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[そんなのアリ?] 35歳からの営業職への転身

こんにちは、tacox です。本日は、営業職へ転身した僕のストーリーについてご紹介したいと思います。営業職に興味がある方や、営業職に限らず社内異動や転職を通じて、全く別のポジションを希望している人の参考になれば幸いです。

人生で大事なことは同時にやって来る

Google Japan にはカスタマーサポートのポジションで入社しました。それ以前も営業経験なんてほとんどありませんでした。Google で約5年間、Google AdWords や Google Analytics のサポートに従事し、途中、経験を買って頂き、チームマネージャーとして部下の育成やベンダーマネジメントなども経験させて頂きました。

Google に入社した時から、いつかはマネージャーになるという目標を実現でき、プライベートでも結婚したり子供が生まれたり、仕事以外にもいろんなプレッシャーがありましたが、充実した日々を送っていました。人生で大事なことは順序やタイミングは待ってもらえず、重なって一気にやってくるものです。チームメンバーから教えられることも多く、マネージャとして足りない部分も多く気づいた時期でした。

社内異動を模索する

5年の間で、昇進したり、チームを持ったり、プロジェクトをマネジメントしたり、新しいことにチャレンジしつつも、同じ業務に従事していたことに変わりありません。少し別の世界も見たり、もっとビジネスをドライブさせたりする世界にチャレンジして見たいと考えました。大きな組織変更もあり、上司も変わったので良いタイミングだと決断の後押しになりました。

全く異なる function に移るとすれば、部下を持つ自信はありませんでした。ただ、Google では、people management の道だけが昇進コースでなく、individual contributor としてピンで活躍するシニアのパスもあり、チームを持つ・持たないという区別で優劣はありませんでした。

そこで兼ねてより、広告代理店からのカスタマーサポートへのお問い合わせの数が多く、基本的な事柄も多いという問題意識があり、広告代理店に Google AdWords のことをもっと理解してもらいたいと考えました。Google 内の Agency Sales という部署が、営業職の open position を募集していたので応募しました。うまく面接を通過し新しいチャレンジが始まります。ちょうど 35歳のことです。

なぜ転身できたのか?

考えてみれば、カスタマーサポートのチームマネージャーとピンの代理店営業は、下記の通り、全く異なる仕事です。それにもかかわらず、社内異動のための面接をパスし、異動先のチームで自分の経験や知識を活かすことができました。それはなぜでしょうか?

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Product 知識を十分に活かすことができた

ピンで営業職へ転身しても、扱う Product は同じ Google AdWords です。日々、不特定多数のカスタマーから様々なカテゴリのお問い合わせが寄せれ、メールや電話で適切に応えるために鍛えられていました。製品知識は深く熟知していました。

営業として広告代理店に出入りするようになると、毎週のアジェンダで事前に準備しておく製品知識やアップデートは限定的です。毎週、広告代理店との人とはお会いするので、不明点は持ち帰って、次の打ち合わせまでに準備するか、急ぎのものは、帰社してからメールでフォローアップも可能でした。また、広告代理店向けのセミナーや勉強会の機会も多くありましたが、これもトレーニングマテリアルが定型化されているので、トリッキーなものは要求されませんでした。

ポジションを変えるにあたり、確かに function は、サポートから営業へ大きく変わりましたが、product (同じ Google AdWords)や location (同じ東京)は変わらず、異動後もキャッチアップできたということだと思います。

キャリア要素を break downすると、Function (機能、職能)、Product (製品、業界)、location (場所)という3つあります。これら全てを一気に変えるのでなく、最終目標キャリアが、これら3つ全てが異なったとしても、時間をかけて少しずつ変えていくのがリスクが少ないと言えます。採用される確率も上がります。ジャングルジムのように縦横に少しずつ変えるのがキャリアチェンジのストラテジーです。

タフな顧客対応で鍛えらた

カスタマーサポートは、基本的に、メールか電話でコミュニケーションします。お互いに相手の表情が見えないことは大変恐ろしいことです。案内に少しでも不備があったり、相手の気持ちを汲み取れず気分を害してしまったりすると、会話は思わぬ方向に行きます。そのため、細かい製品仕様まで把握し、発生しているシステムイシューなどにも目を通しておかないと行けませんでした。

コミュニケーションの方向性も基本的にはリアクティブです。何か困っていることがあるため、お問い合わせが入ります。カスタマーのテンションは基本的には張り詰めているということです。メールであれば一回の送信で問題解決できないと、次の返信メールからトラブルモードになったり、電話であれば、通話時間も考慮して簡潔に的確に案内するか、時間がかかりそうなら早めに切り上げてあとでフォローアップしたり、superviosr に対応をお願いしたりする判断が必要です。

その点、広告代理店との商談は、対面であり、関係構築も one off でなく中長期的です。商談以外にも、会食などで関係を深めることができます。また、広告代理店にとって、売り物である Google AdWords はなくてはならないソリューションであり、Google への依存度も高いため、トラブルはお互いなるべく避ける力学も働きます。そういう訳で、今でも自信を持って言えますが、コミュニケーションに関して、カスタマーサポート時代の方が高いレベルが要求され、日本語の話し方や書き方も鍛えれ、それがのちのキャリアに大いに役立ちました。

Job Description は Wish List であると思いなさい

外資系企業は、日本の企業と違って、ある日突然、上司から、自分の希望やバックグランドと関係なく、社内異動を命じられることはありません。社内で公募されているポジションの job description を読んで、条件とマッチして興味があれば、そのポジションの hiring manager に声をかけてみるところからスタートします。同時に、外部で募集をかけているので、外からの candidarte と internal transfer とで競合します。面接の回数などは流石にinternal transfer の方が簡素化されていますが、基準は変わらないため、面接でアピールしなければ行けません。

しかし、外部から受ける場合もそうですが、job description に記載されている項目を全て満たすような super star はそう滅多にいません。Hiring 側も希望をなるべく多く出しているケースも多々あるので、job description の要項を全て満たす経験や知識がなくても臆することなく、hiring manager に話を聞き行った方が良いでしょう。経験が不足していたり、マッチしなかったりする場合は、feedback ももらえたりするので、今後の参考になることもあります。ですので、興味があると思ったら、躊躇せず、チャレンジするマインドセットがチャンスをつかむ上で大切だと今でも思っています。

本日は以上となります。次回は、GAFA が共通して大切にしている企業文化についてお話できればと思います。有難うございました。ついてお話できればと思います。有難うございました。

コンテンツ
1. はじめに(キャリアの作り方連載します)
2. チャンスをつかむ必勝法とは
3. 検索連動型広告との出会い
4. Google 面接と転職
5. Google での英語の苦労と学習法
6. Google で学んだ仕事術
7. 目標管理ツール OKRs について
8. 35歳からの営業職への転身
9. GAFAはなぜ企業文化を大切にしているか?
9. Facebook への転職とモバイルシフト
10. Facebook は広告の強さとコマースへの進出!?
11. 決済とはマーケティングだ!
12. 変化とグロースの世界で生き抜く方法

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