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田原カフェ

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言論猛獣・田原総一朗と若者の対話。
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記事一覧

右と左と田原さん

右と左と田原さん

4月17日に開催された田原総一朗さんの90歳のお誕生日と新刊の刊行を祝う会にご招待いただいた。

会場は早稲田の大隈講堂の真横にあるリーガロイヤルホテル東京。早稲田は田原さんが青春時代を過ごした街でもある。

この日は18時半から始まったのだが、私は前の仕事が延びて19時前に到着した。ホテルの前には黒塗りの車が待機しており、館内にはスーツを着た体格のいい男性がいたるところにいた。

朝のラッシュ時

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全身ジャーナリスト

全身ジャーナリスト

師匠でもあり、一緒にお仕事をさせてもらっている田原総一朗さんが、90歳になった。

1934年生まれの昭和一桁世代。昨今話題を集めた『不適切にもほどがある!』の主人公が1935年生まれらしいので、いかに時代を超えて生き残り続けたかが分かる。私は平成5年生まれの30歳だが、その3倍も生きている。

先の大戦、高度経済成長、バブル崩壊、阪神淡路大震災、平成不況、東日本大震災と原発事故。90年の間に世の

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田原さんを知ったときのこと

田原さんを知ったときのこと

田原総一朗さんとお仕事をしていると、いろんな方から「どうやって知り合ったんですか?」と聞かれる。

いちばん最初に田原さんのことを知ったのは、高校時代にさかのぼる。2010年ごろだろうか。

『情熱大陸』に出ていた田原さんを観て、ジャーナリストという枠にはまらない突飛な人生を歩まれていることに衝撃を受けた。

元々は映像のディレクターとしてスタートしたこと。

フリーセックス集団を取材するために自

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「田原さんにいくら払ってんの?」

「田原さんにいくら払ってんの?」

田原総一朗さんとお仕事をしています。

学生時代に教えを受けていたご縁から、若者向けのゼミのような場をつくっています。「田原カフェ」といいます。

よく「田原さんにいくら払ってんの?」って聞かれるけど、田原さんには一円もお支払いしていません。

むしろ私が事務所からお金をいただいて運営しています。代理店やマスコミも絡んでいません。

田原さんが「若い人と話したい」という後進を育てたい思いで続いてい

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セクハラ、裏金……世の中に満ちる「おかしさ」に声をあげよ

僕が「マスター」になって、
ゲストの方や若い世代の来場者と、
とことん話をする「田原カフェ」に、
東京新聞記者の望月衣塑子さんが
「来店」してくださった。

望月さんとは、
何度も対談しているし、
共著も出している。
相手の反応や、
周囲との協調など、
何も恐れない取材姿勢に、
強い共感を覚えた。

ちなみに、
共著のタイトルは、
『嫌われるジャーナリスト』。
望月さんとは、
世代も性別も違うが、

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「やさしい社会にしてみせる」、故郷明石を変えた泉房穂の思い

前明石市長泉房穂。
今最も刺激的、
かつ注目を浴びている
人物だろう。
先月、僕がマスターを務める
「田原カフェ」に、
ゲストとして来ていただいた。

実は泉さんと僕とは、
かなり深い「縁」がある。
1987年、東京大学を卒業した泉さんは、
NHKに入局したが辞めてしまう。
同じ年、僕が司会を務める、
「朝まで生テレビ!」がスタートした。
若き泉さんは、
「すごい番組や!」と感動し、
たまたま1名

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望月衣塑子さんが若者に語った「後悔」

望月衣塑子さんが若者に語った「後悔」


はじめに田中渉悟と申します。30歳です。

ジャーナリストの田原総一朗さんと「田原カフェ」という会を開催しています。

10代から田原ファンで、猛勉強して田原さんの母校・早稲田大学に入学しました。在学中に田原さんが主宰されていた塾の門下生になり、卒業した現在は一緒にお仕事をしています。

田原カフェは「田原総一朗がカフェの1日マスターに!」というテーマのトークイベントで、2022年の2月から始ま

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泉房穂さんが若者に語った「幸福論」

泉房穂さんが若者に語った「幸福論」


はじめに

田中渉悟と申します。30歳です。

ジャーナリストの田原総一朗さんと「田原カフェ」という会を開催しております。

10代から田原ファンで、猛勉強して田原さんの母校・早稲田大学に入学しました。在学中に田原さんが主宰されていた塾の門下生になり、現在は一緒にお仕事をさせていただいております。

▼過去の記事はこちらから!

