西尾久ふじ天

東京下町で持ち帰りの天ぷら屋をやってます。休みの日は都内を自転車でふらふら。連休になる…

西尾久ふじ天

東京下町で持ち帰りの天ぷら屋をやってます。休みの日は都内を自転車でふらふら。連休になると東海道を京都に向けて歩いています。天ぷら屋の店内から見える世界について、つぶやいています。

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西尾久という町について

みなさんは尾久という町を知っていますか? 山手線田端駅から北に十分くらい歩くと、入国できる知られざる町です。 (田端駅自体が山手線の中で一番降りる人が少ない。さらに田端より近いJR尾久駅は、どこの県の駅なんだみたいな、のどかな駅です。どちらからも十分くらい) 荒川区は割と東西に長くて、都内で唯一残っている都電が東西に走っています。 都電が停まるところは駅とは言わずに電停と言います。 その電停を降りると、それごとに、町の雰囲気が違うのが結構面白いです。 地元の人間は

    • 京浜東北線ゲームで大船へ

      2連休の2日目。 朝9時ぐらいに体が起きた。自転車に乗れそうだ。 今日は時間ができた。 少しでも遠出をしたい。 輪行袋を持っていくことにした。行けるところまで行って、帰りは自転車を分解して帰る。 多摩方面か横浜方面に行きたい。 雨は降らなさそうだ。風は北からの風。 横浜方面へ行こう。 谷中、上野、東京駅、品川と、いつも走っている道を行く。 品川駅を少し南下したところにある国道沿いのドトールで朝食。 ミラノサンドセット。 今のところ足の調子はいい。 普段、

      • どうでも良いくらいが、とっても良いこと

        父の話から。 物心ついた頃、父は大好きでした。 私が朝早くに目覚めると子供部屋から、隣にある両親の部屋の障子を開けて、父の布団にもぐり込みました。 父の匂いが大好きだったのかな。 いま思うと、自分は相当育てにくい子どもだったと思います。 私は病気がち、アレルギー持ち、それでいて変に大人のような考えが支配している。  ◇ ◇ ◇ 小学生の高学年の頃、時代は高度経済成長。 日本は世界でもすごい国に向かっていて、商店街もすごい人だかりで、商店街の中でも父の意見や力は

        • 中原中也×森山未來×伊集院光のリンダリンダ

          皆さんは「詩」って好きですか? 好きな詩を教えて下さい、と言われたら、何を言いますか? 私だとほんとうに思い浮かばなくて、無理すれば、高校の古文で習った 国破山河在 城春草木深 これしか浮かびません。 これだけは、本当に響いた。 高校時代は、何度も三国志を読んでいたので、この詩の最初の2行だけでも、響きました。 しかし、なかなか他の詩は、日本語の詩も響かない。思い浮かばない。 音楽の歌詞だったら、日本語でも英語でも、すごく響くんですけど。 なんでだろう。

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          書きたかったことと、恋と、乞いと、ベット・ミドラー

          書きたいことほど、書いてみると嘘っぽく感じて、随分時間をかけたんだけど削除する時もあります。 なので諦めて、全く関係のない今日面白かったことを書いて終わります。 いま100分de名著では、百年くらい前にイギリス人が英訳して、それを日本人が和訳した源氏物語をやっています。 日本古文→英語→現代日本語と、翻訳を2回したことで、薄れる場合もあれば、人間世界の普遍的な要素が凝縮されることもある。 これはまさに凝縮。  ◇ ◇ ◇ そこでびっくりした、解説の方の一言。 「

          書きたかったことと、恋と、乞いと、ベット・ミドラー

          来た道、行く道

          息子の自転車のサドルが盗まれて、今日サドルを買いに行った。 正確に言うと、サドルと自転車の本体を繋いでいるピラーという部分ごと、抜かれた。 サドルには工具入れのバッグが付いているから、その工具でサドルを抜いたのだろう。 今ごろ、メルカリに、サドル、チューブ、リアのライト等、盗まれた物が並んでいることだろう。 前にも、五千円ぐらいする新品のライトを盗まれたことがあった。 ライトは同じ製品で、私が使っていた傷だらけのものに交換したら盗まれなくなったから、メルカリ映えする

          来た道、行く道

          世界中のカラオケを破壊されると言われたら

          来年90歳になる父親が今月、心臓手術をすることが決まり、多少バタバタしています。 入院期間は三泊四日と、温泉旅行みたいな日程で、今の医療の凄さに圧倒されます。 ほとんどすべてのことを、父は今でも自分でやっていて、すぐにもとの生活に戻れるらしく、日本人の平均寿命が百歳になる近未来も頷けます。 順番として。ちゃんと父を見送る事ができたら、自分の大きな責任が一つ終わるので、私も好きなように生きて、そこそこに終わることを考えようとも思いますが、私も同じぐらい生きるとしたら、まだ

          世界中のカラオケを破壊されると言われたら

          楽しむことは 伝わる

          書きたい事がありすぎるので、徒然に。 毎週火曜日は、一番リラックスして飲める日。 近所のサイゼリヤは、お客さんや従業員の雰囲気に下町らしさがあって、うるさい時もあるけど、それでもホッとする場所。 今日もあのサイゼリヤでゆっくりしよう、と目の前まで行くと、暗い。 コロナ下で、夜の営業を辞めた時以来だ。 まるでホテル・カリフォルニアみたいな廃墟感だ。 入口近くまで行くと掲示板が。 「冷蔵設備の故障で、営業再開の目処はたたず」と。 それだけでもロス感が半端ないが、ス

