時間どろぼう

時間どろぼう

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おやつ

お休みの日。 ごはんが炊けるまでの間、 冷蔵庫からスライスチーズを取り出して、 フィルムをはがし、 ベッドに寝そべりつつ、ぺろっとした うすっぺらいチーズを食べる。 …

時間どろぼう
1か月前
2

ドリトスとパルテノ

これから晩ごはんを食べるというのに、 目の前には、 空になったスナック菓子の袋と ヨーグルトの容器が 比較的、行儀のよい感じで、たたずんでいる。 もうすぐごはんだか…

時間どろぼう
1か月前

よその食卓

日記を読んでいると その人の食生活が垣間見える。 パスタソースは、ひとり暮らしの特権と思っていたが、家族でも食べるのか。 朝ごはんに肉まんも ひとり者の特権だと思…

時間どろぼう
2か月前
1

ソロ

このところ、何をするにも 全てベッドの上。 食事さえもベッドにこしかけて食べていた。 休日なんて、ほぼ寝たきり。 さすがにどうかと思って、 ひとりがけのソファを買…

時間どろぼう
3か月前

急降下

ときどき、自分でもびっくりするくらい 落ち込むことがある。 ほんのささいなことをきっかけに あれよ、あれよと落ちていく。 悲しみ < 怒り そこまでいくと、 ちょっと…

時間どろぼう
5か月前

アンコール

アンコールが苦手。 カーテンコールも。 舞台を見るのも 音楽を聴くのもすき。 でも、どうも延長戦が苦手だ。 何度も何度も繰り返される カーテンコールに 早く客電をつ…

時間どろぼう
6か月前

余白

今年もあとひと月。 今年は、 何もしなかったな。 なーんも。 この頃は、 KANを聴いて、茶碗を洗ったり、 ぼんやりしたりする。 だいたい、ぼんやりしている。 そういえ…

時間どろぼう
7か月前

白昼の

昨日、ひとつの大仕事を終えた。 毎年の恒例行事。 これが終わったら、 もう、今年なんて流し運転だ。 朝から洗濯機を3回まわし、 おひさまの光で 本を読んだ。 午後にな…

時間どろぼう
7か月前
1

秋の午後、ミルクコーヒー

秋晴れの土曜日。 観劇ののち、珈琲屋。 最後に行ったのは、夏の終わり。 ずいぶん、時間がたってしまった。 いつでも行きたいのに、 いつもは行けない ちょっと特別な場…

時間どろぼう
8か月前
2

勝守

何と戦ってるの? いつも、いつでも、 わたしの10歩先を行く、 冷静な友からの言葉。 一瞬、職場のことが 頭をよぎったけれど、 ちがうなと思い、わりと早めに、 まじめ…

時間どろぼう
9か月前
1

39歩

本日の歩数、39歩。 ここまで、何もしない日もなかなかない。 何もしないと 何かしたいと思う。 将棋とか? なぜだか唐突に思った。 やらないだろうけど、 やるといい…

時間どろぼう
11か月前

特急電車

特急電車の車窓から見る景色。 水がはられた田んぼと屋根瓦。 そうだ、 家って、こうだった。 久々に見たな。 そろそろ、本気で 暮らす場所を変える時なのかもしれない。…

2

死にたいって、まるで呪文

あー、死にたい。 もーやだ、死にたい。 仕事終わりの帰り道。 まったく、自分で どれほどの深刻さなのかも わからないけど、 気づけば、 口に出している。 なんか、つ…

土曜日、あしたもまだある。

明け方に目を覚まし、 仕事のことを考え、なんともいえない気持ちで、再び、眠りについた土曜日。 昨晩、シャッターは、下ろしきらずに 20センチほど開けておいた。 なん…

新緑と赤飯

山へ。 うぐいすの鳴き声。 風の音。 花びらのじゅうたん。 藤が散って、紫色のじゅうたんができていた。 のぼりきって、高台から海を見る。 こさえていったおにぎりを…