田原カフェは「田原総一朗がカフェの1日マスターに!」というテーマの

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ジャーナリズムの危機を救うカギがウェブメディアにあった

今ジャーナリズムは、
大変な危機を迎えている。
ノンフィクション作品を発表する
主な場であった月刊誌は、
どんどん廃刊になった。
出版社は取材費を大幅削減、
原稿料は、
僕が40代の頃から、
まったく上がっていない。

これでは良質なノンフィクション作品が、
生まれづらい。
一方でスキャンダル記事ばかりが、
巷をにぎわせているのだ。
そんな状況に立ち向かう、
瀬尾傑という人物がいる。

瀬尾さんは

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noteからの初の

noteからの初の

昨日の夕方、一通り天ぷらを揚げ終わって洗い物をしていたら、30代くらいの男性が立寄ってくださった。

天ぷらのセットを買われたので包んでいると、「note書かれてますよね。フォローありがとうございました。」と言われた。

えっ、地元でnoteやっている人いたっけ?と思いつかない。

田中といいます、と言われてもまだ分からない。

田原総一朗さんの…と言われて、スマホでアカウントを見せていただいて、

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その手があったか、世代間格差。石破さん編。

その手があったか、世代間格差。石破さん編。

スマホがない時代は、テレビが楽しみだった。

それぞれの番組の中身が、今より充実していた。

楽しみだった番組に、こんなのがあった。

出演していた石破茂さんのキャラクターがとても良かった。

政治バラエティ、爆笑問題との掛け合いも楽しくワクワクしてその時間を楽しみにしていた。

ある時、番組は終わった。

その後、彼は、何度となく総裁選に出馬しながら、落選していた。

今回、縁あって田原総一朗さ

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Facebookの友達と、100分de名著。2つの意外な関係について

Facebookの友達と、100分de名著。2つの意外な関係について

Facebookは、数人の友達のアイコンが表示される場所が2箇所あり、時々少し入れ替わるのが面白い。

どんな基準で表示されるのか、調べてもよくわからない。

その2箇所両方にアイコンが表示される人はめったにいない。

先日、演劇の世界では重鎮の方のアイコンが、一つの方に現れた。

この時点で最初の「えっ?」。

あるお祝いの場で、その人をお見かけしたことはあるが、話したことはなく、私のことは知ら

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堀潤さんと「分断とメディアの役割」について愚直に考えた

僕はジャーナリストとして、
半世紀以上生きてきた。
そしてジャーナリストとして、
人生を全うしようと誓っている。
今、メディアに携わる人間として、
ネット、SNS全盛の現代は面白くもあるが、
非常に困難な時代だとつくづく思う。

僕は11歳のとき終戦を迎え、
大人たちの豹変ぶりを見た。
英雄だった政治家が戦犯となり、
「鬼畜」だったアメリカ、イギリスは、
すばらしい国になった。
「聖戦」だと言われ

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正義の反対

正義の反対

自民党の斎藤健さんと会って話した。

今年の夏まで法務大臣を務め、入管法(出入国管理法)の改正案を可決成立させた。

入管法改正や、これからの日本で外国人と共生することについて、限られた時間ではあったが、斎藤さんに答えてもらった。

今回は、NPO法人WELgee代表・渡部カンコロンゴ清花さんにも来てもらった。日本に来る難民の就労をサポートしている。

10月の田原カフェのゲストが、彼女だった。

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