          楽しむことは 伝わる

          「平成狸合戦ぽんぽこ」を久しぶりに観ました

          この数年、ずっと気になっていたアニメ。 初めて観たのは25年くらい前だったと思います。 十歳くらい下の、サイクリング部の現役生たちと周年記念をやることになり、彼女たちがジブリが好きだというので観たアニメの一つが「平成狸合戦ぽんぽこ」。 その時に深く感動したのを覚えているのですが、いまさら見直してもなぁ、と思いとどまっていました。 映画のエンディング曲、上々颱風の「いつでも誰かが」は大好きな曲。コロナ時代にYouTubeでこの曲を検索したら、他の曲も心に響いて、一時はず

          「平成狸合戦ぽんぽこ」を久しぶりに観ました

          どんな音が聞こえているんだろう

          ずっと書きたくて、どう書けば良いか分からなかったことを、書いてみます。 昭和天皇の声って聞いたことありますか。 敗戦を告げる玉音放送「耐え難きを耐え…」は有名ですよね。 それ以外にも、特に戦後に、様々な地域を訪れた時に録画された声などを、聞いたことがありますが、結構高い声です。 著名でSNSでも有名な人だったと思いますが、このことについて語っていました。 昭和天皇が小さい頃、様々な人が勉強を教えに来ます。相手が天皇と言うことで緊張して、ほとんどの人が声が上ずって話し

          どんな音が聞こえているんだろう

          古本を温めて新しきを知る

          夏前は、結構本を読んでいた。 1週間に一冊新刊を買っていると、サイゼリヤに行く小遣いが無くなりそうなので、神保町の古本屋をウロウロしていた時に2つの本を買った。 酷暑が一段落して、読書を再開。 両方を読み終えることができた。 最初に紹介する本は、声と身体の使い方を意識すると面白いですよ、という鴻上尚史さんの本。 声の特性、身体の使い方の話が満載。 私は普段、接客で声を出すので、興味深かった。 低い声の出し方。声を出す時に、自分の身体を楽器みたいに鳴らす震わす。オペ

          古本を温めて新しきを知る

          夏から秋への、何でもない1日

          今日は、免許の更新に鮫洲に行った。 家を出る瞬間、あっ、しまった。 愛用の帽子を先週の夏休みツーリングで駄目にしてしまって、新しいのを買っていなかった。 若い頃は、帽子をかぶるなんて、ひ弱な人間のすることだ、と思っていたのだが、体温を超える夏が当たり前になり一度使ったら、なくてはならないものに。 家に戻ったらAmazonで買うことにしていた。 今まで買っていたのは厚い生地の白で、紫外線を完全にブロックして、真上からの雨はしみないのに、横からの風は帽子の中を通るような

          夏から秋への、何でもない1日

          米とメタボと銀河とあなた

          北上盆地への旅が終わって、何となく浮かんでいる事を、徒然に書いていく。 いきなり話が飛ぶが、地元の米屋さん。 うちの店で出している持ち帰り天丼のお米を卸してくださっている。 今の米の値段は異常だ、と嘆いている。 すでに新米の刈り取りが終わって、市場に出せるのに、産地で出していないことろがある。 もっと値が上がってから、売りたいのだろうと。 米があるところにはあるのに、スーパーにないのは他にも理由があって、大地震の瞬間的な恐怖からくる様々なレベルでの買い占めや、お盆

          米とメタボと銀河とあなた

          学校が怖いなら 二学期の前に この世の宇宙へ散らばらう

          まずもろともにかがやく 宇宙の微塵となりて 無方の空へ散らばろう と、宮沢賢治は言ってました。 学校だけが宇宙じゃない。 無限の宇宙の中の、あなたが輝ける場所を探して、そこに居場所と喜びを作りましょう。 絶対にあります。 寺田静さんのnoteをシェアさせていただきます。

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          記憶の川を遡る旅(3日間)

          最終日の朝。 前日に飲みすぎなかったので、調子がいい。 午前九時に、花巻の、焼肉屋の、ビジネスホテルの、通天閣をチェックアウト。 今日は盛岡までの40km弱。 速い人なら2時間。 グーグルマップを見たところ、面白そうな寄り道ルートは見当たらず、まずは主要国道の4号線を最短距離で走り始めることにした。 去りがたい花巻を出て、真北を向いて走り出すと「うん、なんだこりゃ」と想定していなかった事が起きていた。 強い向かい風。 耳元では風を切る音が、ビュービューと聞こえる

          記憶の川を遡る旅(3日間)

          記憶の川を遡る旅(2日目)

          ひどい二日酔いだ。 そうだ、昨日の店で一升近く飲んで、部屋に戻ってもビールを飲んだんだ。 ギリギリまで布団に潜り、チェックアウトした。 今日は直線距離だと20キロない花巻。 川沿いの道をゆっくり走ることにした。 川沿いの県道を選ぶと、川岸にサイクリング道路があったので、そちらに移る。 誰も会わないサイクリング道路を黙々と走っていると、いろんな事を思い出す。 ついに花巻に行くのか。 花巻には色んな思い出がある。 花巻温泉、籐三旅館には、独身で、嫁さんと、家族で

          記憶の川を遡る旅(2日目)