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2022年10月の記事一覧

益田ミリ『世界あちこち旅日記』
イラストや写真もあって、日記帳風に書かれていたりしてかわいかった。それはそうと、この本だけで23の地を旅しているミリさんが羨ましい。海外経験がグアム、ハワイ、香港の私は、将来どれだけの地を踏むことができるのだろうと思う。

原田マハ『モネのあしあと』
オーランジュリー、オルセー、マルモッタン・モネ(初耳)、ジヴェルニーにあるモネの邸宅を訪れたくなった。パリを旅するときには必ずゴッホとモネのあしあとシリーズを持っていきます。第5章マハさんおすすめのコースでパリを旅したい!最高&贅沢なガイドブックです。

善良さ を貫くための 傲慢さ をもって。

善良さ を貫くための 傲慢さ をもって。

人は、自分の世界の中でしか生きられない。

人は他人になることはできないのだから仕方がない。

自分が持つ、ものの見方、考え方、そこから生まれる視点、それによってできたフィルター。そこからしか世界を見ることはできない。

それが初期値のままだと、家庭環境や社会的に望ましいとされてきたもので構成された、"自分"が反映されていないフィルターのまま世界を見ることになる。だから”勉強”して、新しい視点を得

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辻村深月『傲慢と善良』
恋愛・婚活小説というよりも、人間を炙り出す描写のリアルさにミステリー味を感じた作品。感情移入した先にそこから見えない傲慢さの恐ろしさがあって、どの人物にも自分が経験した部分があるようで、目が離せなかった。きっと近々長文の読書感想文を書きます。

朝井リョウ『そして誰もゆとらなくなった』
まさに「なにも考えずに読んで爆笑できるエッセイ」そのもの。ユーモアとかクスリどころじゃなく、お笑い番組見て大笑いする感じのおもしろさ。ゆとりシリーズは大好きで、1作目以外は単行本で揃えてる。朝井リョウさんのエッセイ、これからも読みたい。

原田マハ『ジヴェルニーの食卓』
画家の人生を画家本人の視点からでなく、周囲の人の眼から語るマハさんのアート作品は会ったこともない画家の人柄を炙り出すな、リアルだな、といつも思ってしまう。一刻も早く国立西洋美術館とジヴェルニーを訪れたい。『タンギー爺さん』と表題作が特にお気に入り。

星野源『いのちの車窓から』読了。今回は友人から借りた単行本で読んだけれど、1話5ページ+イラストで簡潔にまとまっていてスラスラと読みやすかった。彼の文章は、芸能界の裏側や各人物が彼にしか見せない表情、芸能人としての彼にしかできない経験や目線が見えるから好きなんだと感じた。

益田ミリ『永遠のおでかけ』読了。大切な人との別れを一緒になぞりながらじんわり癒してくれるようなエッセイ。最近どこの本屋さんもプッシュしてる作品だし、益田ミリさん自体ずっと気になっていたから、勢いで買って読んでみてよかった。しんみりしたい時に何度でも読み返したい一冊。

星野源『働く男』読了。「ひざの上の映画館」連載、音楽、お芝居における過去作をまとめて星野さんの裏話付で振り返ることができる一冊。私はどれも存じてなかったけれど、エッセイスト・星野さんとして最後まで楽しませてもらえた。

星野源『そして生活はつづく』読了。昨日この本で2022年読んだ本50冊目を迎えました。日常が軽快におもしろく綴られていて、すらすらと読めた。本当に等身大で一般人男性としての星野さんの生活を覗けて親近感。油断していたらいい言葉が綴られているのでご注意。

彩瀬まる『眠れない夜は体を脱いで』読了。この本を読んだ人みんなが言うと思うけど、とにかく1つ1つの描写、表現、言葉が美しい。それでいて幻のような独特な世界観があって、惹き込まれてするする読んでしまった。お気に入りは、4話目・鮮やかな熱病。

江國香織『落下する夕方』読了。どうなるんだろう、と追いかけているうちに読み終えていた。カーテンの隙間から溢れる光と闇、フィルターがかかっているかのようなイメージが漂う物語だった。読解問題として読まされていたら点数悪かっただろうなと思う独特な難解さだけど、それを心地よいと思えた。

原田マハ『ゴッホのあしあと』読了。巻頭にゴッホを巡る地図があって、巻末にそれをなぞる形でマハさんの解説があって、ゴッホとゴッホを書いたマハさんの想い、『たゆたえども沈まず』に浸れる最高の一冊。フランスやオランダを訪れる際には必ず持って行きたい。