丼より重

金曜日の夜。 1週間をどうにか乗り越えた開放感で、 明るいうちに職場を出立。 いそいそと うなぎやへ。 えり焼き、串焼き、やきとんをつまみに ビールを飲む。 ビールは…

1

おやつ

お休みの日。
ごはんが炊けるまでの間、
冷蔵庫からスライスチーズを取り出して、
フィルムをはがし、
ベッドに寝そべりつつ、ぺろっとした
うすっぺらいチーズを食べる。

チーズはいつだって、冷蔵庫にある。
クラフトのスライスチーズじゃなきゃだめだ。

時々、ベーグルサンドを作る。
時々と言っても、ふた月に一度ほどで、
それ以外は、
チーズは、ただ、チーズとして食べる。

ものすごく好きかと言われると

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ドリトスとパルテノ

これから晩ごはんを食べるというのに、
目の前には、
空になったスナック菓子の袋と
ヨーグルトの容器が
比較的、行儀のよい感じで、たたずんでいる。

もうすぐごはんだから!と
止めに入る人はおらず、
おなかすいたもんねーと
のりのりで袋を開け、
食べ尽くした後、すぐに立ち上がり、
ヨーグルトは、冷蔵庫から取り出した瞬間に
ふたをめくった。

罪悪感?今日はなかった。
いっちゃえ、いっちゃえーと
むし

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よその食卓

日記を読んでいると
その人の食生活が垣間見える。

パスタソースは、ひとり暮らしの特権と思っていたが、家族でも食べるのか。

朝ごはんに肉まんも
ひとり者の特権だと思っていた。

しかし、いや、しかも!
この家族、一度に2つ食べている!

ほんの数年前、
一度に肉まんとあんまんの両方を食べて、
世界の覇者になった気でいたわたしよ、
まだまだだな。

ソロ

このところ、何をするにも
全てベッドの上。

食事さえもベッドにこしかけて食べていた。

休日なんて、ほぼ寝たきり。

さすがにどうかと思って、
ひとりがけのソファを買った。

久々の大きな買い物。

今の部屋に引っ越す前は、
2人がけのソファを持っていたけど、
寝転がるには小さくて、
いつも並んで座っていた人が
もう、ここには、来ないと言ったから、
捨ててしまったのだった。

