そもそも大手企業の場合、新卒時に学歴フィルターがかかっていることが多いです。
仮に明確な学歴フィルターがなかったとしても、内定が出る頃には、不思議と有名大学出身の人しか残っていません。
その結果、有名企業の場合、社内で働く大多数の人が有名大学卒の人たちです。

そしてさらに不思議なことに上層部に行けば行くほど、東京一工や早慶が増えていきますよね……
社内にそういう集団が形成されている場合に、わざわざ異色の学歴を有する人を転職で採用するか?

たぶんないでしょう😰

有名大学卒ばかりの集団の中では『この人は●●大学卒の人か。じゃあ財務部の●●さんの出身校だな』という連想が起こるので、確実にバイアス(偏ったイメージ)が発生します。
ということは、候補者側から見ると、自分と同じ大学の出身で、その会社で活躍している人がたくさんいればいるほど、有利に働くのです。
面接官と同じ大学の出身だったことで、面接で盛り上がるなんてことも転職では日常茶飯事です。

また、大手企業の場合、転職求人に対してもそこそこの数の応募が来ます。
そして、その中には偏差値の高い有名大学を出た人もたくさんいます。

そのため、バイアスなしで普通に選考をする場合であっても、学歴は当然に評価対象の一つとなりますから、他者との比較において実質的な学歴フィルターがかかることが多いです。
経験値や人物面の評価が同等であれば、少なくとも学生時代に勉強を頑張ってきた人を採るというのは致し方ないことかなと思います。

したがって、フィルター自体は無かったとしても、実質的には同じような結果になります。

あと、一部の大手企業では、学閥というものが存在します。
これは、社内の非公式OB会のようなものです。
大手企業の場合、有名大学卒の人が非常に多いので、簡易的な同窓会のようなものが結成されることがあるのです。
会社の歴史が長いほど、その同窓会の中から役員等が生まれやすくなるため、組織の中で力を持ちやすくなっていきます。
私が若い頃に勤めていた会社にも、早慶や東大などの非公式OB会がありました。

こういう会では、新卒時に大学の後輩を推薦したり、出世のときにOB会に所属している人を(意識的・無意識的に)推薦してしまう現象が起こります。
現に私の同級生はこの非公式の団体からの推薦を獲得して大手企業の内定(転職)を勝ち取っていました。

これもある意味学歴フィルターの一種だと思います。
特定の大学の出身者であるということが有利に働く一例です。

大手企業では有名大学卒の従業員が多いので、どうしても学歴による影響は多少は出てしまうものだと思います。
学歴による影響そのものが悪いことだとは思いませんが、有名大学を出ていない人にとってはかなり不利な戦いになるかなとは思います。



3.転職と学歴(ベンチャー編)

では、ベンチャー企業ではどうでしょうか。

結論から言うと、ベンチャーで学歴フィルターをかけているような会社は少数派です!

パッと思いつく範囲で数社しか知りません。

それ以外のベンチャーは、学歴よりも実力、実績、資格、話すスピード、論理性、価値観の一致などを重視しています。

私の知人の経営者に至っては、本人は凄い大学を出ているにもかかわらず「転職では学歴とかどうでもいい。その人が残してきた実績が一番大事。大学なんか高校生の頃に頑張ったかどうかでしかない。現に僕の同級生はベンチャーでは全く役に立たないよ」と明言しています。
その上で、明言どおり、学歴に関係なく、努力と根性で乗り切ってきた人たちばかりを採用しています。

そもそも、ベンチャーでは学歴が役に立つ瞬間があまりありません
むしろ、邪魔になることすらあります。

私の個人的な見解で申し上げますと、いい大学を出ている人の多くは、試験的な正解を導くことがとても得意です。
正解のある問に対する耐性が高く、難問であっても既存の知識を応用して解き方を導き出せます。
そうやって正解を導き出すことに特化した能力を持っていて、正解を出し続けることが誇りでもあります。
私自身は、この能力を重要な能力だと思っていますし、素晴らし能力だと思っています。

しかし、ベンチャーの世界では、そもそも正解があるかどうかも怪しい論点が多く、かつ、やってみないとわからないこととか、やっても9割以上の確率でダメだろうなと思われることが多いです。
そして、現に9割近い確率で失敗に終わります。
極端な言い方をすると、ベンチャーでの活動の多くは失敗することを前提にしているようなところがあるのです。

そのような状況下では、高学歴の方々は若干分が悪いです。
失敗をする、不正解を出すということにあまりに慣れていないので、とても大きな不安や恐怖に襲われることが多いと思います。
それに、失敗するとわかりきっていることをやり続けることも苦痛でしょうし、自分が失敗するという事実を受け入れるのはプライドが許さないでしょう。

そのため、ベンチャー企業との相性があまり良くないことが多いと思われます。

一方で、大手企業であれば、新卒には手厚い研修が用意されていますし、業務も細分化されていて正解(何をやればいいのか)がハッキリわかります。
何をどうすればいいのかという方法論がある程度確立されているので、今まで学校でやってきたことを少し応用するだけで適応できます。
そのため、大手企業の方が相性が良いと思われます。

