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[なるほど!] チャンスをつかむ必勝法とは?

こんにちは、tacox です。

今日は、キャリア転換についてお話します。振り返ると、人生で4回、キャリアを変える大きな決断を行ってきました。転職を繰り返しながら、5つの会社で働いてきましたが、この中でキャリア転換と呼べる転職は、一回のみでした。それは最初に就職した会社を辞め、ウェブマーケティングの世界へ飛び込んだ転職です(これについては、「検索連動型広告との出会い」という投稿で詳しくお話したいと思います)。それよりも、僕の場合、大学の専門を理系から文系に切り替えたこと(23歳)、文転したにもかかわらず研究の道を諦め、民間企業へ就職したこと(25歳)、就職で理系に戻ったにもかかわらず、エンジニア職からビジネス職へ転向したこと(28歳)、Google 時代にカスタマーサポートからセールスへ転身したこと(35歳)などの決断のほうが、大きなキャリア転換と言えるものでした。

人生の大きな転機はどれもストラテジーがなかった

どれもストラテジーがあまりない決断だったので、とにかく苦労しました。文転した時は、理系時代に文学部の学生に負けないくらいの人文系の読書をしていた自負がありましたが、ドイツ語とフランス語が全くダメで、修士課程の二年間をその二つの語学のキャッチアップに費やしたと言っても過言ではありませんでした。大学院初日に、ゼミの教授に語学の能力がバレてしまい、「文系学生がハードスキルと言えるものは語学くらいなんだから、しっかりやらないと食べていけませんよ」と叱責を受け、研究者の道を目指していた僕は愕然と震えた記憶があります。

25歳での就職決断は、語学の勉強や専門研究がイヤになったからではありません。京都でのんびりと学業をしながら素朴な生活が肌にあっていたのですが、個人的なショックがあり、とりあえず京都を離れたかったというだけでした。修士課程も終わる秋くらいに働くことに決め、就職活動もせずに飛び込んだ就職先だったので、これまた苦労の連続でした。ドイツ語とフランス語の美しい世界を離れ、(プログラミング経験がなかったため)一から無機質なプログラミング言語を覚える毎日に嘔吐していました。ちなみに、この頃(2002年)は、プログラマーの地位は決して高くなく、今のように花形職業になったのは、Google の功績だと思います。

その後、ソフトウェアエンジニアがもてはやされるとは思いもせず、ビジネス職に就こうとウェブマーケティングの世界に飛び込みます(2006年)。中途採用でしたが、第二新卒くらいの気持ちで一から出直す覚悟でした。ここで、気心知れる多くの友人に出会い、広告やマーケティングの世界に出会い、検索連動型広告の面白さに出会い、Google の社員さんとの接点が生まれ、今の自分に繋がるきっかけとなります。2006年当時、なぜ Google に興味を持ったかや、2007年にどのように Google に転職したかは、別の投稿に詳しく譲りたいと思います。ちなみに、Google は当時から狭き門で、とにかく入社できるポジションと考え、カスタマーサポート (当時はクライアントサービスとか Online Sales & Operations と呼ばれていて、現在は SMB )からスタートしました。4年ほど従事した後、同じ Google 内で営業職に転身しますが、35歳からの門出のため、ここでも苦労しています。

 Connecting the dots について想うこと

どのピースが欠けても Google にかなり早いタイミングで join するという現実は起こらなかったですし、Google に入っていなければ、その後に移ることになる Facebook や Amazon で職を得ることもできなかったかもしれません。予定通り、大学に残っていたとしても、人文学の文系研究職は潰しがきかず、かなりリスクをとってポジションを獲得しなければいけなかったでしょう(大学にしてもシンクタンクの研究員にしても)。そういうわけで、点と点はたしかに繋がっていて、それぞれの点無くしてますが、線はできませんが、事はそんな単純でなく、僕のキャリアの場合、Google との出会いをターニングポイントとして、それ以前と以降で世界が大きく変わり、Connecteing the dots の中でも、大事な the dot があったと考えています。Google が僕の場合の the dot だったわけであり、Google はその後のキャリを特色付ける特異な点でした。これについても別途投稿していきたいと思います。キャリアパスとはもしかすると、Conneting the dots を構成する上で、鍵となるとても重要な the dot  を探す試行錯誤であり、それは特異点であり、チャンスをつかむ、ということなのかもしれません。

ちなみに、後の尊敬する上司が言っていたことですが、キャリアを変える時は、Function (機能、職能)、Product (製品、業界)、location (場所)という3つの要素があっとき、一気に全て変えるようなことはせず、仮に目標としているキャリアが、現在の仕事の3要素全てと異なったとしても、年月をかけて、一つずつ変えていくのがリスクも少ないし、採用されるチャンスがあるという意味で現実的なので、ジャングルジムのように縦横に少しずつ変えるのがストラテジーだと言っていたことが印象的です。当時の自分に教えてあげたかったです笑。

**まとめますと、僕の経験からアドバイスできるとしたら、次のようなことが言えると思います。 **

* 会社を変えることは必ずしもキャリア転換と一致しない(転職=リスクと考えている人は必ずしもそうでありませんので、3要素のどれを変えるか戦略的に考え、活躍できると思えば外部でもチャレンジすべきです)
* キャリア形成には、Connecting the dots を作る上でキモとなる the dot を見つけることが大切です
* the dot は予想できず、思い描いたものでもないかもしれませんので、20代、30代前半までに、試行錯誤します
* the dot が見つかれば、キャリア要素を strategic に少しずつ変えながら安定したキャリアゴールを目指す

そしてもっとも大事なことは、the dot は一つとも限りませんし、ビジネス以外の私生活上での人生(たとえば結婚)や周囲の人生(たとえば出会いや離別、子育て)にもあるかもしれません。キャリアは仕事それだけで成り立つと考えている人は意外と多く、多くの人がキャリア相談は、仕事の相談だけをすればいいと誤解していると思います。その人がどうありたいかは、仕事の枠を超えて、もっとトータルなプランやパスを描いて行く必要があると思います。

次回は、「検索連続型広告との出会い」について書いてみたいと思います。よろしくお願いします。

コンテンツ
1. はじめに(キャリアの作り方連載します)
2. チャンスをつかむ必勝法とは
3. 検索連動型広告との出会い
4. Google 面接と転職
5. Google での英語の苦労と学習法
6. Google で学んだ仕事術
7. 目標管理ツール OKRs について
8. 35歳からの営業職への転身
9. GAFAはなぜ企業文化を大切にしているか?
9. Facebook への転職とモバイルシフト
10. Facebook は広告の強さとコマースへの進出!?
11. 決済とはマーケティングだ!
12. 変化とグロースの世界で生き抜く方法

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