マガジンのカバー画像

軌跡シリーズ 考察集

16
一ファンとして読み解く軌跡シリーズのあれこれ
運営しているクリエイター

記事一覧

閃の軌跡NW1~2話感想~2つの視点から楽しみたい軌跡考察~

閃の軌跡NW1~2話感想~2つの視点から楽しみたい軌跡考察~

「この国には、新たな《革命》が必要だ!」
「私は負けない……誰にも」
「私らが頑張ったところで……なんにも変わらないのに」

 本稿は軌跡ファンとして楽しみにしていた《閃の軌跡NW》の視聴感想、その1~2話編になります。
 またそれだけでなく、「①軌跡未プレイの人が『?』な部分を補足できるように」「②軌跡プレイヤーが単に『軌跡だからじゃなくて閃の軌跡NW』だから面白いと思える」の両方が叶えるような

もっとみる
閃の軌跡Northern War考察① PV第一弾と主要人物の考察!

閃の軌跡Northern War考察① PV第一弾と主要人物の考察!

 日本ファルコムとタツノコプロがタッグを組んだ、《閃の軌跡》シリーズの外伝アニメ《The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War》。
 先日、閃の軌跡NWの第一弾PVが発表され、物語の骨子となるであろうストーリーのあらすじと、主人公ラヴィを含む主要人物4人の情報が明らかとなりました。

 シリーズをプレイしてきた自分は、とにかく「キターーーーー!!」という感情が巻き起

もっとみる
黎の軌跡Ⅱクリア後感想②~罪の観測と可能世界~

黎の軌跡Ⅱクリア後感想②~罪の観測と可能世界~

 本稿は《英雄伝説 黎の軌跡Ⅱ -CRIMSON SiN-》について、自由にプレイ後の感想や考察を書いていった、その後編になります。特に世界観方面について好き勝手に書いています。黎の軌跡Ⅱを含めた軌跡シリーズのネタバレが全開ですので、そちら方面を気にされている方はご注意ください。

9.《もろびとこぞりて》 まず、《煌都動乱》とか《北の港の狂想曲》とか、あるいは《災厄のプロトコル》とか《いとけなき

もっとみる
黎の軌跡Ⅱクリア後感想①~失楽園で果たす贖罪とは~

黎の軌跡Ⅱクリア後感想①~失楽園で果たす贖罪とは~

 日本ファルコムが送る、大人気ストーリーRPG《軌跡シリーズ》の最新作、《英雄伝説 黎の軌跡Ⅱ -CRIMSON SiN-》。
 共和国編第二作であり、裏解決屋ヴァンに巻き起こるさらなる激動が予測される物語。この文章を書いている10月20日頃、無料DLCも含めクリアすることができました。

 一年前、《黎の軌跡発売前考察》《黎の軌跡クリア後感想》などと称してあることないこと色々語りました。今回は黎

もっとみる
夜明け空に還る魂の彩~英雄伝説 黎の軌跡②~

夜明け空に還る魂の彩~英雄伝説 黎の軌跡②~

「あくまで自分の流儀を貫くだけだ。黒でも白でも、灰色ですらない、黎い狭間の領域で」
「……貴方は今の、私が嫌いなひどい貴方のままでいて」
「夜明け前の優しい暗がりみたいに寄り添ってくれる貴方だけの色が──どうしようもなく愛おしくて何があっても失いたくないから!!」

 本稿は、『黎明告げるミッシング・リンク~英雄伝説 黎の軌跡①~』の続きの考察となります。
 特に主要な人物である、アニエス、エレイ

もっとみる
黎明告げるミッシング・リンク~英雄伝説 黎の軌跡①~

黎明告げるミッシング・リンク~英雄伝説 黎の軌跡①~

「そして政治に本来、全も悪もない──是非を問えるのは歴史だけだろう」
「その意味で、私も含めた政治家は踏ん張ってでも果たさなくてはならない」
「今のカルバードが歴史に選ばれるのか、それとも何らかの修正が余儀なくされるのか」

 日本ファルコムが送る軌跡シリーズの最新作、黎の軌跡。
 これまで所謂正道の主人公たちが公的な立場で活躍した西ゼムリアとは違い、裏の立場から眺める混沌の共和国をめぐるヴァンの

もっとみる
黎の軌跡クリア後感想〜雑記などなど〜

黎の軌跡クリア後感想〜雑記などなど〜

 2021年10月、有休を消化しつつ、事前考察なども楽しんでいた黎の軌跡をクリアしました。
 西ゼムリアの物語を終えた七耀歴1208年。新たな時代の節目を迎えたゼムリア大陸、変わる世界を舞台に、共和国において活動する《裏解決屋》ヴァンの物語。
 そこには、黎の軌跡──黎明を告げるというメッセージの通り、物事の前と後を繋ぐ、大切な要素があったように感じます。それはストーリーにしても、軌跡そのものにし

