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勉強の「頑張り」には2通りある


  1、義務感


私たちの多くは仕事を通してお金を手に入れています。

仕事は人のためにやるものですから、当然、義務が必ず発生します。

その仕事が好きか、嫌いか、自分の好みに関係なく

義務に従わなければなりません。


この感覚。


私たち大人に染み込んでいるものだと思いませんか?

普段の生活で義務感を強く意識することはあまり無いかもしれませんが

仕事以外のことでも義務感を持ち出している場面は

かなり多いと思います。


例えば、マナーや人付き合いでも

そこまで必要ないだろうというところまで

義務に感じていることがありますよね。(お歳暮とか、年賀状なども)


学校の勉強についてはどうでしょうか?


それも一種の義務と捉えていませんか?


勉強を義務だと考えると「ちゃんと勉強しなきゃ」「もっと頑張ろう」

という言葉が自然に出てきてしまいます。


 たいていの大人にはこの感覚が備わっているので

子供に勉強の話をするときは

「義務を伴った頑張り」を知らず知らずのうちに

要求する態度を取ってることが多いです。


  2、勉強はつらいもの?


勉強は子供にとって「仕事」だと説明する人が時々います。

ですが、子供にとっては、これほど嫌な話はありません。

なぜなら、仕事をしている大人たちの姿を見たら辛そうだからです。


大人たちが楽しそうに仕事をしているなら

子供たちも納得するかもしれませんが

実際にはヘトヘトになって帰宅する大人たちを見ていますので

「仕事って辛いものだ」と思っています。


しかし、その一方で、この大人の辛さを間に受けてしまう

真面目な子供もいるのです。


つらいけど、なんとか頑張って乗り切ろうと思い

言われた通りに一生懸命勉強してしまう。。。


私がこれまで見てきた生真面目な子たちは

頑張るとは口では言うものの

本心から頑張っているわけではないです。


どこか面倒臭いと思っていますし

嫌でも頑張り通さなければとも思っています。


その頑張りは本意からではないのです。


ですから、後から色々なところに

その影響が出てくることがあるんです。


  3、義務感で勉強すると・・・


その影響の結果として・・・

1、燃え尽き症候群

2、うつ病

3、自己肯定感を極度に下げる

・・・などがあります。


場合によっては極度な精神疾患というケースも見受けられます。


これらは極端な例かもしれませんが

実際に私が目にしてきたことなので

勉強に真面目過ぎる子の場合はかなり気にかけています。


 それに義務感で勉強している間は

学校の成績も人間性も抜群に伸びていくことは

あまりいないようです。


たとえ頑張って勉強がそこそこできるようになっても

コミュニケーションが上手く取れない大人になってたり

つらい受験戦争を勝ち抜いて高い学歴を手に入れたという自負から

我が子が勉強しないことを許せなかったり

もっと酷いケースは他人を見下すような態度を取ったりと

そんなネガティブな様子をたくさん見てきました。


  4、頑張ることを意識しない頑張り


 義務感に駆られた頑張りでも

ある一定の成果は出るのは確かです。


ですが、本来の能力を全て出しきれていません。


コーチングをやっていると分かりますが

「〜しなければならない」

「〜であるべきだ」

という思考が働く人は

パフォーマンスが頭打ちになっていて

最高でも80%ぐらいしか自分の能力を出せていません。


明確な原因は分かりませんが、おそらくストレスがかかっていて

ベストな状態にならないのでしょう。



では義務感に駆られずにベストパフォーマンスを出し切っている人は

どんな頑張り方をしているのでしょうか。


一言でいうと「ナチュラルな頑張り」です。


勉強で言うなら純粋に勉強するのが好きであったり

勉強することで自分が成長できるとワクワクしている状態です。


頑張ることは特に意識せずに自然に集中できるのです。


テストで良い点を取りたいとか、親から褒められたいとか

偏差値の高い大学へ行きたいとか、そういう類の俗っぽい価値観を

全く持っていないのが特徴です。


知識がどんどん増えるのが楽しくて、未来のことしか見ていない状態。


義務感で勉強する子よりも

純粋な動機を持ってる子の方が成績が優秀である理由が

これなのです。


  5、頑張れるものを見つける


学校の勉強は暗記が中心なので、頑張って勉強すれば

ほとんどの人は偏差値60以上は取れるようになるはずです。

(人によっては5〜6年かかるかもしれませんが)


一つ例を挙げるなら、12浪して東大に合格した人もいるようですから

学校の勉強は時間をかければできるようになるということです。


それに加えて、12浪したこの方は

おそらく勉強が好きだったから12年間という長い期間でも

受験勉強し続けられたのでしょう。


義務感で勉強し多浪すると、精神的に病んだり

成績が思うように上がらずに悩んだりするものですが・・・



つまり、義務感に駆られずに

何の抵抗もなく頑張れることが大切なんですね。


もしも本意からではなく、無理に勉強しているなら

ほどほどにしておいて

他の分野で自分が頑張れるものを見つけた方がいいです。


勉強以外に頑張ろうと思えることが見つからない

という人がいるかもしれませんが

それは単に頑張れるものに出会ってないだけです。


自分から新たなものに出会えるような機会を作っていないですし

色々なことにチャレンジする回数が単に少ないだけです。


何かを頑張っていて途中で精神的に病んでしまうものは

基本的にその人の性格に合ってないことですから

他の分野で夢中になれるものを見つけた方が幸せになれます。


子供には無理な頑張りを求めるのではなくて

意識しなくとも自然に頑張るものを見つけてあげる方が

人生の導き方として正しいと言えます。


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