そんなこんなで、久

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急降下

ときどき、自分でもびっくりするくらい
落ち込むことがある。
ほんのささいなことをきっかけに
あれよ、あれよと落ちていく。

悲しみ < 怒り

そこまでいくと、
ちょっと幽体離脱して、
落ちていく自分を
見送る時がある。

今夜がまさにそんな感じ。
書いているのは、幽体離脱している方。
落ちて行った方は、
まぁ、
明日の朝には戻ってくるだろう。

アンコール

アンコールが苦手。
カーテンコールも。

舞台を見るのも
音楽を聴くのもすき。

でも、どうも延長戦が苦手だ。

何度も何度も繰り返される
カーテンコールに
早く客電をつけて、終わりにしてほしいと願う。

どんなに感動した舞台だって、そう。

でも、途中で席を立つことはない。
それはできない。

毎度、毎度、
早く終わることを願いながら、
まわりに合わせて、手をたたく。
音が大きくなれば、大きくす

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余白

今年もあとひと月。
今年は、
何もしなかったな。
なーんも。

この頃は、
KANを聴いて、茶碗を洗ったり、
ぼんやりしたりする。

だいたい、ぼんやりしている。

そういえば、読書量がぐんと増えた。
冬ごもりの準備だ。

なーんもしなかった1年を
帳尻合わせするみたいに、
本を読んで、
他者の経験や感情を取りこんでいるのかもしれない。

今、思いついたことだけど。
それは、それでいい。

あとひ

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白昼の

昨日、ひとつの大仕事を終えた。
毎年の恒例行事。
これが終わったら、
もう、今年なんて流し運転だ。

朝から洗濯機を3回まわし、
おひさまの光で
本を読んだ。

午後になって、冷えてくると
ふとんにまるまって、
ひたすら、本を読んだ。

何度か、このまま寝てしまおうかと思ったが、
夜に寝られなくなるのがいやで、
こらえる。

珈琲をいれたり、
ごぼ天を食べたりした。

さつまあげやその仲間たちは、

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秋の午後、ミルクコーヒー

秋晴れの土曜日。
観劇ののち、珈琲屋。

最後に行ったのは、夏の終わり。
ずいぶん、時間がたってしまった。

いつでも行きたいのに、
いつもは行けない
ちょっと特別な場所。

その街に用はない。
ついでに寄れる場所はないか、
あれこれ模索した時期もあるけど、
今はもう、直行直帰。

ただ、珈琲を飲みに行く。

勝守

何と戦ってるの?

いつも、いつでも、
わたしの10歩先を行く、
冷静な友からの言葉。

一瞬、職場のことが
頭をよぎったけれど、
ちがうなと思い、わりと早めに、
まじめに答えた。

おのれだよ。

とある神社でのこと。
お守り、勝守を買おうか、買うまいか
迷っていた時の局面。

迷っていたのは、
すでに、いくつか持っているから。

いつからか、縁結びではなく、
勝守に手がのびるようになった。

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39歩

本日の歩数、39歩。
ここまで、何もしない日もなかなかない。

何もしないと
何かしたいと思う。

将棋とか?

なぜだか唐突に思った。

やらないだろうけど、
やるといいよと思う。

いくつになっても、
新しいことを知るのはいい。
できるようになるのは、もっといい。

寝ながら、書くことじゃないけどな。

特急電車

特急電車の車窓から見る景色。
水がはられた田んぼと屋根瓦。
そうだ、
家って、こうだった。

久々に見たな。

そろそろ、本気で
暮らす場所を変える時なのかもしれない。

窮屈じゃない、
広々とした場所で過ごしたい。
一時的にではなく、
ずっとでもなく、
ほどよい感じに。

水と木がたくさんある場所で。

死にたいって、まるで呪文

あー、死にたい。
もーやだ、死にたい。

仕事終わりの帰り道。

まったく、自分で
どれほどの深刻さなのかも
わからないけど、

気づけば、
口に出している。

なんか、つらい。

「なんか」がわかっているようで
わからない。

あー、つら。
あー、死にたい。

よっこらしょと
同じぐらいの無意識加減で、
夜な夜なつぶやく。

土曜日、あしたもまだある。

明け方に目を覚まし、
仕事のことを考え、なんともいえない気持ちで、再び、眠りについた土曜日。

昨晩、シャッターは、下ろしきらずに
20センチほど開けておいた。
なんだか、わからないけど、
そうしようと思ったから。

二度目の眠りから
目を覚まし、また、15分ほど仕事のことを考える。考えてもどうにもならないのに、考える。
くるしい。

そして、ようやく、
スマホを手に、時間を見た。

予想をはるか

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新緑と赤飯

山へ。

うぐいすの鳴き声。
風の音。
花びらのじゅうたん。

藤が散って、紫色のじゅうたんができていた。

のぼりきって、高台から海を見る。
こさえていったおにぎりを食べる。
とろろ昆布のおにぎり。

駅前のお店で買った、さつまいもの天ぷらが
とてもおいしい。おにぎりと交互に食べる。

そうそう、赤飯も買った。
大好物。いっそ、おにぎりを持ち帰って、
赤飯を食べようかとも思ったけど、
箸がなく断

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丼より重

金曜日の夜。
1週間をどうにか乗り越えた開放感で、
明るいうちに職場を出立。
いそいそと
うなぎやへ。

えり焼き、串焼き、やきとんをつまみに
ビールを飲む。
ビールは、さほど好きではない。
でも、この店には、ビールか日本酒しかないのだから、
ビールを飲むのだ。
そして、どういうわけか、おいしい。

まあまあ、おなかがいっぱいになったけれど、
米を食べぬわけにはいかぬ。
ウナギには、ごはんがほしい

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