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ひとつと わたしと すべて

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この世界のことを 教えてくださった 素敵なクリエイターさんたちの記事を あつめています。 ふと立ちどまるときに 読みかえしたい記事を このマガジンに 素敵に 並べてゆきたいです✨…
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記事一覧

ある思想とお互い様の世界

ある思想とお互い様の世界

<ある思想とお互い様の世界>

「ない」ということが「ある」ということ
「ある」思想は「ない」を無視するわけでも悪いこととするわけでもない。

たとえば、トマトは湿気が苦手だ。
日本の梅雨のように雨がたくさん降る環境ではよく病気になったり、弱った時に虫がついてしまう。

このとき、「ない」思想だとトマトのこの湿気が苦手な特徴は欠点だ。
だから、ビニールマルチを使うし、ビニールで屋根もつける。
さら

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酵母 文明を発酵させる菌の話

酵母 文明を発酵させる菌の話

酵母 文明を発酵させる菌の話   ニコラス・マネー著  田沢恭子訳  2022年

酵母と人との関わりは多岐にわたっていて興味深いです。この本の中から、以下にその1部を引用します。
この他に、チョコレート、コーヒー、バイオ燃料や製薬などにも関わりがあります。

酵母(糖依存菌)は、文明が誕生した当初から目に見えないパートナーとして文明に寄り添ってきた。今から1万年前、人類の祖先は野獣の肉や野生の果

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生き物はどのように土にかえるのか

生き物はどのように土にかえるのか

生き物はどのように土にかえるのか   大園亨司著   2018年

混生密生、無農薬無施肥で協生農法を目指した農作業に参加しています。表土を露出させないために耕すことはなく、混生密生します。作物が覆われてしまうため草刈りしますが、土の中をいじらないため、抜くことはしません。刈った草は肥料となるので作物の周りに置きます。刈った草はすぐに萎れて表土を覆い、乾くのを防いでくれると共に小さな虫が集まります

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言葉にならない知恵がある

言葉にならない知恵がある

<畑の哲学>言葉にならない知恵がある

自然農を教えている身として、いつも苦戦しているのがこの部分だ。

植物の知識や自然界の摂理は
今までたくさんの科学者や先人たちが残してくれた研究を
元に説明することができる。

これは言葉にできる知恵や知識といったところか。
言葉にすることができたおかげで私たち人類はこの文明を発展させることができた。

これは他の動物にはできなかった、とてもすごいこと。

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間を大切にする自然農 緑肥

間を大切にする自然農 緑肥

<間を大切にする自然農 緑肥>
「土を裸にしない」これは自然農を実践する上で重要な教えのひとつである。多くの人はこの教えの通りに、畝の上を草マルチやワラマルチで覆っていることだろう。
しかし実は、畝の上と同じように重要なのは通路の土を裸にしないことだ。それはなぜか。答えはシンプル。なぜなら野菜にとって畝の上も通路も同じ大地だから。そこに本来、境目はない。

実際に野菜の根は通路の方まで伸びてくる。

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陰と陽の世界観、マイナスとプラスの世界観、共依存とお互い様

陰と陽の世界観、マイナスとプラスの世界観、共依存とお互い様

<畑の哲学>陰と陽の世界観、マイナスとプラスの世界観、共依存とお互い様

自然農の世界で有名な福岡正信の思想には道教思想が、川口由一は東洋医学や陰陽五行論が、そして江戸時代の百姓たちは儒教思想が色濃く見える。そのため、自然農を理解する上でも江戸時代の百姓の暮らしを理解する上でも陰陽の世界観について少しだけで学んでおくと理解がしやすくなる。

福岡正信は「無」という言葉を好んで使ったが、この無とはゼ

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