見出し画像

駐在員へのおすすめ本5冊

今回は、私が駐在中に読んで役に立った本を5冊紹介します。気になる本がありましたら是非読んでみてください。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
①    失敗の科学
この本は私が今まで読んだ本の中でも心に残った本です・

真の組織力は「学び続けられる組織どうか」に宿るといわれます。
海外での事業・企業活動もまさに「学びながら成功するしかない!」側面が強くあります。そこで、この1冊をまずはご紹介したく思います。

海外で事業をしていると実感すると思いますが、最初から100%完璧は狙えない。100%完璧になるのを待っていたら事業機会を逃してしまう。
不完全でも走り出す必要があるわけですが、その時に重要なことは、「走りながら(失敗しながら)その失敗をどう活かすか」という「学ぶ力」です。

しかし、失敗は重要とはわかっているものの、そもそも人は失敗したくない。失敗を隠そうとする。

この本は、いかに「失敗から学ぶか」かということについて語っています。海外での仕事を成功に導くための大きなヒントがあると思います


②    
リバースイノベーション
リバース・イノベーションとは、「新興国市場向けに開発を行った商品を、先進国でも展開し、グローバル市場のシェアを拡大する戦略のこと」とあります(Amazon紹介ページから)

つまり、「本社で展開したものを、海外拠点に持っていく」というよくあるビジネスモデルではなく、その逆を行う。

本社以外(例えば海外拠点)でイノベーションを起こし、それを本社に伝える(リバースする)というビジネスモデルをどのように作っていくかを書いた1冊です。

私が海外駐在していた時に、周囲の多くの人が「日本からのモデルを海外に展開するのではなく、アジアから新しビジネスモデルを作りたい。他の拠点や本社にそれが広がるようにしたい。海外の拠点の方がイノベーションを起こすのに有利な部分がある」と言っていました。

そして私自身もまさにそれを心に刻みながら10年間海外拠点で働きました。

海外発をどのように創出させるかに挑みたくなる1冊だと思います。
さらに日系企業の海外拠点で働く意義さえも感じる本でもあると思います。


③    
海外で結果を出す人は、「異文化」を言い訳にしない
題名だけを見ると、異文化を否定しているように見えるかもしれませんが、まったくそういう趣旨ではありません。

この本は、「駐在員が活躍するには異文化スキルも大事。だけど異文化スキルだけでは活躍はできない。異文化スキルと何があれば活躍できるのか」について書かれた本です。

駐在員経験豊富な著者が、海外で活躍できる駐在員の特徴をリアリティをもってわかりやすく1冊にまとめてくれています。

駐在が決まったら&駐在開始したら必読の1冊だと思います。
そして駐在期間中、何度も読み返してほしい海外駐在員のバイブル的1冊です。


④    ファイナンス思考
「ファイナンスは自分とは関係ない」「ファイナンスと聞くだけで怖気ついてしまう」と思う方にぜひ読んでほしい1冊。

海外駐在を機に会社全体をマネジする役職に就く方も多いと思います。
会社経営ですから、財務的な視点をしっかり持つことも欠かせません。必要なのは、リーダーシップなどのソフトスキルだけではないはずです。

海外で仕事をする際に、このファイナンス思考を持っていると、会社全体のことを意識しながらまた一味違った仕事ができると思います。

海外において、未来を作る仕事ができるかどうかの分かれ道になりそうな1冊です。


⑤    
異文化理解力
IMD教授が書いた1冊。以前の投稿でも紹介した書籍です。

異文化について書かれた本はかなりあるのですが、この本の特徴は、「ビジネス上での異文化のとらえ方」という点について書いてあるところです。
そのため、非常に実践性が高い1冊です。

私自身もこの本を読んだとき「目から鱗」な体験をしました。

異文化との初めての接点は、駐在前のことでした。私はもともと外資系企業に勤めていたのですが、初めて日系企業(グロービス)で働いたときに、仕事の進め方の違いに大変驚きショックを受けました。

自分の仕事のスタイルがややアメリカ的であることに全く気が付かず、なぜ自分の仕事のスタイルと同僚の働き方ががこんなに違うのか?ということに悩み、苦労しました。

その時にこの本に出会い、目から鱗、自分自身が今まで悩んでいたことが一気に晴れた経験があります。
海外で働く皆さんの強い味方になってくれる1冊だと思います。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

本は、そのときどきの自分の状況や気になっている問題によって、読み方や理解が変わる側面があります。Take noteする部分もその時々で大きく変わってくると思います。

そういう観点から本は、一生の間にずっと共にできるものです。何度も読み返して、その本をじっくり味わってみてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?