記事一覧
マンマ・ローマとペールのドレス/ 『Mamma Roma』
皆さまとてもご無沙汰しております。
いかがお過ごしでしょうか。
わたくしはと申し上げますと、少し前に10ヶ月間のデンマーク留学から一時帰国しまして、束の間の日本を楽しんでいます。
ところで今回は、冬ごろに英語バージョンだけを公開し、日本語バージョンをパスカル・オジェが革ジャンを着ながらする空手ぐらい謎に温めてしまった、ピエル・パオロ・パゾリーニの1962年の作品『Mamma Roma』の批評文
Mamma Roma dressed in pale/ 『Mamma Roma』
The protagonist called Mamma Roma brings three pigs to a wedding ceremony. This is the first sequence of this film. Pier Paolo Pasolini who can be categorised as a filmmaker of Italian Neorealism depi
もっとみる2つの世界の狭間で/ 『Perfect Days』
とてもとてもお久しぶりです。
そして、あけましておめでとうございます。
いかがお過ごしでしょうか?
自分でも不安になる程に文章を書くことから離れてしまいましたが、ようやく戻って参りました。
さて、わたくしは現在、北ヨーロッパを周遊しております。
その中で最初に訪れた都市、ブリュッセルにて鑑賞したヴィム・ヴェンダースの新作『Perfect Days』について、今回は綴りたいと思います。
言
私の大切なハル・ハートリー/ 『No Such Thing』
皆さまこんにちは。
いかがお過ごしでしょうか。
私はと申し上げますと、デイヴィッド・ボールドウィンとクリスティン・トンプソンの『フィルム・アート』にて、せっせと映画の勉強をしております。
やはり映画とは、奥深く、大変興味深いものです。
分れば分かるほど面白い。皆様も是非読んでみて下さい。
ところで今回は、私のシネマライフの中でもトップレベルでフェイバリットな映画監督、「ハル・ハートリー」につ
クルーゲをみた/ 『Happy Lamento』
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
わたくしはと申しますと、独り元気に勝手に「カール・テオドア・ドライヤー」映画祭を開催しております。
私の大学の図書館(特に別キャンパス)には、国内の大学図書館トップクラスのAV資料の蔵書がありまして、最寄りのキャンパスにせっせとお取り寄せしている日々です。
ドライヤー作品も残すところ、あと7作品。
ただ、内4作品は果たして日本国内で入手できるのか、といったと
The Soviet films and the montage of attractions
Today, I'm going to refer to the Soviet films and the montage, especially the montage of attractions. In the last semester, I restudied about the montage in the class which focused on the film studies
もっとみるパリ、眠る偉人を目の前にして
おはようございます。
こちら、イースター休暇に突入したマルタです(とは言っても3連休)。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
前回の記事から綴り始めた、私のパリ旅行記。
パリ滞在の前半は、人並みに観光をしていたのですが、やはり自身の性(さが)には逆らえず、徐々にフランス映画没中旅へとシフトしてしまいました。
その中でも最も長い時間を割いたのが、お墓参りです。
私は滞在中、眠る偉人を追って、パ
シネマテーク・フランセーズ訪問記
皆様こんばんは。
いかがお過ごしでしょうか。
わたくしはと言いますと、時に疲弊しながらも、マルタ留学を存分に楽しんでおります。
さて、数日前に1週間ほどバカンスを取り、パリ旅行へ行って参りました。
想い出しても目がとろんとするような経験をしてきましたので、複数記事に渡って綴りたいと思います。
今回は、旅のまさに最後の訪問場所「Cinémathèque française(シネマテーク・フラン
運命に抗うという運命 /『ウェンディー&ルーシー』
皆さまこんにちは。
いかがお過ごしでしょうか。
お気づきの方も多いかと思いますが、私は先月からマルタ共和国に留学しています。地中海に浮かぶ小さな小さなこの国は、石造の建物とエメラルドグリーンの海が広がるとても美しい国です。
かつてはイギリス領であったため公用語はマルタ語と英語であり、その他欧米諸国と比較して物価が比較的安く、治安や気候も良いということで、マルタ留学を決めた訳ですが、一つだけ盲点
刹那のピエール・エテックス / 〈特集上映:ピエール・エテックス レトロスペクティブ〉
皆さまこんにちは。
いかがお過ごしでしょうか。
私はと言いますと、3年秋学期の期末試験に全力投球をしていたのも過去のお話。
全レポートを提出し、残すは試験ラスト1つというところで完全燃え尽き、全く試験勉強が手に付かなくなってしまいました。ので、諦めて本文のタイピングに勤しんでいる今日この頃です。
(いや、諦めるなよ。)(はいスミマセン、明朝早起きします。)
ということで、依然、試験期間中のわ
日本映画の未来と偉大なる女性映画作家 / 『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080 コメルス湖畔通り23番地』
皆さま、あけましておめでとうございます。
かなり久々の投稿となってしまいました。
しかしながら無論、ご無沙汰している間もしっかりと変態映画生活は送っておりました。
今回の記事は、今年最初の劇場鑑賞となったシャンタル・アケルマンの1975年の作品、『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080 コメルス湖畔通り23番地』について綴りたいと思います。
昨日、早稲田松竹にてシャンタル・アケルマン監