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こころ

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ひとのこころ、見つめてみます。自分のこころから、誰かのこころへ。こころからこころへ伝わるものがあり、こころにあるものが、その人をつくり、世界をつくる。そんな素朴な思いに胸を躍らせ…
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#心

心

聖書に「心」と訳されている語は、原語ではひとつとは限らない。感情的なもの、心臓からくるもの、理性のようなもの、魂と呼んでもよいようなもの、もし日本語で別に訳そうとすればいろいろ可能な場合がある。しかし、それほどきっぱりと分かれるとは決める必要もない場合が多く、「心」と書いておけば、都合が好いのかもしれない。
 
英語でいうと、mind,spirit,heart,soul という例を挙げると、ここで

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成人と世代の懸念

成人と世代の懸念

成人式には出席しなかった。確か花園にラグビーの試合を見に行ったのがその日だったような気がするが、記憶違いかもしれない。ずいぶん昔のことである。
 
2000年から、現今のように、祝日としての成人の日は移動祝祭日となったが、それまでは1月15日と固定されていた。それは、母の誕生日であった。そのため、母の誕生日は毎年祝日で休みがとれ、実家を訪ねるのが普通だった。子どもたちもまだ大きくなかったし、孫の顔

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心の温度が上がる

心の温度が上がる

「心の温度がちょっと上がるような、そんな音楽との出会いはありましたか?」
 
TOKYO FMの「Memories & Discoveries」のエンディングで毎回アナウンスされる言葉が心地よい。今をときめく早見沙織さんの、上品な言葉と人を癒やす声とに、火・水・木の朝は支えられている。朝4時から5時半までなので、私は当然radikoのタイムフリー機能を利用している。
 
「心の温度」。もちろん一種

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何が言いたいのか

何が言いたいのか

この人は、要するに何が言いたいのか。京都人は、それを察知する文化をもつため、その能力を身に着けている。素朴に、ひとの言うことを表面の意味で受け取りはしない。
 
さすがにぶぶ漬けをいま言う京都人はいないかもしれない。でももしもあれば、それは単なる「帰れ」では済まされない嫌みをこめて言われている、という覚悟でいる必要があるだろう。箒を逆さに立てもしないだろう。だが、日常の様々な場面で、本音を直接言わ

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この日

この日

一年前の日のことは、忘れるわけにはゆかないし、忘れることができない。それはとてもナーバスなことなので、逐一ここで明らかにするつもりもない。ただ、リスペクトは精一杯したいので、こうして謎めいた書き方をするという、わがままを致す。
 
日付は容赦なくやってくるし、日付を思うと、あの時にたちまち戻る。忘れたい時に忘れられるなら、人間はどんなに心が楽になるだろう。忘れたいがために仕事に没頭もするし、気晴ら

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報道映像の問題

報道映像の問題

熱海の土砂災害は、仕事が終わった後で詳しく知りましたが、まことに残念で、悲しい思いに包まれています。捜索などの方々のご苦労も偲ばれますが、どうぞ二次災害のないよう慎重になさってください。もちろん、当事者の方々の悲しみや辛さは、私のような者の想像の及ばぬものであり、言葉もありません。ただ祈るのみです。
 
同時に、どうしてどこからも声が出てこないのか、不思議で憤っていることがあります。テレビでは土砂

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