「グロ映画に慣れた」

テレビ画面の向こうで真っ赤な血が飛び散る。血糊と作り物の内臓が音を立てて、飛び散る。肉を切る音と女性の悲鳴が耳に入り込んでくる。十数年前に制作されたというのに凄まじいクオリティだ。

 子供の頃はあまりに恐ろしかったが、成長した今はあまり感情の動きがなく、見れる。残酷なものに慣れる方法は残酷なものを見る事だ。現実を見ればそんなものの耐性は自ずと身につく。それが良いか悪いかは別の話だけどね。

 
 映画が終わり、次のグロ映画を再生することにした。もう大体のグロ映画には耐性がある。なんの問題もない。

 卒倒した。圧倒的残酷さにあの頃の自分に戻ってしまった。世の中にはもっと見るのも憚られるようなものがあると吐き気を催すとともに理解した。

 

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