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ラジオといるじかん

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#ラジオ

ラジオといるじかん / あまのさくや

ラジオといるじかん / あまのさくや

Vol.1「ラジオが実家」
 私にとって、ラジオは「実家」みたいなものである。少しでも耳が空けば、目当ての番組を聴いてしまう私にとっては、そこにあって当たり前の存在だ。

 特に子どもの頃から家でラジオがかかっていた記憶もなかったが、母も学生時代からラジオ好きで、投稿までしていたことを知るのは、私自身がすっかりラジオリスナーになってからだった。どうやらラジオ好きは遺伝するようだ。家族はみんな宵っ張

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「ラジオといるじかん 」Vol.2 しあわせって手枷で、仕合わせで / あまのさくや

「ラジオといるじかん 」Vol.2 しあわせって手枷で、仕合わせで / あまのさくや

 みなさんのお住まいの地域では、もう桜は咲いていますか。私の暮らす岩手県は、まだです。全国放送は、基本的に天気予報が東京中心に伝えられる。地方に暮らしてみて、その違和感をはじめて感じたのを覚えている。

 関東ローカルのラジオばかり聴いていると、「ああ、そろそろ桜の季節かぁ」と錯覚することがあるが、移住してもうすぐ3年目に差し掛かろうとする今の私は、さすがに3月の桜に期待などしない。私が暮らす町か

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「ラジオといるじかん 」Vol.3 『たまむすび』ロスは静かに訪れる / あまのさくや

「ラジオといるじかん 」Vol.3 『たまむすび』ロスは静かに訪れる / あまのさくや

この投稿が、しばらく耳に焼き付いて離れなかった。

 長年愛聴していたラジオ番組『たまむすび』が、2023年3月30日、ついに最終回を迎えてしまった。毎回オープニングトークから何となくその日の投稿テーマを決めるこの番組の、11年の歴史に幕を下ろす最終回のテーマは、「現ナマの話」。 あまりの通常営業、相変わらずの無茶ぶりの設定テーマに、この投稿は見事なまでにマッチしていた。なんと感動的な最終回だろう

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「ラジオといるじかん 」Vol.4 その土地に似合うラジオがある / あまのさくや

「ラジオといるじかん 」Vol.4 その土地に似合うラジオがある / あまのさくや

 朝、通勤するときは車でラジオを聴く。私のカーオーディオに登録してある局は少なく、ラジオをつけるとIBC岩手放送がかかるようになっている。といっても自宅と職場はかなり近いので、『スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい』という5分番組が始まって終わるくらいまでには到着してしまうのだけれど。今朝はコーヒーゼリーの話題だった。出勤時間は8時30分で、8時25分に羽田さんにやさしく「いっ

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「ラジオといるじかん 」Vol.5 だが、もう「パスタ」は言える

「ラジオといるじかん 」Vol.5 だが、もう「パスタ」は言える

 この連載は「ラジオといるじかん」、と銘打っているわりに結構テレビの話をしてしまう。だけどやはりラジオ好きとしては避けて通れないドラマが、最終回を迎えた。『だが、情熱はある』(日本テレビ)である。

 あっ、ドラマがはじまっちゃう!と慌ててシャワーに駆け込んでリアルタイムで観るドラマがあるのは久しぶりだ。リアルタイムで一度見てから、その週の中でもう1、2回は見返していた。自分が今までご本人たちのラ

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