【日記】『気持ちを行動で表すこと』~ファンサービス解禁を受けて~

6月4日、ファジアーノ岡山対徳島ヴォルティスの取材から帰宅すると、家が熱気に包まれていた。試合後の仕事を終えた後だったから、すでに日付は越えていたと思う。試合終了から3時間ほど経過していたが、スタジアムで体感した勝利の余韻が家族3人(父、母、妹)に残っているのだろう。そう思って玄関のドアを開けた。しかし、それだけではなかった。リビングには選手のサインが書かれたトートバックや色紙が並べられていた。いつも応援している憧れの選手たちからサインをもらえたことが嬉し過ぎて、家族3人が興奮して夜も眠れない状態だったのだ。

帰宅した僕は夜食を一気にかき込み風呂に入って、翌日の練習取材に備えようと思っていたが、ファンサービスがテーマのマシンガントークを3方向から一気に受けた。

妹:「喜丈選手がめちゃくちゃかっこよかった!」
母:「ソロモン選手が優しかったんよ~!」
父:「高橋選手に『ナイスアシストでした!』って言えた!」

もちろんこれは一部に過ぎないのだが、さっきまでピッチで活躍していた、輝いていた選手が目の前に来てサインを書いてくれたことがすごく嬉しかったようだ。

父がファンサービスを受けているときの動画を撮影していた。夜食のコンビニ弁当を食べながら見ると、家族3人の声がめちゃくちゃ大きい。11年前に行ったEXILEのライブを思い出すくらいの熱狂ぶり。いつもは大きな声を出さない母も「○○選手、お願いしまーす!」の声を響かせていた。

iPhoneの画面を通してだったが、試合後のファンサービスの様子を見るのは初めてだった。僕が夢パスを発行して試合を見に行っていたときはバス待ちをしたことがなく、現在はその時間に選手にお話を伺っているため、試合後にどんな感じでファンサービスが行われているのかを知らなかった。

父が撮影した動画には家族の声だけでなく、多くのサポーターの歓声も入っていて、本当にファン、サポーターの方が喜んでいることを実感した。コロナ禍の影響で約3年ぶりに解禁されることになったから、待ち望まれていたものでもあるのだが、憧れの選手と近くでふれ合える、「ナイスプレー」をはじめ応援の気持ちを直接伝えられることが大きな充実感を生み出している。そして試合後で疲れているにも関わらず、ファン、サポーターの気持ちに応えようと丁寧に対応する選手の姿勢にも感服した。

妹は「これで1週間がんばれるわ!」と捨て台詞を吐いて自室に入っていった。今年から新入社員としての日々を送っているのだが、間違いなくファジアーノが原動力になっている。個人差はあると思うが、選手たちも応援されているということを直接感じることができるから、活力に変わっているのではないかとも思う。

僕にも応援してくれる人がいる。選手とは比べ物にならないが、家族や友だち、SNSで知り合った人たちなど自分の活動を気に掛けてくれる人がいる。その人たちにはすごく感謝している。ただ、ファンサービスの光景を見ると、それを伝えきれていないと痛感した。もしかしたら、こういう感情を持つことは身の丈に合っていないのかもしれない。それでも感謝の気持ちを行動に変えることは大切だ。もちろん選手のようにサインを求められることはないが、まずは感謝の気持ちを言葉にするところから始めよう。やっぱり最初は支えてくれる家族に「ありがとう」が言いたい。そして、家族を幸せな気持ちにしてくれた選手の皆さん、本当にありがとうございました。

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