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移住STORY

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2021年に群馬県高山村へ移住した山中さんが綴る移住体験記
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移住したい人みんなに伝えたい、”住める” 空き家がない問題// 移住STORY15【最終回】

移住したい人みんなに伝えたい、”住める” 空き家がない問題// 移住STORY15【最終回】

日本中にどんどん増えている「空き家」。特に、田舎は少子高齢化のスピードが早く、わんさか空き家があるーー。そんな社会問題を耳にしていたので、私は移住前にこう軽く考えていました。
「数百万くらいの空き家を買って、ちゃちゃっと自分で修繕して住もう」なんて。しかし、現実にはそんなこと無理無理無理。
移住にあたって色々な物件を内覧したのですが、空き家の現実は甘くなかったです。
数百万で売りに出ている空き家は

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【移住と起業】里山の"利点"を活かしてビジネスをする。// 移住STORY14

【移住と起業】里山の"利点"を活かしてビジネスをする。// 移住STORY14

田舎で起業はいかが?最近の移住のトレンドは「転職なき移住」とのこと。都会に住んでいる人が、仕事を辞めずに移住を実現するーー。移住先としては、都会から比較的近い田舎。つまり、静岡県や千葉、それと、我が群馬県の高崎や吉岡町なども人気だそう。私が移住の際に情報収集でお世話になった「ふるさと回帰支援センター」のスタッフさんによると、仕事や暮らしぶりを変えないで移住したいと相談する人が多い、と。
でも、私個

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【里山移住の真実:極寒の冬】辛いこと・楽しいこと・必要なこと全部// 移住STORY13

【里山移住の真実:極寒の冬】辛いこと・楽しいこと・必要なこと全部// 移住STORY13

東京から移住する時に一番心配だったこと。それは、冬の寒さ。ここ群馬県高山村は、気候的には「寒冷地」に属するため、冬は厳しい寒さに包まれます。どれだけ寒いのかと恐れおののきながらの移住となりましたが、ひと冬をなんとか越して、今年は2回目の冬。今日は、冬の寒さにまつわる里山移住の真実を語ろうと思います。

寒いけど、寒くない。その理由は……1月現在の高山村。今日も日中の最高気温は1度でした。冬の寒さは

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一緒にお米を作りませんか? 群馬県高山村のシェア田んぼ// 移住STORY12

一緒にお米を作りませんか? 群馬県高山村のシェア田んぼ// 移住STORY12

12月に入って、日中も温度計がマイナスを示す日々となりました。そんな寒い中、2022年の高山村、収穫祭が開催されました。

無農薬でお米を育てるシェア田んぼ収穫祭は、お米の収穫をみんなでお祝いし、1年間の労をねぎらう集い。高山村では、移住者と地元の人が集まって、みんなで田んぼをシェアし、お米を育てているんです。名付けて「たからのやま田んぼ」。

特筆すべくは、無農薬での栽培で、田植えは昔ながらの手

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NHK番組「いいいじゅー!」に出るよ。群馬県高山村の移住ライフ// 移住STORY11

NHK番組「いいいじゅー!」に出るよ。群馬県高山村の移住ライフ// 移住STORY11

群馬県高山村で、アーミッシュのような暮らしを目指して生活している私たち家族。なんとこのたび、NHKの移住ドキュメンタリー番組「いいいじゅー!」に出ることになりました。正直、自分でも驚いています。
放送はBSで2022年12月1日午後7時30分。その後、BSプレミアムやBS4Kでも再放送され、1月頃にはNHK総合でも放送される予定となっております。移住を検討している人だけでなく、田舎暮らしのホントの

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「子育て無理ゲー日本」から脱出できる? 高山村での子育てを考えてみる// 移住STORY10

「子育て無理ゲー日本」から脱出できる? 高山村での子育てを考えてみる// 移住STORY10

「高山村ほど子育てにお金のかからない村はないよ〜」。
これは、高山村での子育てを終えたママの言葉です。この方は、東京で保育士をしていて、子育てをするために高山村を選び、移住しました。保育士という仕事柄、東京の子育て環境にはもちろん詳しいです。その上で、高山村を選んで移住してきたのだから、高山村には「子育てするのに良い条件」が確かにあるのでしょう。私自身も現在、1歳児を育てており、「高山村の子育て支

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高山村にカフェができた! たかやま未来センター「さとのわ」ってどんなところ?// 移住STORY9

高山村にカフェができた! たかやま未来センター「さとのわ」ってどんなところ?// 移住STORY9

ででーん!

ここは人口3500人の小さな村、群馬県は高山村。カフェもレストランもバーもない村だったこの里山に、なんと、カフェができました!

