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ち あ き
2022年11月26日 17:24
書籍「美しいものを」には、雑誌「暮しの手帖」の初代編集長である花森安治さんの遺した“暮し”を見つめる言葉がおさめられています。モダンな挿絵とともに綴られる花森さんの言葉は、目の前の人にやさしく語りかけているようなあるいは、ひとつひとつのバランスを慎重に考えて編み上げたような特有の語り口が他にない魅了を放っています。なんとなく気忙しく、物事への向き合い方がすこし粗
2022年11月16日 16:27
見上げると並木のイチョウが秋の風にすっかり染め出されて枝先で、まぶしいほどの色づきを見せています。黄色い葉と葉の隙間から零れる午後の日差しがほんとうに綺麗で私はつい、上ばかりを眺めながらひとり、川沿いの並木道を歩いていました。休憩にと座った古いベンチで足もとに目を落としたときです。あら、と思いました。ライムイエロー、鶯色、みかん色、ボルドーにココア色。それから、扇
2022年11月11日 07:05
リビングの扉を開けると部屋に、西日が差していました。斜めの日差しが、波打つレースカーテンの縦縞を通過してソファに、床に、光を投げています。ワックスの効いた木目の床に光が反射して、部屋全体が明るい色をしています。昼間、ついうたた寝をして起きてみるとすっかり夕方になっていたのです。やさしく揉みほぐしたような夕陽のぬくもり。手のひらで受けるとそれはふっくらとあたたかく