北京五輪での羽生結弦選手の選択

2月10日の北京五輪男子フィギュアスケートのフリーでの羽生結弦選手は立派だったけど、試合前から「勝つのも大事だけど、記憶に残る」ことを目指していたように思える。

日本では「試合で誰も成功していない」として4A(10.0)をマスコミは大きく取り上げたけれど、4Lz(11.5)だけでなく4F(11.0)や4Lo(10.5)よりも基礎点が低い。つまり、ハイリスク・ローリターンの選択だった。

2018年の平昌五輪でのプロトコルを並べて見ても、羽生選手は4回転はSとTだけ自信があるようでLzやLoは3回転も危うかった。だから、今回は4Aを成功させることにこだわり、プログラム構成上はネイサン・チェン選手と争うことはやめていた。この点では、平昌の時から圧倒的な差があり、如何ともできなかったからだろうね。

バンクーバー五輪で浅田真央選手がハイリスクの3Aに拘ったのに対して、キム・ヨナ選手が3Lz+3Aで基礎点上の大差をつけていたのに被る。

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