したがって、高学歴の人でベンチャーに向いている人は少数派であると考えています。
その結果、学歴フィルターがあまり意味を成さないので、学歴を重視しているベンチャーもそこまで多くないのではと思っています。

私の知る限りでは、良い大学を出て、ベンチャーで活躍している人たちの9割くらいが変わり者(明らかに少数派に属する人たち)です。
普通の人なんているかなと脳内で思い出そうと努力してみたのですが、活躍している人=類稀な業績を出している人たちなので、普通の人が思い当たらなかったです。
良い大学を出て、ベンチャーで活躍している人の大半は、ずば抜けた行動力を持っていたり、失敗を全く恐れない強靭な精神を持っていたり、天才過ぎて失敗なんて微塵も考えてない人だったりします。

少なくとも、普通ではない🙄

そういうどこかの要素で外れ値を持っているような人でないとベンチャー業界に居続けるのは難しいのかもしれないです。




4.ベンチャーなら学歴関係ない?

では、ベンチャー企業では学歴は関係ないのでしょうか。

この点について、7年ほどベンチャーに居続けていますが、小規模なベンチャーなら学歴はほとんど関係ないかなというのが実感です。

もちろん、最近のベンチャー企業の経営者・役員などに高学歴な方々が多いというのは承知していますし、東京一工、早慶などの出身者が徐々に増えていっているというのも感じているところです。

その理由は様々です。

まず、ここ数年でベンチャー業界がかなり盛り上がっていて、大学発のベンチャーが多く生まれています。
大学系のベンチャーキャピタルも多く設立されているので、東京大学等を始めとして、有名な大学が学生起業を後押ししています。
その結果、高学歴ベンチャー経営者が増えました

また、そういう経営者は同級生や同じ大学の先輩・後輩などを誘う傾向があるので、結果的に高学歴集団のベンチャー企業が増えてきています。

それ以外のベンチャーでも、徐々に拡大していって、大手企業化していくというのもあります。
規模が大きくなっていけば行くほど、内部統制が構築されていって、業務も細分化され、徐々に高学歴の皆さんが活躍できる土壌が整っていきます。
その結果、徐々に従業員も高学歴化していきます。

また、職種によっては学歴を重視されることがあります。
例えば、ベンチャーといえども経営管理部門については、比較的学歴を重視される傾向が強いと思います。
より特定していうと法務は学歴を重視する人が多いと感じています。
法律分野の専門家の大半が高学歴集団なので、どうしても学歴を重視する人の割合が増えます。

そのような事情により、大学発ベンチャーや大手企業化しつつあるベンチャー、又は特定の職種においては、今までよりも学歴が重要視される可能性はあります。

しかし、その他の多くのベンチャー企業は、今までどおり学歴はあまり関係ないままだろうなと思います。

ベンチャーでは、学校の勉強ができるかどうかより、どれだけ行動できるか、どれだけ自分で実務を学べるか(学んできたか)の方が大事なので、過去の学歴だけで篩にかけるということはほぼないと思います。

もちろん、学力は重要視されるので、卒業後に自分で学んで資格を取っているかとか、どういう実務経験を積んで、何を学んできたかなどは重視されます。

そのため、大学や専門学校を卒業した後にどう生きてきたのかが重要になってきます。
自発的に学び、行動し、実力を身につければ、いくらでも働く場はあります😁
ベンチャーは、挑戦する人、努力してきた人に敬意を払う文化があると思うので、若き挑戦者たちはいつでも歓迎されます。

少なくとも、私は常に歓迎しています。
若手で勉強を頑張っている人や実務で一生懸命学んでいる人を見ると、手を差し伸べたくなります。
ベンチャーにはそういうおっさんがたくさんいると思いますし、現にたくさん存在するので、若手の皆さんは是非ベンチャー業界へお越しください👍

そして、ベンチャー転職を検討する際は、ベンチャーの経営管理部門の求人に特化しているSYNCAをお使いください!
情報収集には有益だと思います。
タイミングが合えば、企業側から直接スカウトが届きます。




おわりに

ということで、今回は学歴フィルターというタブーについて検討してみました。
タブーといっても既に暗黙の了解レベルで存在するものだと思うので、今更驚く人は少ないと思います。

もしかしたら、ベンチャーもこれから徐々に学歴フィルターが普及してくるのかもしれないですが、今のところはあまり見かけません😁

実力があれば学歴なんて二の次というのがベンチャーの良いところだと思います。

今までベンチャー業界で若手の活躍を何度も目にしていますが、その中で高学歴と呼べる人はあまり多く無かったと記憶しています。
むしろ、高卒、専門卒、名前を聞いてもよく知らない大学の出身者の人が活躍するケースの方が多かった気がします。
ベンチャーへの適性と学歴はあまり相関がないのかもしれないですね。

もちろん職種にもよりますが、事業部(営業部・プロダクト開発部など)ではその傾向が特に強いと感じています。

なので、熱意ある若手の皆さんは、ベンチャーで大きな挑戦をしてみるというのもありだと思いますよ😁


では、また次回!


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【著者情報】

著者:瀧田 桜司(たきた はるかず)
役職:株式会社WARC 法務兼メディア編集長
専門:法学、経営学、心理学
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