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2023年1月の記事一覧

湊かなえ『母性』
最初のページをめくった瞬間から感じる歪さと狂気めいた母への依存心。"信用ならない語り手"2人のぶつかり合いから目が離せず、昨晩〜今日で一気読み。"(親子)愛"とは?・"母性"とは?を考えさせられる一冊。

ワタシのカケラ

ワタシのカケラ

湊かなえ さんの『カケラ』を読んで、考えさせられたことが多くて、読書エッセイを書いてみました。

以下、容姿の話が出てくるので、苦手な方はご注意ください。

私の容れ物

中高時代に許可されていたら、
私はメイクをやっていったのだろうか。

A. No.

朝の支度に時間をかけるくらいなら、泳ぐのに支障が出ないよう、1秒でも長く寝ていたかった。

外見を磨くことに時間を費やすくらいなら
内面を磨

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湊かなえ『カケラ』
テーマが美容って聞いて最初静観してた自分を後悔した。①外見と内面、自分の捉え方と他人からの見え方、②正義中毒、の2つについて、考えさせられることが多かったので、それぞれについて読書エッセイ書きます。(ちなみにサイン本欲しくてゲットしに電車乗りました笑)

小川糸『とわの庭』
本日2冊目の読了本。つらい描写に思わず目を瞑りそうになったけど、物語の未来を見たくて最初から最後まで一気読みで。本を閉じたときには抱きしめたくなるような一冊に変わっていました。

古内一絵『マカン・マラン』
こんな夜食カフェがあったらきっと、社会に出てから毎晩通ってしまう。「あなたの味方よ」と言ってくれているかのようなシャールさんと、彼女が生み出す料理への憧れが止まらない一冊。

原田マハ『<あの絵>のまえで』
いつもと違って、物語の中に出てきた絵画リストがあって、解説はそれらの絵画の解説になっていて、いいな、と思った。各物語が独立した短編集になっていて、私のお気に入りは『豊饒』と『聖夜』。『窓辺の小鳥たち』は、もし彼と遠距離が決まったら読み返したい。

一穂ミチ『光のとこにいてね』
凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』や『流浪の月』に似た意味の、"どうなるんやろ?"と目が離せなくなる物語。「恋愛なのか友情なのか、女同士なのか男女なのか、関係性にレッテルなんて貼らなくてもいい。だって互いの存在がこんなにも光となるのだから。」

青山美智子『月の立つ林で』
表紙の要素と各ストーリーがちょっとずつ繋がっていく青山さんスタイル。各話表紙のロイヤルブルーのような雰囲気が漂う静かなお話の中に、はっとさせられるメッセージがあって美しかったです。

# 気分に忠実に本を選ぶ

# 気分に忠実に本を選ぶ

「本をどうやって選んでいるか、1冊どれくらいで読み切るのか、教えてほしいです」と,先日フォロワーさんからリクエストをいただきました.

自分では意識したことないお題だったので,読書にまつわるあれこれについて, ありがたくお答えしたく思います.

# 私にとって自然なこと、
今回は私の本の読み方について。

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1冊を読むスピード

周りから「読むのはやいな」

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辻村深月『凍りのくじら』
記念すべき2023年1冊目。ドラえもんがキーとなることもあって、現実的なような、非現実的なような不思議な感覚。散りばめられるミステリ感に惹きこまれた。作品全体に広がる夜空、ラストには満点の星空となるような美しい物語だった。