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エッセイ

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2024年1月の記事一覧

病みあがり闇上がり

病みあがり闇上がり

最近書く詩や小説、あるいは散文的な文章に闇が潜みやすいのは、精神的な浮き沈みばかりではなく、内なる魂が世相から吸い上げた澱をアウトプットしようとしているからなのだろうかと考えた。

物理的な存在ではないので、掃除機のゴミ袋の交換のようにカートリッジごと取り替えることは叶わず、車からオイルを抜き取る際の一滴ごと落ちていくような、冬場の凍結した氷柱がゆるゆると溶けていくような地味で気の遠くなるような事

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Märchen

Märchen

白馬に乗った王子様は、現代で言うとフェラーリに乗った社長なんだろうかと、ふと考えた。
中世の馬→現代の車と定義すると、そんな感じかなと。フェラーリのエンブレムも馬だし、かなり高級な車だから、そう間違ってはいない気はする。

だがしかし、中世の平民は移動手段としての馬を当たり前に持っていたわけではないだろうから、そこを加味するとプライベートジェットを持ったか、あるいはジェットクルーザーを持ったがふさ

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ノイジーメディア

ノイジーメディア

声なき声を拾い上げるのがメディアなり、ジャーナリズムの役割だと思っているけど、大きな被害を及ぼした地震の後に連なるものは政権批判や責任探しの浅ましい声。検証は必要だが、足を引っ張る時期じゃないだろうに。

手段を目的化した人たちの有り様はとても醜く私には映る。イデオロギーを撒き散らすために災害を利用するなんて人間のやることじゃないだろう。いや、人間だからやるのか。うんざりするな。

国や自治体の対

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罪と白色

罪と白色

小学生の時に、友人の弟が、砂糖を水に溶かした砂糖水のことを悪人ジュースと呼んでいた。甘いものは別腹理論が、糖分が満腹中枢を麻痺させるのであり、砂糖は麻薬です理論の実証だとすると、確かに糖分は悪人というかダークサイドを孕んでいるような感じがする。

まあそれを言い出せばスパイスだって麻薬なり媚薬の類であろうし、チョコレートだって媚薬やら催淫薬に使われていた時代もあるのだけれどもさ。

純白に生成され

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模倣犯の劣化コピー

模倣犯の劣化コピー

電車内での傷害致傷事件のニュースが続く。先日の小学生がODをした事でドラッグストアでの購入がさらに面倒になるように、次は駅構内での任意検査や、包丁購入時の目的確認なんてものまで出てくるのかもしれない。ネタでもなんでもなく。

私は警察の横暴な職務質問が嫌いだし、任意なのにそれを告げないアンフェアさに吐き気がするが、昨今のような事件が続けば、それを許容するような危険な空気が醸し出されていくのかもしれ

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不謹慎なのは誰か

不謹慎なのは誰か

元旦から続く、気持ちを締め付けられるような報道に対して、日常を過ごすことや、それを発言することが不謹慎であると咎める空気や言動が満ちる。

本当に不謹慎なのは、誰かの苦しみや苦難を利用して、自分の感情を誰かに押し付けてコントロールしようとしている奴なんだと私は思う。悲しみや怒りは個人的なもので、それが他人から旗を振られて動くなんてことは嫌だし、気持ち悪い。

海外映画の宣伝にある、全米が泣いたとか

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