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ハリウッドの一角に、DMPC

広報部RTです。今年5月末のある日、ハリウッドの一角に、第一線の映像制作プロフェッショナルが300人以上集まりました。場所は、ソニーのDMPC(Digital Media Production Center)。第一線で活躍する映像制作のプロフェッショナルが日常的にふらりと立ち寄る場所「DMPC」を今日は紹介します!


DMPCはどんな施設?

「DMPC」は、第一線の映像制作プロフェッショナルとソニーが対話する、ソニーがとても大切にしている場所です。照明が整った本格的なスタジオセットでの撮影、ハリウッド標準でのカラーグレーディングなどを実際に試し、テスト上映までできるのが大きな特長です。映像作品のトライアルを一か所で完結できるため、ハリウッドの映像プロフェッショナルに支持されています。

本格的なスタジオセットの一部

かつてのDMPC(旧称:Digital Motion Picture Center)は、フィルムからデジタルカメラへの移行を支援するために、2012年、カルバーシティの米ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント敷地内にオープンしました。
2019年に名称を改め、また映像のプロフェッショナルが使用しやすい立地に引っ越しもして、今に至ります。ロサンゼルス北部ハリウッド近郊のUS拠点のほか、英国パインウッド拠点(Digital Media Production Centre Europe 、DMPCE)もあります。

今年上旬には、デジタルシネマカメラ「VENICE」やCrystal LEDを使ったバーチャルプロダクションステージを新たに設置。新たな手法をすぐにでも試したいプロフェッショナルからの関心が、さらに高まってます。

レクチャースタイルも可能な、バーチャルプロダクションステージ。

加えて、学生やソニーのパートナー、システムインテグレーターなどを対象に、トレーニングやセミナー、専門家による学生向け講義などを提供することで、クリエイティブコミュニティへの貢献や共創に取り組んでいます。

第一線のプロフェッショナルが集う場所

ここを訪れるのは、映像制作のプロフェッショナル。シネマトグラファーやフォトグラファー、プロデューサー、スタジオ責任者、DIT(Digital Imaging Technician)、ポスプロ責任者、カラーグレーディングのエキスパートなど多岐にわたります。

過去最大規模といえる、300人以上が集まった5月末のイベントには、トップ中のトップ、「タイタニック」や「アバター」シリーズなどを撮影したRussel Carpenter氏、「ゲーム・オブ・スローンズ」などを撮影したRob McLachlan氏、「スタートレック:ピカード」などを撮影したJon Joffin氏の姿も。
出会う人一人一人が、第一線で活躍するプロフェッショナルばかりです。

旧交をあたためるひと、新たな出会いを楽しむひと、近況を報告しあうひと。
真剣に意見交換するセッションも実施。ここからまた新たなエンタテインメントがうまれます。
せっかくなので、別アングル。巨匠の集まりです。
「タイタニック」や「アバター」シリーズなどを撮影したRussel Carpenter氏
会場のそこかしこで、ドリンクを手に会話が弾みます。
ニコリと撮影に応じてくれるのは、名だたる3名。
左)Oliver Bokelberg氏、中)Sam Nicholson氏、右)Jon Joffin氏
カメラの周りに自然と人があつまります。

中に入ってみましょう

車でアプローチ。

改めて、建物の全景です。

駐車場完備です。

ロゴをみながら入り口にすすみ、

受付の横に貼られているのはこんな言葉。

中を進むと、DMPCのシニアマネジャー Samuel Wilson Faresが出迎えてくれました。1分で建物内をツアーしてもらいましょう。

入り口横には、ガラスのショーケースに入っているVENICE。とても貴重なプロトタイプです。

映画「トップガン マーヴェリック」で、教官としてミラマー空軍基地に異動したマーヴェリックが、Ninja(バイク)で滑走路を走るあの印象的なシーンを撮影した貴重なプロトタイプです!

