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本年読んだ本ベスト3作(4作)
今年は126冊ほど読みましたが、良かった本3冊(4冊)をアップします。英語書や出版年が古いものは避け、分野を違えていますので、順不同です。
『人類の起源』篠田謙一
https://www.chuko.co.jp/shinsho/2022/02/102683.html
本年のノーベル医学生理学賞の受賞者はスヴァンテ・ペーボ博士で、「絶滅したヒト科動物のゲノムと人類の進化に関する発見」が受賞理由だ
北京五輪での羽生結弦選手の選択
2月10日の北京五輪男子フィギュアスケートのフリーでの羽生結弦選手は立派だったけど、試合前から「勝つのも大事だけど、記憶に残る」ことを目指していたように思える。
日本では「試合で誰も成功していない」として4A(10.0)をマスコミは大きく取り上げたけれど、4Lz(11.5)だけでなく4F(11.0)や4Lo(10.5)よりも基礎点が低い。つまり、ハイリスク・ローリターンの選択だった。
2018
書評『ホーキング、ホーキング』
原書は「Hawking, Hawking」で、「Hawk」には行商という意味があるということから、原題は「ホーキングを売り歩く」とも読める。
本書を読んで合点がいったことがいくつもある。1987年に出版された『宇宙を語る』はベストセラーになり、彼を著名人に仕立て上げたのだが、この時に既にホーキング自身は45歳だった。理論物理学者としては研究の最前線から後進の育成に軸足を移す頃だ。実際、彼の理論物
フェルミのパラドックス(広大な宇宙なのに、なぜ宇宙人は交信して来ないのか)
「宇宙は広大で無限の星があるのに、どうして彼らは地球にコンタクトして来ないのだろう」
物理学者エンリコ・フェルミのパラドックスにSFの巨匠3人が挑んでいる。
アーサー・C・クラークは『幼年期の終わり』で、既に地球に到来しており、われわれは目撃しているとした。
スタニスワフ・レムは「新しい宇宙創造説」(『完全な真空』所収)の中で、地球文明を超える存在は敢えてコンタクトを取ろうとしないと主張する。
日本の先進技術とは?
話題の書『2030年』の巻末解説で、ベンチャーキャピタリストの山本康正が書いている。
「国内メディアだけで過度に大きく扱われている日本のスーパーコンピュータ『富岳』は、海外ではほぼ重要視されていない。Google などはスーパーコンピュータではなく、量子コンピュータに力を入れている」。
役所やマスコミの文書の枕詞には「日本の先進技術を用いて」などという表現をよく見るが、昔からそのようなものはない。