日本の先進技術とは?

話題の書『2030年』の巻末解説で、ベンチャーキャピタリストの山本康正が書いている。
「国内メディアだけで過度に大きく扱われている日本のスーパーコンピュータ『富岳』は、海外ではほぼ重要視されていない。Google などはスーパーコンピュータではなく、量子コンピュータに力を入れている」。
役所やマスコミの文書の枕詞には「日本の先進技術を用いて」などという表現をよく見るが、昔からそのようなものはない。
奈良の大仏、火縄銃、零戦、新幹線、自動車と日本が誇る技術というのは、他所から伝播された既存の技術(既にローテクになっていたもの)を精緻化して完成度を上げるものだった。 
火縄銃を洗練した頃、世界はライフリングや雷管を開発した。零戦で空力学を結晶化させた時代に、世界はジェット戦闘機に移ろうとしていた。
1500年以上の歴史を振り返れば、DXで日本が1周遅れになるのは半ば必然と言える。既存技術になった後でその精緻化により脚光を浴びるという将来が、果たしてあるだろうか。

https://www.sankeibiz.jp/business/amp/210405/bsj2104051004002-a.htm?fbclid=IwAR3kms3CeE_Y584yRVAVgjPAmDPXrY3IRT8KqJpUoEkcNSskavK_A1oB3CI

画像1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?