どんどん紹介していきます。

ハリウッド標準の映像作品を撮影できるスタジオセット。
照明設備もプロの現場仕様です。
VENICEにクローズアップ。
この様に、ヘッド部分だけをもって機動力高く撮影することもできます。本体とは最大12 mのケーブルで接続。カメラヘッド部の重さは、約2.1 kg(PLマウント時)/ 約1.6 kg(Eマウント時、VENICE 2、6Kの場合)です。
プロフェッショナルモニターももちろん完備。
別の部屋にもモニターがそろいます。サイズバリエーション豊富。
座り心地抜群のソファ27席をそなえるスクリーニングルーム。Cyrystal LEDで観るトップガン マーヴェリックのトレイラーは大迫力すぎました。
変幻自在のイベントスペースです。
新たに設置されたバーチャルプロダクションステージ。35’ Crystal LED Bシリーズを備えます。
次の作品にどう使えるか、議論も白熱。
新しい手法を取り入れたいと、映像制作プロフェッショナルも興味津々です。
映像制作は、たくさんの熱いパッションで創り上げられていることが伝わってきます。
DMPCには、カメラのプロサポートブースも常設です。

ソニーのカメラ製品群と照明設備の整ったスタジオセット、サウンドステージ、フォトスタジオ、Crystal LEDスクリーン付鑑賞室(27席)、200人収容するイベントスペースなど、撮影から上映まで全てがそろうのがDMPCなのです。

撮影監督の声「ふらりと立ち寄れる、最高の場所」

DMPCの魅力は、ふらりと立ち寄れて、友人と話もでき、VENICEについても語りあえるうえに、最高のテスト環境でもあること。開発チームが私たちの声に耳を傾けてくれるから、さらに良いカメラが出来上がる。
ともに創り上げることができるのは、素晴らしい体験にほかなりません。

撮影監督 Jon Joffin氏;「スタートレック:ピカード」「シュミガドーン!」などの作品を撮影

撮影から配信、スタジオまでをカバーするソニーのようなメーカーが、 私たちの声に耳を傾けてくれることは、とても重要な意味を持ちます。私たちからの直接のフィードバックで、ソニーは一番効果的な手法を知り得ることができるのです。賢明で聡明という言葉しかありません

撮影監督 Tommy Maddox‐Upshaw氏;「エンパイア」「スノーフォール」などの作品を撮影

まとめ

ソニーは、これまでも、これからも「クリエイターの皆さまとともに新たなエンタテインメントを創造し続ける」ことを目指しています。第一線のプロフェッショナルの皆さまの声を真摯に聴き、開発に生かし、彼らの期待を超える画質や操作性、機動性を実現しながら、ソニーならではの体験を届けていきます!

5月末に開催したイベントのオープニングスピーチの1シーン。

おまけ1:Cine Gear 2023の雰囲気を90秒で

映画機材展示会「Cine Gear」。今年は、コロナ禍を経て、4年ぶりの映画スタジオでの開催となりました。さわやかな初夏の空気のなかで、大賑わいでした!

おまけ2:ハリウッドサインと撮影機材

出張初日。ホテルの部屋からみえたハリウッドのサインに、気持ちがぐっとあがりました!
今回の米国出張のおとも。望遠系は RX10 IV。サッと撮影するシーンではXperia PRO-I。動画は、VLOGCAM ZV-E10と大口径超広角単焦点レンズ FE 20mm F1.8 G。

関連サイト

ソニーのカメラや技術を活用した、映画製作現場の裏側などが豊富にあるウェブサイト(下線をクリック)もあわせてご参照ください!著名作品、人気作品の詳細を楽しめます。英語のみのサイトですが、随時アップデートしています。

ソニーの放送業務用制作機材の歴史が一覧できるサイトも、ご紹介します。1958年に、白黒VTRの国産第1号を発表しました。

こちらは、ラージセンサーカメラの公式サイト。バーチャルプロダクションの情報もあります。

ソニーの機材を採用した作品事例の一部です。
米国の主要作品。

日本の主要作品。

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執筆

執筆:広報部RT
「何かを創りたい、皆と感動を分かち合いたい、というモノづくりの源泉は、ひとりひとりに宿っているのだなと改めて深く感じました。私にも…📸✨!」今夏の浴衣は、これで着おさめです。