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Z世代の早期退職はカルトを崩せるか

4月に入り、入社したばかりの会社を辞める新卒が話題になるのも、毎年の恒例となってきた。ただ、内容は徐々に変化しているように思う。
新卒社員側(今ならZ世代)の言い分に、共感することが増えた。

「求人内容や事前説明と話が違うから退職する」

誠に正しい。
約束(契約)は守らねばならぬ。
これに恨み言を言うのはただの田舎者だ。

先陣を切ったゆとり世代

日本の労働市場におけるジェネレーションギャップの表出は、Z世代の一つ上、ゆとり世代から話題になりだしたと思う。
それまでの新卒社員、氷河期以前になるが、彼らの時代はネットが一般的とは言い難かった。社会を知らない若者は、入社した会社の異常性に気付きにくく、加えて買手市場の状況も災いして、会社や上司に逆らえなかった。
ゆとり世代はその逆で、ネットが一般化し、企業や労働環境の比較が容易になり、売手市場の流れもあって、幾分強気になった。Z世代になって、ようやく会社と労働者の関係性が真っ当になりつつあると個人的に思う。

氷河期世代の酷使、労働者はいくらでもいる、雇ってやっているという価値観に浸された、日本企業の傲慢さは、
「企業は嘘をついてもいいが、労働者は嘘をついてはいけない」
という不平等を初め、契約外業務、サビ残、各種ハラスメント、時には社長命令が法より優先される様な、下等な労働文化を容認する風潮を作り、それに罪悪感を持たない下劣な人種を量産した。

近年の労働人口減少と、コンプライアンスの重視、何よりも、Z世代によるゼロベースな価値観とのギャップに晒されて、てんやわんやする企業の姿は、中々に痛快なものである。

「日本人」信者による窮屈な文化


やや話は変わるが、近年のメディアが取り上げる有名人の炎上などに、都合の良い日本人像が先行しているように見える。
芸人に品行方正を求め、子供の失言に噛み付いて、スポーツマンの婚約に口を出すといった事例がそれだ。前述した下品な企業文化に隷属する、従順な労働者像もそこに含まれる。

清廉潔白で、真面目で、従順で、器用で、勇敢なのが日本人。
弱者に優しく、差別をせず、空気を読むモラルの高い日本人。

みな、頭のどこかに侍や大和撫子の像を描いて、都合良く他人に押し付けようとしている。「日本人」という存在に期待値を高く持ち過ぎているのではないか。

そういう立派な日本人観を焚き付け、それを利用しようとする下品な連中が発生した。外国人には臆病で、日本人には高圧的な、企業や政治家や警察。被害者面して強請る売春婦と、真偽の証明に先んじて社会的制裁を与える風潮。普通、常識、空気という言葉を多用して、無垢な若者を洗脳してその可能性を潰す先達。

誰もが見た事があるであろう、気持ちの悪い光景は、前述した理想の日本人教というカルトにはまった、先入観の奴隷達によるものだ。

最近の若者は…などと言い始めたら引退時期

元来、日本人は臆病なのだと思う。
明言することで生じる責任から逃げ、同国人に甘え、都合の悪い者を村八分にしてきた(女性の「察してちゃん」も相当面倒だが、おっさんのそれはもはや公害である)。
同じ価値観を前提とした烏合に守られ、適応能力を無くし、そのツケを払わないまま大量の外国人を受け入れ、摩擦を解消できない。

そんな視点を持てば、新世代の若者は輝いて見えるものだ。
その若さに文句をつけるようになったら、その人物は早々に椅子を空けるべきだろう。
代わりに座った新しい世代が、この宗教を打破することに期待したい。

余談:日本人の民度

カルトの信者達には申し訳ないが、日本人の民度に期待してはならない。
食うためでなく、より贅沢をするために、売春をする女性がいて、
労働者だけでなく消費者までにも嘘をつく企業と、蔓延る中抜き、
選挙で選ばれた政治家は脱税を開き直る。
嘘をつき、責任から逃げ、他人を陥れてでも金を求める。

彼らの宗教の本尊はそこまで綺麗ではないと思う。

少子化によって、子供をあまり見かけなくなったことで、
子供に見せられぬ姿を平気で晒す大人が増えたな、と。

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