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製造業向け

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生産性が低いとされている食品工場を例として、生産性を上げて業績UPにつながる仕組み・方法を考えてみます。
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2020年4月の記事一覧

ケースで考える!自動化導入プロセス 〈金属加工業ABC社の場合〉

ケースで考える!自動化導入プロセス 〈金属加工業ABC社の場合〉

 こちらでは私からあるケースをご提供しますので、先ずはご自身で考えてみて、「どうすれば最適な現場が実現できるだろうか?」全体をイメージしてください。その場合、単に人の代わりにロボットを導入、ではなく、作業の自動化によってどのようなリスクが出てくるか、この要素の機械化が難しいか等も考えてみると良いと思います。実際のプロジェクトではこうしたリスクを予見する力が非常に重要です。装置を外注に依頼する際で

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ライン生産でロボットを導入する際に気を付ける事 食品製造の場合

ライン生産でロボットを導入する際に気を付ける事 食品製造の場合

 食品工場の場合、多くはライン生産を導入しております。食品の場合、材料を投入した後で、その材料が加工され、各工程を通過していくわけですが(いわゆるバッチ生産)、前工程(材料加工等)の能力に依存するケースが多く、後工程の大半はその能力に合わせて、いかに止めずに生産を行うかが、ポイントとなってきます。その為、包装工程には特に人手を要します。

 昨今の労働力不足を受けて、今包装工程の自動化を導入するケ

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ケースで考える!自動化導入プロセス 〈金属加工業ABC社の場合/解説編〉

ケースで考える!自動化導入プロセス 〈金属加工業ABC社の場合/解説編〉

前回、ABC社/海老社長は外部環境の変化を捉え、自社の製造工程を自動化することを決意しました。
自動化の指示を受けた貴方はどのような手順で進めるべきでしょうか?ここで導入までの前プロセスとして以下の手順をアドバイスしたいと思います。

まずは経営者の考え・思いを認識する 指示を受けた貴方は早速実行!といきたいところですが、本当にそれでよろしいでしょうか?先ずは、そもそも何故経営者は自動化に投資を考

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生産性向上を考えよう <製造業のケース>

生産性向上を考えよう <製造業のケース>

 早速今回からケースを例に生産性を高める方法を考えていきましょう。ここでいう「生産性を高める」とは、生産効率を上げ、売上拡大によって利益UPを狙いましょうというものです。生産効率が上がると、在庫の削減や残業費の削減にも繋がって利益改善にもなりますね。財務のどこに注目するかはは計画段階で決めておきましょう。目的を明確にしておかないと途中で迷子になってしまいますから笑 

 今回イメージする対象ケース

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生産性向上に欠かせない「現状把握」のすすめ <製造業編>

生産性向上に欠かせない「現状把握」のすすめ <製造業編>

ここでは、以前に生産性向上のためにあげた3つの要素の内、2つ目の「製造工程を見える化して、ボトルネック工程等を徹底的に改善する」情報を発信したいと思います。

1. なぜ「工程を見える化して、ボトルネックを把握する」ことが必要なの?ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、基本的な部分を先ず押さえておきたいと思います。ざっくり言うと、製造工程は「入口」と「出口」から成ります。「入口」からは材料や加工

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現場で変わるコミュニケーション環境とは?「心理的安全」のすすめ

現場で変わるコミュニケーション環境とは?「心理的安全」のすすめ

前回投稿した食品工場を例に「人が育つ工場環境とは」という論点で執筆しました。そこでは、企業理念のベースともなる「3S」を軸に現場が活性化する可能性について主観を述べさせて頂きました。

が、一点、従業員間の関係性要素において重要な点を逃していました。

ただ単に企業方針で3S活動をしていくだけでは人は変われません。そこにはやらされ感や弱肉強食関係が発生します。ここでも大事なのは人と人との関係性です

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人が育つ工場環境って何だろう? <食品工場のケース>

人が育つ工場環境って何だろう? <食品工場のケース>

前回のnoteには、なぜ食品工場は生産性が低いのか、という点で概要を書きました。そこでは私なりの解決案を3つをあげましたが、ここでは「人」に焦点を充てて考えてみたいと思います。

少し論点がズレてしまうかもしれませんが、食品工場の離職状況と離職原因から掘り下げて解決手段をご提案してみたいと思います。

食品工場で働く従業員は他業種と比べると離職率が高いという農林水産省のレポートを見たことがあります

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