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盾の勇者の成り上がりについて-人称視点-

12/29訂正、加筆
900字程度

12/28
酔いどれの勢いで思考してみる。日本酒2合分とジンロック3杯程度。


主人公以外の(地球で過ごした記憶のある)異世界転移者(勇者)3名は、俺は私はこうしたい、こうするのが皆の願いだ、という一人称視点の基に物語は進む。

結局のところ彼らの意志やその指向性は自分という一人称視点で捉えられることであって、一人称視点の視野に二人称や三人称は認識できない。一人称視点の正義や価値観は、十人十色のうちの一欠片でしかない。

おそらく一人称視点は陽、二人称は陰、三人称は太極で、ヒロインは二人称視点にたち、主人公の勇者は三人称視点の見方をしている。

一人称視点は独創性が高い
二人称視点は個人における独創性の限界にあたり、協調性の必要性を知っている
三人称視点はそれらを包括する(どちらも特化しないが有する)

この考えは平社員、中間、役員以上の違いと同じで、一人称視点は平社員であり、今目の前の仕事を綺麗にこなしていくこと。二人称視点は他者や本人からどう見えるかという中間であり、三人称視点はそれらを理解する役員。代表は一周まわって一人称視点。

社会的成功や正解というものは人の数だけ存在するので、一般常識や普通という概念よりもまずは自分の幸せや限界値に挑戦してほしいなとおもう。

無人島で一人生きるには限界があり、二人ならなんとかなる。三人寄れば文殊の知恵で、村となり村長がいれば個々人や村の社会機能、限られた資源(自然環境)と村との均衡といった三人称視点となる。


作者もしくは制作チームはこれらの考えを保有している。ただその考えをアニメという表象で示しているに過ぎない。アニメであれ映画であれ、小説や学術書、絵画、音楽、言葉、非言語コミュニケーション(仕草や表情、立ち居振る舞い)であれ彼らの意志が具体化した作品のひとつで、その意志が多数から認知評価される土俵に立つということは、社会的に関心度合いが高いことを示す。黄金律を好む者が多いように。

人の歴史はぐるぐる繰り返されるが、このアニメ作品に魅せられた者たちの心は潜在的に何を求めているのだろうか。


参考になるもの
アニメ作品 盾の勇者の成り上がり
学術書 横澤一彦監修.三浦佳世 川畑秀明 横澤一彦 著.美感 感と知の統合.2018.勁草書房



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