もっとみる
黎の軌跡発売前考察③~その悪夢は誰にとっての?~

黎の軌跡発売前考察③~その悪夢は誰にとっての?~

「──悪夢を纏う?」

 英雄伝説 黎の軌跡発売までおよそ50日といったところでしょうか。新旧を交えた魅力的なキャラクターたちや、戦闘を含めた本作の新システム、そして共和国の各都市など、黎の軌跡は徐々にその雰囲気を明らかにしてきています。
 そんな、ニュースやムービーなどで明らかになっていく情報の中には、繰り返し筆者の印象にひと際強く残っているものもあります。多くのファンにとっても同じかもしれない

もっとみる
黎の軌跡発売前考察②~連なる幼馴染たち~

黎の軌跡発売前考察②~連なる幼馴染たち~

 軌跡シリーズの2021年度最新作、黎の軌跡の発売まで2ヶ月を切りました。
 だいたいの主要人物が紹介されつつあり、現在はサブキャラなどもお披露目されている。
 そんな中、5月末に公開した発売前考察の続きを、語らせていただこうかと思います。
 今回の副題は《連なる幼馴染たち》。人物考察だけでなく、各人物の関係性などにも焦点を当てていきたいです。

 本稿は、黎の軌跡に登場する人物たちを《幼馴染たち

もっとみる
黎の軌跡発売前考察①~主要人物について~

黎の軌跡発売前考察①~主要人物について~

 日本ファルコムが送るストーリーRPG、黎の軌跡(クロノキセキ)の情報が続々と公開されていますね。
 舞台を西から東へ一新したことで、物語の方向性、文化、システム等様々なものが変化している当作は、正直まだまだ内容も予想しきれません。
 ただ、発表された主要人物8人は、それぞれ様々な立場や経緯を持って、人種の坩堝(るつぼ)と呼ばれるカルバード共和国の物語を彩ってくれると思います。
 本稿は、主要8人

もっとみる
リィン・シュバルツァーの心理分析後編~絶え間ない自己実現 軌跡シリーズ~

リィン・シュバルツァーの心理分析後編~絶え間ない自己実現 軌跡シリーズ~

「だが──悪いな。ここから先は《人》の時代だ」

 本稿は、【リィン・シュバルツァーの心理分析前編~リィンの存在証明 軌跡シリーズ~】の続きであり、軌跡シリーズ 閃の軌跡の主人公リィン・シュバルツァーの旅路をもとに、彼の《自我》《無意識》などを心理考察する記事となっています。

※本稿は軌跡シリーズの《創の軌跡》までのネタバレを含みます。

全編目次
前編
0.前提条件、ゼムリア大陸と帝国の文化

もっとみる
リィン・シュバルツァーの心理分析前編~リィンの存在証明 軌跡シリーズ~

リィン・シュバルツァーの心理分析前編~リィンの存在証明 軌跡シリーズ~

「自分の道を見つける──まずはそれからだ」

 日本ファルコムさんが創る英雄点説 軌跡シリーズにおいて、閃の軌跡4作の主人公と、そして創の軌跡の主人公の一人を努めた青年、リィン・シュバルツァー。

 仲間たちからは中心人物ならぬ《重心》と頼られたり、朴念人と呆れられたり、プレイヤーからは二代目攻略王だとか混浴王だと言われたり。色々と愛されてきた彼ですが、物語の中では《帝国編の主人公》として、常に暗

もっとみる
《そして、乙女は剣を手に進み続ける》を心理考察する~英雄伝説 創の軌跡~

《そして、乙女は剣を手に進み続ける》を心理考察する~英雄伝説 創の軌跡~

 2020年10月1日、《英雄伝説 創の軌跡》において、大型アップデート《夢幻の彼方へ》が公開され、さらにその中には次回作の伏線メインともいえる、《創まりの先へ》がありました。
 リィンがユン・カーファイの足跡をたどった先の邂逅、《もう一つの温泉郷》。
 レンが共和国の足場として進んだ学園での一幕、《ある少女の学園生活》。
 そして、本編にて噂されたサラに次ぐ最年少A級遊撃士、エレイン・オークレー

もっとみる
創まりの先へを読み解く~ある軌跡ファンの雑記考察~

創まりの先へを読み解く~ある軌跡ファンの雑記考察~

時代は今、新たな英雄を求めている。

 創の軌跡クリア後のアップデート、《夢幻の彼方へ》をクリアしました。
 本作のキーワードであるエリュシオンの存在や、そこにハッキングを仕掛けようとするとある存在に焦点があたったエクストラチャプター。そして号泣必至の追加エピソードや、次回作へ繋がる伏線となる《創まりの先へ》など、無料でありながら満足感の高いものでした。
 そして、シリーズを通して楽しんでいる軌跡

もっとみる