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双星たかはる
2021年2月18日 00:35
小花の丘を綺麗と言って星の咲くような緑の丘を横たわるわたしを瀟洒な閨だと言ってくださいわたしの体を包み込むいつかのグリーンスリーブスなにが過不足なのかなど誰も問うてはいないでしょうあなたの思い出だけでいい太陽の落ちた草に跪き夜が来る意味に落涙すればわたしは再び生まれるでしょう白い小花の姿をして陽気にジグを踊るからあなたは得意の笛を吹いてよ小花の丘を綺麗と言っ
2021年2月8日 00:14
真実はそのまま言うべきではない写実的に切り出すのは得策ではない技巧的に表現するのが詩歌読者のために書くのが小説きれいにきれいに包む本音馬鹿正直は社会性を疑問視される集団心理のなかでは思考停止も正義自分をごり押しするのはよくない他人を思いやるべきであるきれいにきれいに包む建前心の輪郭にあるささくれは砕けたばかりのオブシディアンだ鋭利で己も傷を負うから決して晒してまわ
2021年2月3日 21:22
まったくの蛇足であるしかしなくてはならないのであるショートケーキの小ぶりのイチゴフルーツサンドのキウイフルーツ正直すっぱくないですか見栄と嘘は星のあかりだ過去を塗り込めた遺影の投射で今の姿が判らない入れ知恵をしたのは誰なのか無邪気な子供でいたかったのにと勘違いをする大人でいたかった独立している生命体で溶けあうこともできないままに侵食しようと躍起になっている無意
2021年2月3日 21:18
ごきげんようこんにちはにもさようならにも使える言葉その意図はめぐりめぐって途切れない果てのない糸をつむいで輪る糸ぐるま二十三・四度かたむいている糸巻きに今日も明日も巻かれていくよ六文字のネバーエンディングストーリーわたしたちが詠うことをやめないかぎりはこの世界が点滅を繰り返しているかぎりは誰にも終止符は打てないだろう今日も明日も記していくよいつだって挨拶をして挨拶をする
2021年2月3日 21:13
御神籤が大吉であろうがなかろうがこれまでどおりに生きるのだろう神様を信じようが信じまいが日々はすぎてゆく病が流行ろうが容赦なく時がゆくのと一緒だならばどんな小さなことにも目を見張る降る結晶を六花と季語で言い換えるほかの言葉もあたったりそのまま俳句を練ってみる詩的なことに気づいた心は案外やわらかく動く本当のさいわいがなにかは判らない宮沢賢治も言っていた尊い犠牲か日常のどちらが
2021年2月3日 21:10
離すわけにはいかないのだけどチグハグな心と体だいたい心はどこにあるのか苦しいのは胸 指令は頭体の不調を伝える神経生きる心臓 宿る魂心は鎹 命と体のシナプスみたいに繋いでいるだからどこにもあるはずなのにわたしは悩む途方に暮れる痛む心を治せずにいて投げ出すこともできなくて死がそれぞれを別つまで鎹はなくならないのならそれなら心は死ではないのか生ですらなく死ではない
2021年2月3日 21:06
お風呂場の褪せたシールよ春隣犬と散歩しながら探す霜柱初恋のきみ微笑みし冬の虹陰鬱な日を焼き給え冬茜一面のレフ板照らし冬の月20210122
2021年2月3日 21:01
耳に流れ込んできたくぐもった音色はわずかなメロディとジェット音にも似た海中音(マイクで拾う胎児の心音)ひとりで生きてきたという思いあがりをよくあるヒーリングミュージックがほどく息をする方法は胎内で教えられていた回帰したいという願望はないそれでも遠い昔に伝えられていたことをようやく取り戻して深呼吸をする20210117第103回 詩コン『改』
2021年2月3日 20:57
わたしのなかにはいないのです私情を綴るだけで至情はなくて詩情が見えたと嘯くばかりわたしは藻抜けの腑抜けですので架空の空を事細かには語れません詩人が存在しないのですどこかの誰かのレゾンデートル叙情のかけらすらもない押売り自ら曝して枯らした庭木アンビションという悪夢が笑う走れど走れど逃げきれないと皮膚の隅々で感じます童謡の金糸雀は救われますがわたしにその手はあるのでしょう
2021年2月3日 20:53
時がわたしを連れていくので留まることはできないのだが知ったかぶりの外野は言うのだ(前を向いたら?)(足許見たら?)大手を振って踏み出していく確かな軌跡を軽やかに刻もうキレイに生きられなくていい(変わらないよね)(頑固だよね)進歩がないのはどちらだろう思考停止は安易な手段お眼鏡に適わずごめん遊ばせ時がわたしの背なかを押すから否が応でも前のめりなほど生きていくとは進むと