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私の思ったこと

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1日の中で、感じたこと、思ったこと、考えたことを毎日更新しています
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2019年4月の記事一覧

元号に込めるもの

元号に込めるもの

僕のTwitter(@lan_0061)をフォローいただいていて、偶然見かけたよ、という方はツイートにも書いたことでもあります。

昨日、2020年で閉館してしまうと聞いていた品川にある「原美術館」に伺った。
お庭や建物などの活用方法自体が、これから人が減って空き家が増えていく日本の各所で参考になるモデルのような場所で、原美術館はアートやアーティストのための場所になると決めている潔さ、その潔さ故の

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楽しいから来て

楽しいから来て

福岡に転勤になった友人が、GWで東京に帰ってきている。

僕は彼が転勤になったとき、福岡に遊びに行く。
と約束した。

だが、まだ福岡に行っていない。

それは今まで彼が、退屈だったり、つまらなそうにしていたので、元々行きたいと思っていた訳でも、行ったことがない訳でもない福岡に、あまり行く気がしなかったからだ。
友人がつまらない、つまらなそうにしている土地に行きたいとは思えなかった。

だが今回話

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わたしの泊まっているホテルはどこでしょうか?

わたしの泊まっているホテルはどこでしょうか?

2010年の5〜6月に井上雄彦さんの「最後のマンガ展」という展覧会が仙台であった。
東京に住む僕がなぜ仙台かというと、東京で開催されているときはまだ漫画『バガボンド』を読んでおらず、2010年に読み始めたのだった。

その熱意だけで、仙台に向かった。
普段はホテルや食もこだわる方なのだが、このときは展覧会が目的だったのであまり気にならず、市内のビジネスホテルに泊まった。

ふと夜何を思ったか、明日

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消える会話、残る文字

消える会話、残る文字

何日か前に、センスについてのnoteを書いた。

センスとは、「選べる」ことと「選ぶもののバランスが取れること」の結果をセンスがいいというのだ、というふうな内容だったはず。

僕は2月5日にnoteの更新を始めてから、noteの文章が毎日蓄積されていき、それが履歴のようにたまっている。
インターネットの発信の特徴は、過去の履歴は消せるが、過去にあげたことにはできない、ということ。
去年のバレンタイ

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いい手紙とは?

いい手紙とは?

上質な便箋と封筒、美しい文字であなたの名前が書かれている。

そういう外面への敬意ももちろん大切だとは思う。

だが、封筒の質が良いから、文字が美しいから、という理由で人はもらった手紙を大切にしようと思うかと言われたら、僕はそういうことでもないと思う。

では、いい手紙とは何なのだろう?

僕はいい手紙とは、「読み返したくなる」手紙のことだと思っている。

では読み返したくなる手紙とは?

それは

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センスの正体

センスの正体

僕が抹茶アイスで初めて食べたのは、茶寮辻利の抹茶アイスだった。
抹茶とアイスって美味しいの?という警戒心からそれまで口にしなかったけど、抹茶アイスって美味しいではないか〜とその後手当たり次第に抹茶アイスを試すも最初の感動をなかなか超えない。
答えは簡単で、最初が最高の品だったからだ。

僕はお茶が好きで、普段コーヒーを飲まない。
しかし渋谷のカフエ マメヒコでは、イベント時にコーヒーをいただけるの

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やり直しがきかない緊張感

やり直しがきかない緊張感

アナログであった時代、多くのものはやり直しがきかないものだった。
あるいはやり直しは手間のかかるものだった。

カセットやビデオなどは、巻き戻しなどの作業があり、録音録画するためにはそこにテープをピタリと合わせておく必要があった。

カメラも撮った写真は、それが撮られた瞬間には撮れているか分からず、フィルムというものを、わざわざ現像所に出し、現像したときに初めてあのときの写りが確認できるという、今

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神のまにまに

神のまにまに

このたびは 幣も取りあへず 手向(たむけ)山    紅葉(もみぢ)の錦 神のまにまに  
            
菅家(24番) 『古今集』羈旅・420

という歌が、百人一首にある。

僕はこの句だけは、取ると決めて百人一首に常に挑んでいた。
これさえ取れば、勝ち。
これを取られたら、負け。

それくらいの意気込みだったのは、単に神のまにまにがなんだかかわいかったからである。

先日気になって

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出し惜しみしない

毎日書く、ということをしていると、今思い付いたものを今日ないし明日のものではなく、どうしても頭を悩ませた時のためにストックしておきたい、と思うことがある。

それは人には気分や体調の波などのバイオリズムや、人との関係性で書く時間を取るのが難しい、などという日が必ずあるからだ。

そんなとき、今思い付いたテーマをストックしておきたくなることがある。
でも一度試してみたが、どうにもその思い付いた時の熱

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川縁

川縁

僕は歩いて数分のところに隅田川が流れる場所に住んでいる。
そこは川に沿って自然公園?のおもむきになっており、休日の朝にそこを走ったり、歩いたりしている。

土日には、ランナー、親子、老夫婦、子どもたち、様々な人達とすれ違う。

今日はツツジが咲き誇っていて、薄着であったのに、日除けのない歩道なので、もろに日差しを受けて想像していたより暖かく、春の訪れというより、その先の季節のことすら意識させるもの

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美は細部に宿る

美は細部に宿る

僕の通勤経路に特別支援学校のスクールバスの停駐車場所があり、毎朝三組の親子がそこでバスを待っている。
バスなので、道路事情や天気などに左右され、バスの到着を待つ親子の姿、もう子どもたちがバスに乗って出発している親御さんのみの姿、バスも親子もいない姿など様々な模様を毎朝見せてくれている。

その日はちょうどバスが到着し、道を横切り、これから子どもたちがバスに乗ろうとしているところで、道を塞いでいると

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消えてしまったものは美しく感じる

消えてしまったものは美しく感じる

昨日、今日更新のnoteを書いていた。
タイトルは「美は細部に宿る」。

美という言葉を入れたので美しさにも意識して、一気に書き上げた。

あれ、なかなかいいのでは?
と思った矢先、画面がフリーズし、アプリが閉じてしまった。(noteはスマホで書いてます)

下書き保存をしていなかったので、どこを探しても記事は見当たらなかった。

ストックしてあるものもなく、明日朝更新用のもの。
なかなかよく書け

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赤ずきん

赤ずきん

昨日更新のnoteで童話を出したので、今日もそのノリで童話について書きたい。

ほんとうに実がなくて申し訳ないのだけど、赤ずきんって他の童話と違って色気のある童話だと思っていて、それは僕には赤ずきんと狼の会話は男女の駆け引きにしか見えなくて、狼は大学生の男子、赤ずきんは経験豊富な女子高生というような力関係に感じて物語を読んでしまう。

狼は終始主導権を握っていると思い、赤ずきんの質問に答えながら、

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童話と今と、未来

童話と今と、未来

物語や童話の中には、その時代の常識や、タブー、それを変えたいという願いや抵抗、風刺が込められている。

それらが受け継がれ、それを読んだ社会にその習慣や風習が残っていないほど、不気味さや恐さ、あるいは物語としてのフィクション性が強くなる場合すらある。

「ヘンゼルとグレーテル」という童話は捨てられた子どもたちが森をさまよい、お菓子の家に住む魔女の家にたどり着くものの魔女は自分たちを肥らせて食べよう

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