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エッセイ

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以前書いたエッセイをまとめています。
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記事一覧

水があう。

水があう。

水が合わないとは、よく言ったもの…。
孤独を感じたり、周囲に馴染めない環境を表現する為に、よく聞く言葉。

若い頃、生まれた場所から離れて一人暮らしをした。
しばらくすると肌が荒れ、体調がなんとなく悪い。
大きな不調は無かったものの、仕事の忙しさも重なりストレスが溜まる。
ストレスは肌に悪いと聞いた事があった。きっとストレス。

大型連休が来て、車で4時間の真夜中の実家に帰った。
雨が降る。まとわ

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断捨離。

断捨離。

数年に一度、断捨離をする。
頭の中を空っぽにする様に、要らないものを捨てる。
そして、新しい価値観を上書きするようにする。

年々、身の回りの物は少なくなっていくし、
自分にとって本当に必要な物はそれほど多くない。

元々の性格上、嫌いな物は少ない。
どうでもいい物と好きな物が大半だった。
断捨離をしようと決めてから、「どうでもいい物」を捨てた。
好きな物を残し、数年触っていない物を処分した。

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くらす場所。

くらす場所。

今、暮らしている場所は生まれた場所。
若い頃は転々としていたが、今はここにいる。
私が子供の頃遊んだ場所で、今は息子が遊んでいる。
そこに共存する動物も、植物も、昆虫も息子に教えてあげられる。

周りは緑に囲まれて、庭と森の区別はつかない。
夏は湿度が高く、冬は雪が積もる。
年間通して曇りの日が多い。

蛍の光が何処かへ消えると、池では蛙が大合唱する時期。
夜になると、イノシシが土を掘り返しにくる

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iPadmateと私。

iPadmateと私。

※この記事は オンラインサロンiPadmate内での noteラボ というサークルの「あなたとわたしのiPadmate」というリレー note 企画です。

尚、私の記事はipadmate内の情報は含まれていません。
ipadmateと向き合う私自身の話です。

7月15日 担当のwakaです。
リレーのバトンは Makoさんから受け取りました。

ipadmate というオンラインサロンに加入し

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ダンドリシチブ。

ダンドリシチブ。

「段取り七分」という言葉を、
何処かで耳にしたことがないでしょうか?

私は、住宅の設計士をやめた後、
空いた時間を使って職業訓練校に一年間通いました。
左官科で勉強をして、後に職人として県内の左官工業所で
働くことになるのですが、
訓練校の恩師にこの言葉を教えていただきました。

「左官」というと何を思い浮かべるでしょうか?
壁を塗るという声が聞こえてきそうですが、
塗りの工程は最終仕上げに当た

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古いもの。

古いもの。

私は、古いものが好きです。

若いころは、中古には興味が無く、安い物には目がなく…。
しかし、時代を経ていつの間にか古いものに
安らぎを感じるようになりました。

家具も年代物の中古を買ったりします。
他人が使ったものなんて…と昔は思っていましたが、
昭和の初期以前に作られた家具は、
とても耐久性があり、そしてとても細密に作られています。
現代でも残存している家具は、持ち主に大切に使われていた証拠

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真実とそこに写るもの。

真実とそこに写るもの。

デジタルがほど遠かった時を私は知っています。
ある意味、豊かで。ある意味、幸せな。
現在は、別の恩恵があり、ある意味幸せなのです。

そんな少し前の話。
デジタルカメラが出る前、
フィルムに焼付けて現像をしていました。

それは、補正をすることなく、目で見た景色を切り取って
その感動を人から人へ繋げていたのです。
家族写真であり、風景写真、証明写真と…。
現像してみるまで、どんな風に仕上がっている

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iMG 2020 Advent calendar

iMG 2020 Advent calendar

こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
寒くなりましたね。
クリスマスまであと5日。今年も残りわずかですね。

植物は休眠し、秋の間しきりに姿をみせていた獣たちも
冬眠の床についたようで、夜は静かです。
時折、窓をたたくミゾレまじりの雨の音が、雪に変わると
音が消え、山も銀世界です。

さて、私はキリスト教とは無縁です。家は仏教です。
でも、恵まれた事に幼いころからクリスマスツリーを飾り
サンタさ

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自分のこと。

自分のこと。

自分では自分のことが、わかりにくいのかもしれません。
私はごく普通に生きてきました。
しかし、他人には変わっていると言われることも…。

何かをつくることは昔から好きでした。
群れることはあまり得意ではありませんでした。

女子の少ない工業高校を卒業し、大学で広い世界を見ました。
建築を学び、社会人二年目で二級建築士を取り、設計士として勤務。
迷い、諦めたことも。
三十代になり、見合い、そしてお相

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