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短歌・詩・俳句

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短歌・詩・猫を中心とした川柳などを掲載しています。
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#川柳

第279話:濡れ落ち葉

第279話:濡れ落ち葉

2024.4月です。63歳です。
60歳で定年退職して、再任用のフルで3年働きましたが、この3年間は精神的にも体力的にもとても厳しく、今年度から同じ再任用でも時短勤務に切り替えました。

「フル」に対する「ハーフ」なので、当たり前ですが「半分」です。ざっくり38時間の勤務が19時間になったわけです。
4月に新しい学校に赴任してみると、授業の持ち時間は週に10時間ということで、1年生と2年生の週5時

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第194話:湯たんぽと猫

第194話:湯たんぽと猫

ここ数年、寄る年波に、夜はカミさんが湯たんぽを入れてくれるようになり、それに頼って寝ている。若い頃はどんなに冷たい布団に入ってもすぐに体温で温まったのに、いつしか靴下を履いて寝なければ寝られないようになり、もはや今は、湯たんぽがなければ眠れない状態にある。

湯たんぽは温かくていい。
が、酒を飲んで正体なく眠る僕は、湯たんぽにずっと足を置いていてもその熱さに体が反応せず、低温火傷になって病院通いを

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第216話:定年退職

第216話:定年退職

2021年3月、これは単なる個人的な日記です。

今日、学校では離任式があり、基本的には本日をもって定年退職ということになりました。永年勤続ということで表彰状ももらいました。記念品はボールペン一本でした(笑)。

38年働いたか・・みたいに改めて思ってみましたが、振り返れば、あっという間の出来事であったような気もします。

学校は4月から翌年3月までの年度単位の動きをしているので、勤務した最後の1

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猫五七五10選

猫五七五10選


ひなたぼっこの ねこの背中と ねこの耳

湯たんぽと 猫とまるまる 星の夜

まるまって猫の背中が語る秋

 にゃんとなく 覗きたくなり 猫の夢

猫とゆく夕焼け小焼けの散歩道

猫を抱き 猫と夕日を見ていたり

猫と風  ゆんわり連れて散歩する

猫が待ってくれているから帰る家

猫という平和を膝ににごり酒

猫とゐて けふ こともなく をはりけり

物言う猫

物言う猫

短縮勤務になり家に早く帰るようになったので夕方の猫の散歩が日常化するようになりました。

それで、猫は当然、毎日のように散歩を要求します。
写真は、車から降りて家の中に荷物を置くと、猫がもう玄関に「散歩しに行こう」とスタンバイしている図。
散歩とか、ご飯とか、撫でろとか、外出たいとか、要求はすごい目力で明確になさる猫です。

なんだかなあと思いながら、それでも待っていてくれる者がいることはいいこと

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野良・地域猫みたいな飼い猫と大暑

野良・地域猫みたいな飼い猫と大暑

ご興味はないと思いますが、ウチの猫の話です。夏になって冬毛が抜けるとこんな感じで全体が白っぽくなります。お尻の方はまだまだですが。

冬は、こんな感じ。

この間(見えにくいかのしれませんが)耳に切れ込みがあるのを見つけました。

て「もしやこれは避妊手術の印?」と思ったのですが、カミさんに聞いてみたところ、「あれは、よその猫とケンカしてできた傷。避妊手術はしたけど一応、飼い猫で、地域猫じゃないか

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雨後の野

雨後の野

もうここでは、ゴールデンウイークの頃に田植えが終わりました。

今日は早く帰って、猫と散歩。

カミさんに言えないことは猫に言い(川柳?)

猫をバックに、田んぼに映る逆さ富士を撮ってみました。

以前に撮った写真ですがこっちの方が幻想的。

ぐっと気温が上がったので、今夜あたりから蛍が飛ぶと思います。

どこに隠れていたかと思うほど、命があふれ出してくるみずみずしい季節。

ちょっと逆説的ですが

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押し潰される瞬間

押し潰される瞬間

おほはれておしつぶされる瞬間の僕の悲鳴を聞いた気がする

子どもの頃、よく同じ夢を見ました。

ひとつは、何故か銃を持った何人かの男たちに追われて、海岸の岩の陰で見つからないように必死に身をかがめている夢。

もうひとつは、これも洞穴のような中にいて、何故か大きな球?岩?のようなものが後ろから転がってきて、今にも潰されそうになるところを必死で逃げている夢。

少年の夢としてはちょっと悲しすぎる?

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立冬

立冬

ぬくぬくと猫ひざにゐて白秋忌

寒くなりました。
今日はちょっと小休止させてください。

この写真は今年の富士山の初冠雪。
生きているといろいろなことに出くわすもので「初冠雪(9月7日)取り消し問題」とかありましたね。これは「本当の初冠雪(9月26日)」の方。下の方に少し白く見えるのは蕎麦の花です。

これはちょっと前、白秋忌(11月2日)の頃。
蕎麦の白い花が消えて実がついているのがお分かりにな

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抱き枕

抱き枕

僕は、掛け布団を抱きかかえて眠るのですが、聞くところによると、このタイプの人間は寂しがり屋なのだそうです。皆さんはいかがでしょうか?

掛け布団を両腕で抱きかかえて寝ると、背中が出てしまうというので、カミさんが「抱き枕」を買ってくれました。全体が「魚」のデザインっぽいやつです。

もっとやわらかい物かと思っていたのですが、意外と明確な物質感があって、布団を抱きかかえる心地よさに比べると、かなりの違

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風の時間を生きる

風の時間を生きる

輪郭は次第しだいに奪われて いつか私は芒であった

人はみな風の時間を生きるゆゑ 秋の野にふと置かれた芒

秋の夕日の中で、自分の存在の輪郭が薄らいでゆき、風景そのもの中に溶け込んでいってしまうような感覚。僕が消え去った後に残るのは、夕日を背景に揺れる芒(すすき)の景。人は、はかない風の時間を生きる、秋の野に置き忘れられた芒かもしれない・・。

・・みたいなことを考えていたのですが、昨日、プレバト

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猫とゆく夕焼け小焼け散歩道

猫とゆく夕焼け小焼け散歩道

夕暮れの奏でる紺のメロディの生きることは悲しみ

同じ短詩形でも、俳句は人気があり、短歌はそれに比べると人気のないジャンルかもしれません。

俳句と短歌の大きな違いは、五七五と、五七五七七の違いであることは明らかですが、それはたぶん、簡潔な17音で省略された乾いた抒情を構成する俳句と違い、短歌は31音、俳句より余分?な14音に、その分量のウェットな「情」が加わってくるという違いと言えるのではないか

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まるまって猫の背中が語る秋

まるまって猫の背中が語る秋

暑い夏と思っていたら昨日は突然秋めいて
ここ御殿場では、ほとんど寒いといった感じでした。
みなさん、お体、大丈夫でしょうか。

夏中、わが家の猫は
暑さを逃れて
家の中にはご飯を食べる時くらいしか戻って来ず、
まるで野良猫のように
屋外や、ガレージを棲み処にいていますが、
昨日はさすがに寒かったようで、
やっと家に戻り
カミさんの枕を横取りして就寝。

猫は気まま。
その、ほとんど我儘のような気ま

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