下井雄也 浮世絵の復刻
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・略歴・掲載・作品取扱店 等
略歴1987年ー大阪府出身
19才ー本との出会いがきっかけで浮世絵の復刻を開始。
21才ー彫師主催の木版画教室に一年間通う。
23才ー大学を中退し摺師に弟子入り。修行の合間に彫りの稽古を独学で行う。
27才ー素材含め本当の意味で江戸時代の浮世絵を甦らせるべく彫り・摺り・素材における研究を開始。
29才ー独立。下井木版印刷所設立。公式作品の製作と販売を開始。
31才ー摺師を廃業。オランダのShung
新作について(創作版画)
前回の記事を書いた時、私の念頭にあったのは、これからはもうちょっと収入のことを考えて仕事をしようということでした。
(以下、カッコ内は本題とは関係ない話が少し長くなりますが言わせて下さい。私はこの数年来、採算を度外視した復刻版の制作をして来ました。伝統的な復刻には根本的に様々な矛盾が横たわっていると思われたからです。しかしそういった私の問題意識は基本的に人から理解される類のものではなかったように思
浮世絵の絵の具ー青花紙③ー「浮世絵における青花紙の使用について」(講演報告)
2022年初春、草津青花紙製造技術保存会主催の「あおばな紙担い手セミナー」の一環として、浮世絵における青花紙の使用について講演をさせて貰いました。
この記事を以て報告します。
(以下、当時の講演内容。)
「今回は浮世絵版画における青花紙の使用について、時系列的にその歴史に沿う形で話をします。
基本的に江戸時代の浮世絵には肉筆と木版画があるんですけど、今回お話しするのは、元々は版本の挿絵から始まり
復刻版浮世絵とは何か②ー復刻版浮世絵の歴史について
(※この記事は研究誌に投稿し不採択となった原稿を加筆修正したものになります。検証的不備を前提にお読み下さい。)
「復刻版浮世絵の歴史について」
・はじめに
趣味で始めて以来この一五年近く、筆者は制作を中心に復刻版浮世絵(以下、復刻版)と関わって来た。その過程で復刻版は一般的に誤解や偏見をもって理解されているケースが非常に多いと見受けられた。例えば、復刻版にはオリジナル作品と同じような植物や鉱
浮世絵版画の復元的復刻について 三代目歌川豊国「東海道五十三次之内水口長右衛門」を例に
(※この記事は研究誌に投稿し不採択となった原稿を加筆修正したものになります。検証的不備を前提にお読み下さい。)
Ⅰはじめにこれまで数多くの復刻版浮世絵(以下、「復刻版」)が作られて来たが、基本的にそれらは模造的ではあっても復元的ではなかった。
復刻版に関する調査研究は少ないが、文献資料上に散見される復刻版に関する言及、作品の比較観察、及び、彫師摺師からの見聞(例えば優れた復刻版とはどういったもの
2017年にツイッターアカウントを開設しましたが、色々気持ち悪かったので閉鎖しました。
浮世絵の絵の具ー文献資料目録
江戸時代の浮世絵にはどのような絵の具が使われ、それがどういった色をしていたのかといったことは、当時の作品の再現を目的に復刻をするには、必要な知識であり、又、制作上自然と興味の惹かれるところです。
しかし、復刻版制作の中心を担って来た、版元・彫師・摺師らからなる伝統木版画業界では、そういったことの調査や知識は、積極的な関心の対象では無かったと見られます。
伝統木版画の組織や団体には、江戸時代と同じ
三代歌川豊国「東海道五十三次之内 水口 長右衛門」ー②作品完成
この1年ほど製作と研究に取り組んでいた、三代歌川豊国の「東海道五十三次之内 水口 長右衛門」が完成しました。
今回は製作工程に関して論文を書くので、情報の公開は当面の間見送ります。