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常盤湯治旅 初日

常盤湯治旅 初日

ゴールデンウィークの大混雑を想像し、朝五時に起きて、上野6時発の各駅停車・水戸行に乗った。

今回は、モバイルSuicaを試すということで、スマホで改札を通過し、スマホでグリーン車のチケットを買うことにしていた。

改札を、画面ロックのまま通ろうとすると入れない。

えー、マジか~、ととりあえずロックを外して改札にタッチすること2回。タッチの位置が合ったようで、入ることが出来た。

モバイルSui

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常盤湯治旅 後編

常盤湯治旅 後編

二泊した湯治宿を後にした。

なんとも言えない時間だった。

夜はカエルが鳴き、朝はホトトギスが鳴いている。

朝風呂は、ほとんどの人がチェックアウトしていて、誰もいない。

鉱泉とは、温泉成分がありながら冷たい湧き水のことだと思う。

それを薪で沸かしている。
ぬるくなったら薪の番の人が沸かしてくれる。

すぐに沸かせるということは、わずかながらも釜の中に火のついた薪があるということ。

誰かが

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みちのく神奈川旅

みちのく神奈川旅

今回の三連休、横浜に観劇をして帰るだけの予定が、一泊二日の神奈川旅になった。

神奈川芸術劇場周辺はオシャレなエリアなので、ユニクロ着ているオッサンが、近くで飲んだり食べたり出来るところが見つからない。

タニノクロウさんの演劇で、神奈川県在住のいろんな国がルーツの一般の人を集めて行った「虹む街」に、中華街でお店をやってらっしゃる女性が出演されていた。優しいお母さん役。上手で一般の方とは思えなかっ

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東海道行脚 岡崎〜豊明

東海道行脚 岡崎〜豊明

昨日の岡崎エリア行脚を終え、体は疲れているが、睡眠はしっかり取れた。

午前九時過ぎ。
起きて豊明に向けて、出発の準備。

一階に降りて、フロントにルームカードを置こうとすると、昨日チェックインした時に対応してくれた女性だった。

チェックインとチェックアウトが同じ人って、私が泊まるような安ホテルでは、なかなかない。

その人からチェックインの時に、「どこから来られたんですか?」と聞かれたので、東

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東海道行脚 岡崎編。どうする、家康とTOYOTAと。

東海道行脚 岡崎編。どうする、家康とTOYOTAと。

朝六時前に起きて、うちの家の猫に餌をあげた。

昨晩1月2日は、嫁さんの実家恒例の新年会で、私以外は実家に泊まった。

私の家から歩いて1時間弱なので、新年会が終わると、先にひとりで、新年の夜風に当たりながら家に歩いて帰るのが恒例だ。

3日からは一泊か二泊で、一人で旅をさせてもらうのが、恒例。

翌朝、私以外に誰もいなくて空調も入れず、家の中が外と同じくらい寒くて、二匹でくっついている猫を横目に

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東海道行脚 安部川〜静岡

東海道行脚 安部川〜静岡

今日、安部川から静岡市まで歩くことで、7年かけて、休みの日に少しずつ歩いた旧東海道が、日本橋から豊橋の先までつながる。

昨晩泊まった焼津は、東海道線の駅であるが、旧東海道のルートとは離れている。

焼津から安部川方面の海沿いは切り立った崖であり、電車は海沿いをトンネルで通過するが、旧東海道は北側の山沿いにルートを取るため、離れている。

今日の歩き始めるスタート地点は、安部川駅。

ここも旧東海

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東海道行脚 清水〜静岡編

東海道行脚 清水〜静岡編

うれしいことに、この日月曜日の連休、旅行できることになり、東海道を歩きました。

東海道行脚を始めたキッカケは、何気なく用事のついでで、静岡のひと区間を歩いたことから、他の区間も歩いてみるか、と用事のついでに歩いているうちに、本格的になったものです。

一番最初はいつだったのか、昔のFacebook投稿を検索すると、清水から興津でした。

静岡の芸術劇場での演劇を観るのに、前夜の夜行バスに乗ったの

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「石」の巻 2日目

「石」の巻 2日目

午前6時に目を覚まし、ニュースをつけ天気予報を待つ。

降ったりやんだりで、所によっては雷をともない強く降るという。

スマホの天気予報で1時間毎の地元の天気を確認する。午前10時まで降らない予想に変わった。

今日、一番楽しみにしていた石巻ー雄勝ー女川ー石巻ルートを走るとしたら、一番心配なのは最初に走る北上川沿いのルートだ。

豪雨になっても雨宿りするところがない。雷が鳴っても隠れるところがない

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「石」の巻 魯曼停スピンオフ①

「石」の巻 魯曼停スピンオフ①

今回、何故石巻なのか、何故魯曼停さんというバーの名前が何度も出てくるのかは、旅行記のついでではとても書けないので、特別投稿として記しておきたい。

絶対に継がないと言っていた家業を私が継いで数年が経った時のこと。

全く考え方の合わない父と毎日ぶつかり限界に来ていた。

20年くらい前のある年のお盆直後、突然反射的に店を父に任せて2日休んで旅に出ることにした。

まだ世の中はギリギリお盆休み。混ん

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「石」の巻 魯曼停スピンオフ➁

「石」の巻 魯曼停スピンオフ➁

その後、私は彼女と結婚し、2人の子供の親となった。

父のガン手術入院を期に私が仕事のメインをやるようになり、その後私が結婚することで完全に父は店から引退した。

結婚してすぐに、妊娠し、出産、子育て、家兼店舗の建て替え等が続いた。忙しい毎日だった。

2011年3月11日、午後2時過ぎ。

昼休み明けの天ぷらを揚げようかと鍋の前に立って火をつけるとまもなく経験したことのないような地震が来た。

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「石」の巻 2日目の夜

「石」の巻 2日目の夜

まず港から一気に急な坂を直登する。

確信犯で飲んでしまった日本酒が、汗に変わる。

だいぶ登った所に「津波浸水ここまで」の標識。

恐ろしい高さだ。

登り切ると、ほぼフラットな道を石巻へ。

まだ足に力がある。街が近づいてくる。

着いた。

チェックインしてシャワーを浴びる。

洗濯物を持って近所のビジネスホテル兼コインランドリーへ。その名もコンビニホテル。

自転車に乗っている時だけでなく

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「石」の巻、1日目

「石」の巻、1日目

朝5時前に起きて、すぐに近くの駅に行き、自転車を分解して山手線に飛び込む。東京駅6時過ぎ発の新幹線で仙台を目指す。

思ったより早く着いた。30分前。

ホームに上るエスカレータに乗りながらホッとした瞬間違和感が。

「えっ、何でこんなにエスカレータに人が乗ってるの?」

ホームに上がると、ヒトヒトヒト。

まだ午前5時半でしょ?
なのに昭和の通勤ラッシュ並だ。

とにかく一番すいているはずの1号

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ニュージーランド南島 西側のパン屋さん、三十年前の思い出と今日。

ニュージーランド南島 西側のパン屋さん、三十年前の思い出と今日。

初めての海外旅行は、ニュージーランド南島を自転車にキャンプ道具を乗せて、一周でした。

二十歳の頃の2月の一ヶ月間。

南半球では、夏のピークが終わりかけた頃でしょうか。

日本国内はほぼ、自転車にキャンプ道具を乗せて走り尽くし、非日常と思っていた自転車旅行も日常になりかけている頃でした。

今後も旅を続けるとしたら、外国を自転車で旅するか、日本を徒歩で旅するか、どちらかしかないなと、と旅をしなが

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