しかも、カフェだけでなく、電源・wifi・個室完備のワーキングスペースも。

さらに、誰でもゆっくりダラダラできる広場まで。

さらに、キッチンのレンタルやたくさんの本や絵本の閲覧もできます。すごくないでしょうか? 移住する前、カフェ通いが日常だった私にと

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移住欲求がないのに東京のサラリーマンを辞めて、里山に移住した夫の話// 移住STORY8

移住欲求がないのに東京のサラリーマンを辞めて、里山に移住した夫の話// 移住STORY8

バリバリのサラリーマンを辞めて移住した夫

今日は趣向を変えて、私の夫についての記事です。というのも、もともと夫は東京でバリバリのサラリーマンをしており、移住を機にスパっと会社を退職し、人口3,500人の小さな村・高山村での生活をスタートさせました。
この決断は、多くの方の関心を引くようで、いろんな人から質問を寄せられることが多いのです。「どういう心境の変化?」「なぜ移住?」「仕事を辞める勇気はど

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里山移住でもらったお金、出ていったお金// 移住STORY7

里山移住でもらったお金、出ていったお金// 移住STORY7

移住にあたって問題になるのが、仕事、住まい、そしてお金今回は、都心部から里山に移住を考えている人が最も気になるポイントの一つ、「お金」について赤裸々にお話しします。
移住の際に問題になるのは、仕事、住まい、そしてお金、と言われています。お金については、国、都道府県、地方自治体が色々と支援金や補助金を準備しているので、それらの制度を存分に活用することがおすすめです。とはいえ、補助金や支援金はややこし

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里山で事業を営むということ// 移住STORY6

里山で事業を営むということ// 移住STORY6

もちろん不利だけど、利点も多い里山での事業私たち家族は、群馬県高山村という人口3,500人の小さな村で、洋服を販売する事業を営んでいます。ーーと自己紹介をすると、たいてい目を丸くされて、驚かれます。「そんな田舎で服なんて売れるの?!」と。そうですよね、普通、そう思いますよね。高山村には色んな事業を営んでいる事業者さんが存在しますが、恐らく一番多いのは農業。ついで建築業じゃないかと感覚的に思います。

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自給自足チャレンジ:ニワトリをしめて、さばいて、鶏白湯ラーメンを作る。// 移住STORY5

自給自足チャレンジ:ニワトリをしめて、さばいて、鶏白湯ラーメンを作る。// 移住STORY5

東京から群馬県高山村に移住した私・山中麻葉の連載にようこそ。5話目の今日は、ニワトリを締めて鶏白湯ラーメンを作った話しです。(ご安心を。ショッキングな画像は掲載しません)

移住の目的の一つに、「衣食住の自給自足"率"を上げる」ということを挙げている私たち家族。服を作ったり、田んぼを耕したり、DIYで庭づくりをしたり、少しずつ自給率が上がってきています。

そして先日、ついに生きた鶏をしめて、さば

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作物を自ら育て、食べる。群馬県高山村で始める「農的暮らし」 // 移住STORY4

作物を自ら育て、食べる。群馬県高山村で始める「農的暮らし」 // 移住STORY4

移住1年目の私、山中麻葉が高山村暮らしをつづる連載。今回は4話目です。1-3話はこちらからご覧ください。

そうそう。私たち家族が高山村で暮らす様子が、youtubeにて「移住ドキュメンタリー」として公開されました。こちらも良かったらどうぞ。

ではSTORY4のはじまりはじまり↓

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前回のSTORY3では稲刈りの話題をお届けしました。それから約1ヶ月後、高山村で収穫祭が開催されました

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人口3,500人の高山村ではじめる、はじめての子育て。 // 移住STORY3

人口3,500人の高山村ではじめる、はじめての子育て。 // 移住STORY3

群馬県高山村に移住した私、山中麻葉の連載。今回は第3回目となりました。「読んだよ〜」という感想をよく頂きます。皆さん楽しんで貰えてますか? 記事へのリクエスト、例えば「こんなことを書いて欲しい」「ここのところは実際どうなの?」などあれば、お気軽にご連絡ください。instagramからもどうぞ。移住STORY1と2をまだ読んでいない方は、こちらもチェックして下さいね。

新生児の赤ちゃんを連れて高山

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カフェもレストランもバーもない村への移住、大丈夫?  // 移住STORY2

カフェもレストランもバーもない村への移住、大丈夫? // 移住STORY2

私、山中麻葉がつづる、群馬県高山村への移住体験記。連載第2回にようこそ。第1回目は色々な方面から反響をもらいました。読んで頂きありがとうございます。

連載2回目の今回は、移住前に不安だった「飲食店がないという問題」を中心にしながら、私の引っ越し、村での短期滞在、出産までのストーリーを語ります。今回も楽しみながら読んでもらえるよう、ラフに、そして何より、正直に書いていきますよ。

想定外の引っ越し

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