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東海道行脚 岡崎編。どうする、家康とTOYOTAと。

朝六時前に起きて、うちの家の猫に餌をあげた。

昨晩1月2日は、嫁さんの実家恒例の新年会で、私以外は実家に泊まった。

私の家から歩いて1時間弱なので、新年会が終わると、先にひとりで、新年の夜風に当たりながら家に歩いて帰るのが恒例だ。


荒川を南に渡る時の橋からの風景。

3日からは一泊か二泊で、一人で旅をさせてもらうのが、恒例。

翌朝、私以外に誰もいなくて空調も入れず、家の中が外と同じくらい寒くて、二匹でくっついている猫を横目に、家を出る。

最近は、地震や事故で新幹線に何時間も閉じ込められることが報道されているので、電車で長距離乗る時は、少し多めに麦茶と食べ物を買うのが定例。

正月の早朝でもやってくれているコンビニでもろもろを買い、「こだま」の始発に乗った。

品川を過ぎると、コンクリ建物の地平線から太陽が昇ってきた。まるで金色の銀紙を燃やしたかのような、鮮やかな流動体のゴールド。

世界中すべての地域の人は、人間が人間になった時から、この朝の太陽を見てきたんだな、と感慨にふける。

搭乗率3%程度のこだまで、寝ては起きて、で豊橋で降りた。

1日あたり、たった15キロしか歩かないのに、スタート地点まで新幹線に2時間以上乗って、さらに私鉄に乗り換えるのは、かすかな恥ずかしさと違和感を感じる。

豊橋で降りて、名鉄への乗り換え改札に行く。

クレジットカードで買った新幹線乗車券を渡すと、名鉄の係員が行き先を聞いて、懐かしい紙の切符を渡してくれた。

豊橋から岡崎へ向かう途中のなだらかな丘のような坂道の途中の駅「名電長沢」で降りた。

前回、東海道を歩いていて、足の痛みに耐えかねて、終えた駅だ。

駅を降りたが、全く旅をしている気がしない。

それは地域のせいではない。

普段の生活でがんじがらめになっている自分の気持ちが、全くほぐれていないのだ。

特に、新年ということは、大晦日までのいろんな心身の束縛を持っていて、簡単に消えるものではない。特に今回は年を越すために気を張っていた。

それが、全くほぐれないのだ。

もともと、旅はそういうものだ。

ファイト〜


♪川は流れてどこどこゆくの

いつの日かいつの日か
花を咲かそうよ
松並木

旅は三日目くらいにようやく、普段の生活から開放されるものだ。

今回の旅は二日だから全ては無理でも、少しでも気持ちを開放することが大事だ。

ひたすら歩く。

いかにも街道筋

隣には、ふつうの国道1号線が走っている。

すぐ横の側道が旧東海道で、そこを歩く。

なんか名古屋文化圏っぽい

国道1号線に旧東海道が合流してしまうところを歩くと、1号線は車道はそんなに幅が大きい訳ではないが、店舗がほぼなく、信号と信号の区間も長く、まるで有料道路みたいだ。

そして、自動車に人格があるとしたら、一番偉い人格は車、みたいな文化を感じてしまう。

理由はうまく説明できないので先入観だろうけれど。

長くゆるい丘を超えて、左右に林が無くなり、今日の目的地「岡崎」に近づいてきた。

藤川という宿場町に道の駅があり、ようやく食事ができた。

右上に見えるのが八丁味噌。
甘味と酸味と旨味で、元気出た!

徳川家康ゆかりの地であり、自動車では世界的リーダーのTOYOTAのエリアである。

2つは似ている。

ところで、先日読んだ記事。

石油ほど、1kg、1㍑あたりでパワーを蓄積できるものは、まだこの世にないらしい。

自家用車は軽いので電気で運べるようになったが、輸送トラックなどはまだかなりのパワーが必要で電気化は厳しいらしい。(走りながらトラックが充電することも実験されているらしいが)

日本は、戦争で大敗して、そこから国を作り直し、トヨタやホンダなど、夢のような効率の良い石油燃料を使って、さらに夢のように燃費が良く、故障少なく安価な自動車を作ってきた歴史がある。

でも、今はEV車の時代で、世界に出遅れ、シェアもどんどん落ちている、という。リコールも増えてきた。

一方で、今年はTOYOTAが飛躍するという人も、私が信頼している金融系の人達の中にいる。

このエリアの徳川家康もTOYOTAも、歴史に名を大きく残すほど立派だ。

そのDNAを持っているこの地域の人達が、今の時代の世界のチャレンジに向き合って、新しい時代を作って欲しいと、歩きながら思った。

このエリアには絶対に何かある。

そなことを考えていたら通り雨が。

岡崎は、二十七曲りと言われるほど、江戸時代の東海道がクネクネしている。

道がクネクネするほどに、当時は攻撃しにくくなり、また、商業店も増える利点があったらしい。これほどのクネクネした街道を、見たことがない。

その旧道をどうやってトレースしようかと思っていた時の通り雨。

大きな木があったので、その下で雨宿りしていたら、その二十七曲りの記念碑の木だった。

こんなに
クネクネしています。

それを参考に昔のルートに沿うようにできる限り歩いていると、目的地のホテルに着いた。

ライブマックスという、最近のホテルチェーンだ。

シンプルなサービスと、清潔でキレイで新しい室内で、安価。

各部屋に電子レンジがあるのもすごい。

かゆいところに手が届いている。

部屋のシステム風呂に入り、軽く休憩。

飲み屋の開店間際の午後四時半過ぎ。

岡崎に、ずっと仕事で住んでいる後輩に教えてもらった店に開店前に行くが、正月休みで5日からだった。残念!

仕方ないが、それならばと入ったお店も良かった。

開店と同時に入らなければ入れてもらえなかった。

四国の、食材と日本酒がメインの店。

タタキがめちゃくちゃ旨かった。

最初は塩だけで、次は薬味で、最後は土佐のポン酢で、との説明
ウツボの唐揚げ〜
土佐山田以来!

そして、四国の酒のオンパレード。

こういう旅も良い。

やっと、コレを書き終えて、少し旅らくしなってきた。

これで、いま部屋でツマミの硬い干し魚を食べていて、歯が折れなければなぁ…

正月早々に。

ホテルと駅前の間の、乙川夜景。

おやすみなさい。